表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

向こう側の世界

作者: M.uuu

なんにもなかった。

もう、なんにもなかった。


向こう側はなんにもなかった。

だろうなとは思ったけど。


真っ白と真っ暗が存在してるだけの世界。

それは以前食べたドーナツの真ん中に似ていた。


どうやら自分が最後だったらしい。


すべてがなくなったのは、

正直ちょっとホッとした。


世界で痛い思いばかりしていたから。

吸われる恐怖とも これでおさらばだ。


もう、恐くない。

安心して消えられる。


世界も、きっとこれでよかったのだ。


ある日神さまが

空にぷすりと針を刺したように

突然穴が出現した。


黒い太陽に見えたけど

それはブラックホールのように

命を消して 吸って 奪っていった。


死んでいくのもいいじゃないか。

消えていくのもいいじゃないか。


そんなふうに、

今は思う。


世界は 広くて

世界は 脆くて

世界は 壊れて

世界は 消えた。


突然世界が終わることだってあるよ。


最期に浮かんだ言葉

生まれて初めて聞いた言葉みたいに

あったかかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ