フルダイブ型バーチャルリアリティの実現性と問題点の列挙
卒業論文(?)
森皇大学4年 狭川 允彦
これが読者らに届いてるとすれば、私は本望である。
また突然の投稿で美作りされるはずなので伝えていくと、これは友人とのゲームの一環である。卒業までに私を見つけられたら結婚しよう的なあれである。
中学に上がって、私は運命的出会いをした。
『ソードアート・オンライン-S.A.O-』というライトノベル作品。
今にして思えば、そこから狂いだした気がする。
ソードアート・オンラインは、電撃文庫で川原 礫さんが書かれているSF作品だ。
内容に関しては、確認して頂きたい。
いわゆる、おすすめしますってこと。
絶対に無いとは言い切れない“近未来“。その幻想的な世界観。
そして特に、フルダイブ型機械---ナーヴギア。
空想が現実に追いつくまでどれほどかかるのか。
今回は私の見解を述べておこうと思う。
フルダイブ型の電子機械の難点は、いくつか考えられる。
1つ目は、その仕組み自体の非再現性である。
非再現性と言われるのが、非接触神経剥離である。
ナーヴギアは頭全体を覆う形状をしているが、その首元から下に至る神経信号は全て遮断される。代わりにアバターの手足が動作する。
今現在の研究で接触(同時)剥離は可能とされている。これは、モーションキャプチャーを見てもらえれば分かる。
では、非接触剥離がなぜ出来ないのか。
脳から出る神経信号の約6割は解読されているが、“反射”や“敢”などの困難な信号を解読しない以上は不可能である。
事実として言えることでは、擬似神経の義手では“反射”は再現出来ている。
ここで一つの仮説だが、擬似神経を取り入れ、仮想空間上にモーションキャプチャーを持ったアバターを設置した場合、これはクリアされるのではないか?
2つ目は、擬似的植物状態の危険性である。
植物状態とは、脳だけが死んだ…脳死とも表されるが、実際は異なるものだ。
植物状態は単に長く意識が回復しないなどの場合に言われることが多く、脳一部の損傷が原因とされる。
擬似植物状態について考察していくが、その前にSAOの関連しそうな箇所を見ていく。
まず、ナーヴギアは一人の研究者『茅場 晶彦』が提案したものである。
続いて、ナーヴギアを装着している間、尿意などの生理現象は起きない。
加えて、苦痛に基づく表情をするものの他神経現象は現れない。
一次的に麻痺状態を起こしているとも取れるが、これを擬似植物状態とする。
では、危険性について語っていく。
第一に、神経を遮断している点。実際に想像してみると危険である。
心臓を刺されても死ぬ直前まで気付くことが出来ない。「未発達性精神症候群」だったろうか、発達障害の一つにそんなモノがある。彼らは10歳と生きられない。
第二に、エネルギーという意味でも考えられる。
基本的に活動している以上、人間は常にエネルギーを消費する。
1時間で200㎈と聞いたこともある。
事前に食べて、作っておく?
人体科学の観点から見ても、それは不可能だ。
まずエネルギーは細胞内で作られる。それは蓄える事が出来ない。
一日摂取カロリー目標数とあるが、あれは一日に消費するエネルギーの総量に等しい。
推測ではあるが、増大分のエネルギーは電力量(J)で賄うのではないか。
ここで読者に質問をしよう。
家庭用電圧100Vで一時間分のエネルギーを賄うためにはどういう仕組みが必要だろうか?
こればかりは私にも分からないが、電力量とカロリーでは次の等式が成り立っている。
1㎈ = 4.172J。
1:1ではないという事、そして電圧Vを電力量Jにするには電流Aと時間Sが必要だという事。
また一つ質問をしよう。
上の質問に加えて、電流を上げる事はロスが大きい。その為、電圧を上げた方が格段に良いとする。電流値を固定し、これを1時間で行う為にはどれほどの電圧が必要か。
これがSAO内で語られた「高出力電圧」の正体だと推測する。
以上より、フルダイブ型の実現には『脳神経学』『電磁気学』『機械工学』『人体科学』を持って『神経遮断・模写の技術』『尿意含む生理現象の抑制技術』『稼働時の自身エネルギー・装備者のエネルギーに関する技術』が必然である。
また、脳を害する可能性から人体倫理に反するモノとも言い切れない。
その上で私が提案するのは
・擬似神経回路による神経遮断及び模写
・仮想モーションキャプチャーによる身体操作(上記した)
・第二仮想世界ないし二部構成の仮想空間
・擬似植物状態(上記した)
・エネルギー転換による装備期間のエネルギー生産(摂取方法は明記しない)
・変圧器による電圧上昇とエネルギー生産のスピード上昇
による構築である。
現段階の世界技術を見ても、早くて20年はかかると予測する。
また、既にこの考えに至っている関係者各位に対し、弁解をする気は無い。
私自身にこれを実現ないし研究する能力はないからである。
改めて、「ソードアート・オンライン 著者:川原 礫」「インフィニット・デンドログラム 著者:海道 左近」「題名不明*1 著者:不明」のライトノベル作品ならびにマンガ作品からこのような提案をしましたので、感謝と尊敬を述べたいと思います。
*1---冒頭部、主人公と覚しき青年が脊髄に繋がったプラグを装着。回想シーンに移行。あの娘を助けられなかったと嘆き、その後転生。時間もその前に戻っていた。
そんなマンガ作品です。元は小説家になろうではないかと思われます。
*2---書いている事は私個人の見解と提案です。作者{黒須 兇}より。
将来的には、私自身もこの研究をしたいです。
それでは、また、いつか。