ファンタジーなら魔法でしょ
とりあえず、これで持ち物の煩わしさに悩まされることはなさそうだな。
ではでは、いよいよ魔法だね。
ワクワクだよ~!
まずはぷちヒールだね。
<ぷちヒール:回復系の魔法>
ふむふむ。知ってる。
ぷちってだけあって、たいして回復しないのも知ってる。
でも、心強いよね。
実際、どの程度のケガが治るのかは分かんないけど、こればっかりはケガしたときに試してみるしかないよね。
もちろん、ケガなんかしたくないけどさ・・・
それともう一つ。
多分、間違ってなければ、こっちは攻撃魔法のはず。
<マナストライク:マナを固めて対象を攻撃する魔法>
ふむふむ。やっぱり。
よーするに、大気中にあるマナって呼ばれる魔法元素を圧縮して固めただけの、空気砲みたいなやつだよね。
よし!
では、早速打ってみよう!
「ソーサリア・オンライン」と同じシステムで発動するのであれば、なんてことはない、ただ呼称を唱えればいいだけなんだけど、如何に。
「マナストライク!」
お!手のひらに、なんか淡~い色の球体が出てきたよ!
い~ねぇ、い~ねぇ。
ん?
なんか今、ピキーンってきたような?
・・・・・・・・
・・・・ん?
てか、これはいつ完成するんだ?
ゲームだと、頭の中に魔法が完成するまでの「ディレイバー」が現れるんだけど、出てこないなぁ。
さっきのピキーン的な感覚が、完成の合図だったのかな?
投げてみればわかるか。
じゃぁ、5メートルくらい先のあの大木に投げてみよう。
とりゃぁぁっ!
バァァーーーッン!
おおおぉぉ~!!!
すごーーーい!
これが、魔法かぁ!
ゲームとはやっぱ全然違って迫力満点!
ふむふむ。あれだけの大木がなかなかに抉れてるのを見ると、これは攻撃魔法として意外に使えるんじゃないのかね。
いや~、感動だぁ。
死んでからも、こんな感動を味わえるなんて、世の中捨てたもんじゃないね。
まぁ、それは冗談として、これはなかなかに使えそうな予感しかしないよ!
ゲームの時は、ここまで威力があったような魔法じゃなかったイメージだけど、使えそうならそんなことは気にしない。
それよりも、いつこの魔法は完成したんだろうか?
さっきのピキーン的な違和感がそうだったのかな?
もう一回やってみよう。
「マナストライク!」
お、また手のひらに淡い球体がでてきたよ。
・・・・・・・
お!きた、ピキーン!
おりゃ!
バァァーーーッン!
おおぉぉ~!何度見ても感動~!
大きさもさっきと同じくらい抉れてるし、やっぱりあのピキーンが完成の合図なのか。
だいたい、唱えてからピキーンまでが体感3秒くらいかな?
「ソーサリア・オンライン」だと、魔法の最速ディレイが1秒だから、まだまだ遅いけど、ま、見習い魔法だし、DEXにもSP振ってないから、こんなもんかな。
いやぁ、テンション上がってきたぁ!
やっぱりファンタジー系はこうじゃないとねぇ。
そうだ。今の魔法でMPはどんだけ減ったんだろう?
「ステータス、オープン」
『MP: 100 / 150 』
あ、やっぱり減ってる。
2回使って、50減ってるから、1発25消費ってことでいいのかな?
てことは、最高で6回までは打てるって計算になるけど、6回打つとMP0になっちゃうけど、0になるとどうなっちゃうんだろう?
ゲームでは、単純に魔法が使えないってだけで特に死ぬとか意識不明、昏倒するとかなかったけど、どうなんだろ?
知っておいた方がいいんだろうけど、こんなどことも知れない森の中で、試すべきじゃないよね・・・
それも気になるけど、MPが残りわずかになった時もどうなるんだろうね。
そもそも、MPってどうやったら回復するのかな。
時間とともに自動回復するんだろうか?
なるべく、安全が確保される状況までは、魔法の多用は控えておかないと、万が一の時に、怖いもんね・・・。
となると、この剣がしばらくは頼りだね。
にしても、この剣は鉄製なのかな?
そもそも鉄と鋼ってどう違うの?
いや、言葉としては分かるけど、見分け方ってなに?
重さ?
色?
まさかの臭い?
いや、硬さでしょ?
そのくらい知っとるわ!
でも、見分け方は?
鉄を鋼って言われても分かんなくない?
ゲームだと、たいがい鉄より鋼の方が高価だったりするけど、例えば武器屋とかで鉄の剣が、鋼の剣って売られてても、判断つかないじゃん?
て考えると色なのかぁ?
鉄って黒いイメージだよね。で、鋼はシルバー。
それでいくと、この剣は鋼の剣っぽいけど、どうなんだろね。
小説とかだと、初めから伝説のアイテムを所持みたいのよくあるじゃんね?
ただこの剣は、装飾とかみると、余りに安っぽい雰囲気しか漂ってこない造りに見えるんだけど、どうなのこれ?
それを言ったら、異世界転生って言ったら、やっぱりチートでしょ?
チートスキルに、チートアイテムとかあるよね?
あれ?俺は貰ってないけど、どうなの?
チートなし?
実はここが死後の世界だから?
いやいや、さすがにこんな死後の世界とかないでしょ。
異世界への転生で間違いないよ、もう。
んで、チートはないの?
こんな拙い小説を読んでいただけるだけでも感謝ですが、コメント、評価までいただきまして、ホントにありがとうございます。
ハゲみになります。感謝。感謝。