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第1話 突然のリストラ

スマートフォンのやアプリで若者に大ヒットしたベンチャー「HOGE ONE」この会社は従業員10名(社員は6名)程度の会社ながらかなりの利益を上げている。


この会社のメインエンジニアは私、小嶋のみである。

いちおう肩書きはCTOであるが、やることは技術系のこと全般であり雑務的なことも多い。メインのアプリ開発はもちろん、バックエンドの運用、会社で使うチャットツールの設定なども1人でやった。


今は開発や運用の一部は優秀な学生インターンに任せていて、開発に集中できるようになってきたところだ。


ある日、私はいつも通り出社をした。

別にわざわざデスクが狭いレンタルオフィスに出社する必要はないのだが、経営陣が直接話を聞きたいとのことで出社をしている。


インターン生に関しては最初の数回以降はどちらでもいいと伝えているので最近はほとんど出社はしないでいる。


いつも通り開発ツールのタスク一覧を見ていると経営陣の一人に別室の会議部屋に呼ばれた。


(なんだろう、最近売上もいいしやっと給料をまともにしてくれるのかな)


そんなことを思いつつ、レンタルオフィスの共同会議室に着くとCEO、COO、秘書、この会社では珍しいきっちりとしたスーツをきた知らない人が既に席に着いていた。



「よお、オジン。長い前置きとかはいらないから先に話すぞ。ビジネスはスピードが命だからな」



そういいつつCEOは私にこう言った。


「お前はクビな。今日からフリーランスとして頑張ってくれ」


「いやいや、今日というのは無いですよ。給料はきちんとお支払いしますので来月までということでお願いします」


私は頭が真っ白になった。


ど、どういうことだ・・何か悪いことでもしたのか??



「ちょっと、待って下さい。どういうことなんですか??」


「今話した通りだよ。君はクビ、明日、いや来月からフリーランスとして頑張ってくれ」


「いや、そういうことではなくなぜ私がクビなのですか!?納得できません!」


「だーかーらー!」

CEOがイライラしながら怒鳴ると隣のスーツの男が話をし始めた


「あなたは確かに開発する力があるかもしれません。しかし、度重なる事故やエンジニアにしては高い給料。エンジニアの採用に関してもケチばかりつけているとお聞きしました。

これらを考慮して会社のさらなる発展のために別のエンジニアを雇うことにしました」


いや、待て待て。事故の原因はクラウドが原因だし、別のリージョンを利用してのマルチ構成を提案してもよく分からんし費用を抑えたいと言ったのはそっちじゃないか・・


給料は以前の会社の給料より安いし、それで誘ったのはそっちじゃないか。


エンジニア採用に関しては指定した金額で集まってきた人はみんな同じようなポートフォリオの未経験で今は教育コストかけれないからしょうがないじゃないか・・・


頭に一気に浮かんだ反論を言葉に出そうとした瞬間、CEOはただでさえ大きい声をさらに大きくしてこう言った。


「これは決定事項!!言い訳とかはいらないからな!!」


そして、横にいたスーツの人が追加で早口でこう言った。


「新しいエンジニアの方が2名ほど社員として入社されますので引き継ぎの方をお願いしますね」



このパターンになると何言っても無駄だ。それになんかもう反論する気力もない。



「分かりました。残りはずっと使っていなかった有給を使わせてください。

引き継ぎのドキュメントは全て残していてインターン生も把握しているので聞いてください」


そういって私は会議室を離れた。


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