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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第2章新人戦編
83/317

第2章エピローグと第3章プロローグ

今回は視点が異なります気をつけてください

それから今回は少し短いです

また、9000pvありがとうございます。これからも頑張っていきます

???


あれから黒龍が去って、一応今回の事件?は幕を閉じた。黒龍の力はやはり凄まじかったようで学校にいたほぼ全ての学生が意識を失っていた。失わずにいたのはミライやクレアを始めとするあそこで黒龍と戦った人ぐらいだった。だから応援に誰かが来ることもなく、また王都だから当然騎士や兵士もいるのだろうがそういった助けも来ることがなかった。時間の関係で難しかったのだろうし仕方がない


新人戦のその後についてだけど毎年恒例ということで結局再開することになった。それでもすぐにってわけにはいかなかった。だが時期がずれたことによって角国の要人たちは試合を見学することができなかったので今までのように特別な試合会場で試合を行う必要がなくなった。そして、代わりに選ばれたのが普通に修練場だった。


「さあ、というわけで今日から新人戦が再開します。まず中断されていたイチノセ対ミライですが・・・ミライがまた会場に来ていません」


「時間になりました。時間内に来なかったのでミライを失格とします。よってイチノセの勝利です」


再開ということで修練場にはかなりの人が来ていた。特に試合の片方はあの黒龍から生き残った、と噂が流れているミライ。シオンたちが口を閉ざしているために真偽のほどはわからずまだ懐疑的な人もいるがそれでもあの場所で電気の技能が使われたことは紛れもなく事実でありー当然セリアの力も考えられるがーとにかくミライの試合を見たいと人々が詰め掛けた。流れている噂が真実なのか嘘なのか確かめたいと思っていたのだろう


しかし、彼らを待っていたのはミライが欠場というなんともいえない結末のみ。当然不満が続出したが誰かが言い出したのかわからない「真実を知られるのが怖くて逃げたのではないか」という意見に賛同してその場は落ち着いた。そもそもミライが勝ち上がっていたこと自体がなにかイカサマをしていたのではないか。そう言うものさえ現れたが楠を倒したことは事実だから口を閉ざした。まあ楠と親しいものは皆楠が本気で戦えなかったことを知っていたがそれを話すことはなかった


ミライにとって不幸だったのは、ミライを知っている人が誰もいなかったこと。その場にはクレアもシオンもシェミンもいなかった。唯一いたのはサリアとセリアだったが彼らは立場上何もいうことができなかった。


そしてそこから少しだけ時間が過ぎ


「そこまで!勝者はテンイ。今年の新人戦の優勝者はテンイに決まりました」


崩れ落ちる一之瀬。試合が行われた場所では天衣が喜び手を握る込み天に掲げている。そして天衣を囲むようにクラスメートたちが駆け寄ってきた。負けた一之瀬も同じく祝福するように近づいて、二人は固く握手を交わす


「次は俺が勝つ」

「悪いけど負けない」


試合後に健闘を讃え合う二人の姿にもう一度大きな歓声が上がる


「今年の優勝は第3ギルドのものか・・・」

「そうですわね。そして決勝の対戦相手も同じギルド・・・やはり転移者の力は侮れませんわね」


それを少し離れた場所で見ているシオンとシズク


「ミライとクレアは?」

「まだ、戻ってきてないみたいですわ」

「そっか、彼らに勝てるとしたらって思ってたけどいないのか」

「あら、稽古をなさるつもりでしたの?」

「いや、それは先輩たちに任せるよ・・・僕にはやるべきことがあるから」


そう言って踵を返したその目はなにか覚悟を決めたような色が宿っていた




また、とある場所では、


「また、ここでも火災が発生してる・・・もう何軒目だろう」

「そういえば娘から伝達があった。犯人を捕まえたと」

「なに?それは本当か。だが、娘さんはまだ学生のはず」

「それが火災の発生に起こる爆発と同じ現象を引き起こしている男を見つけたらしい。今こちらに向かってきている」

「そうかそうか。それなら安泰だ」


燃え盛る木々を見ながら数人の集団は安心したように緊張を緩める


「これで、『エルフの森』に安寧が戻るだろう」

「そうなるといいですね」

次回は第2章のキャラクターの能力などのまとめです

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