『二度ある事は三度ある』事を阻止するのは三度目の正直?【下】
翌日。
俺は隣町に出かける為、朝早く起きる。
「お兄ちゃん、頑張ってね」
「ああ、行ってくるよ」
妹に出かける挨拶を告げている途中、家の扉を叩く音が聞こえた。
「冒険に出るんだって~?」
どこから聞きつけてきたのかフィニが家に来た。あたりを見渡してもファーヴの姿が無い。どこにいるのか尋ねると家で仮眠をしているそうだ。相変わらずの大変な仕事らしい。で、一区切りついたのでフィニだけ来たという所か。
このままこいつを連れて行ったら毎度お馴染みの乗りになるに決まっている。大方ファーヴが悪魔と戦う前にやって来て、悪魔相手に完勝する結末が見える。
ここは一人で片付けたい。
「いや、違う。今日はルーシーと一緒に隣町に買い物に行くんだ」
「そうなの~? おかしいな~本当?」
フィニは疑いつつルーシーに聞く、こういった時だけ勘が働くなのだから天然は恐ろしい。
ルーシーは俺の思っていることが分かったのか。
「そうだよ。今日はお兄ちゃんと買い物に行って来るんだ」
よしよし、さすが俺の妹、なんて可愛いんだ。
「さあ、行こうか」
「うん! 今日は何を買ってくれる?」
そのまま家を出てフィニと分かれる。
「ごめんな、この仕事は俺一人で終わらせたいんだ」
ルーシーは俺の言葉に頷く。聞き分けの良い妹で俺は鼻が高い。
「ううん、いいの。仕事が終わったら本当に買い物しよ!」
「ああ」
成り行きで妹と一緒に隣町に手を繋いで歩いて行くのだった。
昼前に町に着いた。仕事には連れて行けないので町の広場でルーシーには待ってもらうことにした。
「それじゃあ、ここで待っているんだぞ? おなか空いたら渡したお金で何か食べていてもいい、仕事が終わったら直ぐに来るからへんな人が来ても着いて行っちゃダメだからな」
「もうお兄ちゃん! 私はそんな年じゃないよ!」
妹は元気よく言い返した。とは言いつつ不安だ。誰か近所に知り合いがいないのが辛い所だ。
「行ってくる」
ルーシーは手を振っている。
「いってらっしゃ~い。頑張ってね~」
「ああ、いってくるぞ~」
精一杯、手を振って俺は頼もしい兄として依頼を請ける。
「この町にある悪魔退治の依頼を受けようと来たものですが」
教会で依頼についての詳細、誰からの口添えなのか、その他。
俺自身の自己証明をしなくてはならない。危険な仕事であるからだ。並みの冒険者に任せて死なれてしまったら教会も困る。有名な冒険者が負けた場合はそれだけ困難な相手だったので仕方が無いという理由が出来るので名声が重要なのだ。
幸い、俺はそれなりの名声は得ている。問題はない。
受付の人に依頼の参加登録をする。
「はい、承りました。こちらが聖堂の場所です」
地図と依頼書を受け取る。
「悪魔退治の聖水も受け取りください。悪魔を倒すために武器に振りかけてお使いくださいね」
「分かった」
俺は神聖な魔法の類はほとんど使えない。信仰心が関わるなんて言われているが、単純に怪我を治す程度の魔法に信仰心は無くても使える。
しかし、悪魔を倒すためには信仰心が必要らしいのだ。僧侶の類で無ければ悪魔を実体化出来ないとも言われているのを学校で学んだ。
だが、俺の仲間には僧侶の知り合いはいない。どいつもこいつも腐った思考の持ち主で教会での仕事と金があれば天国に行けるという理由で冒険を放棄するクズだった。
教会の風習のようだ。今回の仕事に僧侶の同行者を連れさせるなどの手配は無いらしい。その代わりにと渡されたのがこの聖水という訳だ。
「……一人で冒険をするのも久しぶりだな」
呟き、地図を見て足を進める。
改めて思う。今まで俺は仲間にどれだけ支えられてきたのか。
一人でも誰かを守れるくらい強くなれただろうか。
だからこそ、この仕事は俺一人で完遂せねばならないのだ。
昼過ぎには目的地の聖堂に着いた。
重苦しい扉を開ける、中の内装は、新しい。
依頼書の内容。
新しく聖堂を建て移転をしている最中に悪魔が乗り込み。聖堂内の人々を追い払ってしまった。
悪魔は強く、教会の人間の神聖魔法を受け付けず。冒険者に退治を願い出たと書かれていた。
依頼書の内容だと悪魔はもっとも奥にある礼拝堂にいる、との事だ。中に進むと悪魔が仕掛けたであろう数々の罠があった。
主に精神を攻撃する罠が多い。空耳だろうが恐ろしい断末魔が聞こえたり、さまざまな幻覚が見えたりと並みの冒険者では精神が死んでしまうだろう。
しかし、俺は前々からの修行とファーヴとパララにそれ以上の修行と称して苦痛を与えられている。
この程度で参るわけが無い。やがて一番奥の部屋にたどり着いた。
「ほう、ここまで来られる人間がいるとは……」
そこには漆黒の翼を持つ全身が黒で統一された鎧を着た人物が待ち構えていた。
頭に角が生え、顔は目を隠すマスクを付けている。発せられる存在感に相手が人間ではないことが理解できる。
「何様で来た。まあ、どうせ立ち去れとでも言うつもりなのだろうが」
「その通りだ! ここから立ち去れ!」
「教会の奴らも馬鹿なものよ……。愛だの正義だのと言いつつ力で解決するために冒険者に頼むとは」
悪魔は飛び立ち俺に黒い闇を使った魔法を射る。俺は剣で魔法を弾く。
「貴様もそう思わないか? 愛だの正義だのが実にくだらないかと」
「愛は知らないが……」
ファーヴとパララが自分の好きなものを集めて悦に浸っている姿が浮かぶ。俺は首を振り。
「正義を信じている!」
剣に聖水を振りかけ、切りかかる。だが、悪魔は俺の攻撃を余裕で避けた。
「貴様もくだらない正義を振りかざすものか……そんな奴等が我をここまで堕落させたんだ!」
速い!
辛うじて全てを避けながら剣を振るうが悪魔も避ける。これでは決め手に欠ける。パララやフィニから学んだ威力は低いが汎用性の炎の魔法を使う。炎は悪魔に向けて飛び、目の前で爆ぜる。
一瞬の目くらましとして効果が高い。俺は剣を振りかぶって悪魔に向けて切りつける。
「ほう……なかなかの腕前のようだな」
悪魔は剣で俺の攻撃を魔法で具現化した剣で止めた。
「お前に評価してもらうつもりなんて無い!」
悪魔との攻防が続く。やがて悪魔に俺は遊ばれているような気がしてきた。
まず悪魔が使ってくるはずの精神攻撃の類が無い。更に剣戟に目が慣れてくると悪魔の動きが直線的で目が笑っていた。
「遊んでいるのか! 真面目に戦え!」
「気づいたか」
悪魔が突然動きを止めた。その隙を見逃さずに俺は悪魔の胸を突く。
しかし……。
「な!」
刺さったはずの感触が無かった。
「その程度の聖水では我を倒すには百年早い」
悪魔は俺に向かってさっきよりも強力な魔法を撃った。礼拝堂を埋め尽くすほどの範囲を帯びた闇。その闇が意思を持って俺を打ち付けるべく飛んでくるのだ。
俺は避けられずに当たり、もんどり打って転がる。
「くっ!」
「さあ、そろそろ終わりにしようか」
悪魔は右手を上げ、巨大な魔法の火の玉を出す。
「暇つぶしにはなった。それではさらばだ」
と、俺に投げつけようとした。いいだろう。受けて立ってやる! 今ある魔力の全てを使って相殺してやる!
――その時。
「ダメーーーーー!」
声が響き。悪魔に向かって何者かが蹴りを仕掛けた。
「クッ!」
悪魔は避けきれずに蹴りがモロに当たり魔法の火の玉が消える。
「馬鹿な! 私に傷を負わすなんて!」
俺も自分を助けた人物を見て驚いた。
「お兄ちゃんを虐めるな!」
そこには妹のルーシーが立っていた。あのルーシーが聖水でも効果の無かった悪魔に攻撃を命中させた!?
「ルーシー! どうしてここに……危ないから逃げるんだ!」
「イヤ! お兄ちゃんを苛める奴は許さないんだから」
ルーシーは泣きながら頑固の俺を守る様に立ちはだかって言い放つ。
「いいから早く逃げるんだ! 本当に危ないんだ」
「絶対にイヤ!」
強情だ。だけどここは危険だ。
一度撤退するか……と、考えていると。
「兄のために命を懸けて挑んでくるのかお前は」
悪魔はルーシーに聞いてきた。
「話をするな! 悪魔が何を仕掛けてくるか分からないぞ!」
そうだ。常人の気をおかしくさせる精神攻撃が出来るのだ。俺なら耐えられるだろうが妹のルーシーは一溜まりも無い!
俺の言葉が耳に入らないのかルーシーは答える。
「そうだよ! 私がお兄ちゃんを苛める奴なんてやっつけてやるんだから! それにお兄ちゃんはこんな所で負けないもん!」
真っ直ぐに信じた目で妹は答える。
「お兄ちゃんは勇者になるんだもん!」
「ルーシー……」
そうだな、俺は妹の為にも世界を平和にさせる勇者にならねばならないんだ! だからこんな所で負ける訳にはいかないんだ!
俺はルーシーを庇うために前に出た。
「……そうか。そこまで信じているのか」
ルーシーは構えを取る。俺を失神させる力を持った妹、普通の魔物相手に遅れは取らないと思う位の力はある。
並みの人間よりは強いが相手は物理攻撃が効かない化け物だ。
早く止めさせねば。
悪魔はルーシーを凝視した後、構えを解いた。
「もう戦うつもりはない……君の名前は?」
「ルーシー」
「名前を言っちゃダメだ! 変な呪いを掛けられるぞ!」
「そんなことをするか!」
俺の発言に悪魔は怒りを露わにする。
「は? 何故、我は怒っているのだ?」
悪魔はルーシーを真っ直ぐに見て、何やら困惑した表情を浮かべているようだ。マスクをつけているにも関わらず、分かってしまうほどに。
「しかし、この気持ちは―――」
わらわらとルーシーに向けて手を伸ばす。
「妹に何をするつもりだ!」
俺の発言に悪魔はうろたえ、自らが何をしているのか理解していないみたいだった。
何が起こっている? 何かの前触れなのかもしれない。気をつけねば。
「我が彼女に? 何を?」
「今、何かしようとしてたじゃないか」
「お兄ちゃん……」
ルーシーは心配そうに俺に掴まる。その態度に悪魔は何か感じたらしい。
「ルーシーちゃぁん。お願いがあるんだぁ」
なんだ? その甘えるような声音は? 先ほどの威厳に満ちた、地獄の底から響く声とは異なる。まるで御機嫌取りをしているようだ。
「な~に?」
「我の名前はファエルっていうんだけど『ファエル義兄ちゃん』って呼んでみてくれないか?」
分けのわからない事を頼む。なんだそれは?
「変な事に答えちゃダメだぞ! ルーシー」
「呼んでくれたらもうここから出て行くから、そうすればお兄さんの仕事は成功でしょ?」
「う~ん……」
利発な妹の事だ。きっと俺の気持ちを察して断るは―――。
「本当に出て行くの?」
「ルーシー!」
俺がバカだった。ルーシーは根が純真なんだ。悪魔が嘘をついていると思っていないから頼まれたら素直に答えてしまいそうになっている。
「ああ! 本当だとも!」
悪魔は必死にルーシーに言ってもらうのを頼み込んでいる。
何故……土下座をしているんだ。
「本当?」
「本当だとも! 言ってくれたら何だって叶えてあげる」
ルーシーは恥ずかしそうな顔になっている。やばい、ルーシーは悪魔の言いなりになろうとしている。これが悪魔の手口なのかもしれないというのに。
「ダメだ! ルーシー」
俺は止めた、しかし。ルーシーの口を塞ぐ前に。
「え、えっとファ、ファエル義兄ちゃん……」
と、とても恥ずかしそうに頬を染めて言ってしまった。
「お……ふおおおおぉおおおおああああああああああああ! 萌えぇええええええ!」
悪魔は怪しげな声を上げる。そして自らの仮面から煙が立ち上り苦痛に悶絶しているかのように転げまわっている。
「な、何だ!?」
見ると光と共に悪魔の黒い羽が抜け落ちて純白の翼になる。鎧もそれに合わせ白に統一した修道服になった。
最後に仮面と角が取れて素顔があらわになり、清々しい笑顔で天を見ている。
「そうか、これが愛! これが正義! なんてすばらしい」
その顔は恐ろしいほどの美形である。金髪の青い目をした。俺でも見惚れるくらいの美形の天使……?
は? 天使?
「感謝します。私は天使に生まれ変わりました!」
「は?」
俺とルーシーは思わず声が裏返る。
なんだ? 一体どうしてこうなった。
ファエルと名乗った元悪魔はルーシーと視点を合わせるように膝を折り、手に口づけた。
「あなたに感謝します。そしてなんて愛らしい。さあ、ルーシーちゃん、これから私のことをファエル義兄ちゃんと呼んでください。代わりにどんな願いでも叶えましょう」
ファエルの笑顔は輝いていた。
俺は固まって動けない。後にして思えば直ぐに止めていればよかった。
「お兄ちゃんが勇者になれたらいいな」
「お安い御用ですルーシーちゃん。さて行きましょうかお義兄さん」
「何なんだお前は! それに、お義兄さん言うな!」
「はい! 天使のファエルです。お義兄さん」
まばゆい笑顔で答えられる。そして、しつこく俺をお義兄さん扱いする。
「そうじゃない! さっき悪魔だったじゃないか!」
「はい、確かに悪魔でした。しかしルーシーちゃんのおかげで愛と正義が分かり天使に生まれ変われました」
見当違いな返答だ!
「そうじゃない! なんでルーシーのおかげで天使になったんだ!」
「はい! 妹さんのルーシーちゃんがとても愛らしいと思えたからです」
こいつ、ロリコンか?
「決定的なのは義兄ちゃんって呼んでもらえたからです」
間違いない……ロリコンでシスコンだ。
「まずは仕事の成功を報告に行きましょう」
……何か引っかかるが無害な奴を退治するのは忍びない……そのまま教会に行こう。うまく処理してくれるだろう。
教会の建物に入ると、中の人々は天使のファエルを見て驚く。それぞれファエルに祈りをささげる。
天使ってだけでこんな簡単に信頼されるのか?
「全ては愛……ああ、世界に光が満ちて行く」
依頼の受付に行くとかなり偉い服装をした人物が現れた。
「何様でございますか」
ひどく焦って敬語で話をしている。いつも俺たち冒険者と話をするときは高圧的だというのに! 憤りを感じた。
「私はあなた達の立てた聖堂に住み着いていた元悪魔です。この方が私を天使へと昇華してくれました。話を聞くと、ここで仕事を請けたとの事ですが」
さわやかな笑顔で答える。実際、俺は少し戦っただけで負けそうになっていた。
「作用でございますか。今すぐ確認をしてまいります」
偉そうな人はそのまま奥に引っ込んでしまった。
「いい加減、そのさわやかオーラをどうにかしたらどうだ」
「そんなものは出しておりませんが? ルーシーちゃんのお義兄さん」
地、なのかこいつは? 正直距離を置きたいタイプだな。
「それに俺の名前はルーシーのお義兄さんじゃない! ジークだ」
俺の叫びをファエルはルーシーと話をして聞いてない。
「ルーシーちゃんは教会に来るのは初めてですか?」
「うん! なんか、ファエルお義兄ちゃんにぴったりな場所だね」
「それほどでもありますよ!」
ルーシーもさわやかオーラに影響されたのかファエルに親しげに話している。しばらくすると受付の人が出てきた。さっきの人と違い、信仰心も何も無さそうな事務員っぽい。それでも冷や汗を垂らしている。
「確かに聖堂に悪魔の気配はなくなっておりました。報酬を受け取りください」
報酬を受け取り教会から足早に出された。どうも宗教上の関係で天使がいると困るそうだ。
「ふふふ、分かりますよ。権力に溺れた人間にとって実在する天使の存在は邪魔でしかないという事くらい。ですが私はルーシーちゃんが存在したお陰で滅することは出来ませんよ」
教会なのに変な所だ。
村への帰り道、ファエルがずっと着いてくる。
「あ~もう! なんで着いて来るんだ、お前は! 教会にいろよ。もしくは天に帰れ!」
「それは、ルーシーちゃんの願いである貴方を勇者にするためですよ」
さらりと言いやがったなこいつ。どうにかはぐらかそうと思っていたのに。
「またこれか!? またなのか!」
「お兄ちゃん……ごめん……ね」
ルーシーが泣きそうにしている。まずい、無邪気で純粋なルーシーになんて態度で接してしまったんだ。
俺は焦りながら宥める。
「ルーシーが悪いんじゃないよ、たまたま運が悪かっただけだからね」
「そうですよ。協力してあげるのに拒む方が悪いんですよ」
さわやかオーラを出しながら俺の所為にするファエル。
全てはこいつの所為だというのにこの態度は何だ?
「まったく! これで三人目だ! どうしてこうなるんだ」
「ほう、あなたを勇者に仕立て上げようとする人が他に二人もいるんですか?」
ここまで来ると怒りを通り過ぎて泣きたくなってくる。
「ああ、お前と似たような変態が二人いるよ……経過もよく似てな……まったく!」
類は友を呼ぶと言ったクリエの言葉が痛すぎる……誰が類なのかは知らないが。間違いなく俺では無い。
「まあ『二度あることは三度ある』といいますし、良いのでは無いですか? 私といれば名声も思うがままですよ」
「やかましい!」
すでに本望でない名声がかなりある。もう嫌だ! 無視しよう。
そこにファエルは信じられない言葉を発した。
「では、私はあなたの名声にさらに箔を付けるために魔王のいる場所への行き方を教えましょう」
「え!?」
がっくり来ていた俺も振り返る。
魔王だって? 魔王というのはあの魔王だよな? 色々な物語において人間を虐げる巨悪の存在。魔物の王様。俺の知り合いにいるフィニのアシスタントをしているだらしないやつじゃなくて本物の魔王!
「魔王をあなたが倒せばそれだけで勇者になれますね?」
魅力的な話を俺は聞くことにした。だって魔王を倒せば俺の名前は人々の記憶に勇者として刻まれる。
「やったねお兄ちゃん!」
「ああ! これで自分の望んだ形で夢が叶う!」
仲間と共に魔王を倒せば俺は夢だった勇者の仲間入りが出来る。逸る心を抑えて俺は期待に胸を躍らすのだった。