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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第2章新人戦編
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主人公補正全開の戦い(クレア戦後編)

6000pvありがとうございます

励みになります

これからも頑張っていきます

水無月二週目風曜日


肩の出血が予想以上にひどい・・・次が最後の攻撃になるかな。考えは、まとまっていないけどまあなんとかなるだろう。陽動の流れは完璧だし、僕の思い描いた通りになるなら接近戦になるはずだから殴り合いになる。そうなれば僕の方が有利だからそれでなんとかなるかな。ただしこの一撃で決めないと僕の負けになる。さすがにこれ以上はシェミン先輩に止められる。今もすでに涙目でこっちみてるし・・・いや先輩いつの間にそんなヒロイン力が高まっているんですか。フラグ一つも立ててないのに。


「『創造(creat)』」

「!なにを考えたんだ・・・ああ、また爆発かな?でも距離をとれば僕に被害はない」


まあ、そうだね。砂鉄の剣をそっちに飛ばせなければ爆発場所はどうしても僕の近くになってしまう。クレアに近づくことができないからね。近づこうにも『炎の壁』とかされると無理だしね。まあ、砂鉄を飛ばせなければ(・・・・・・・)の話だけどね


「え?なんで柄だけ普通に・・・あ!」

「これはこないだレイ先輩からもらったやつだよ!」


あれは1戦目が終わった後だから本当にすぐだったね。ま、とにかく柄だけでも砂鉄じゃないようにできればそのままぶん投げることができる。砂鉄をじかに触ると・・・切れちゃうからね。おまけに熱いし。今初めて思い出したんですよ・・・忘れてたわけでは・・・あ、忘れてたか。すみません


ぶん投げて静電気を解除する。それによって砂鉄が空気中にばら撒かれる。これで炎を出すわけにはいかなかくなった。爆発しちゃうからね・・・まあ僕が発火するけど


「『炎の壁』」

「ちぃ」


僕と砂鉄が舞っている場所の間に炎の壁が作られてしまった。爆発させるためには壁を貫通しさせなければならないんだけど・・・



あ、今爆発音が聞こえた。どうやらクレアが爆発させたみたいだな。そしてすぐにこの壁も消える。かすかに砂煙が舞っているだろうがお互いに相手の位置は把握できる・・・わけじゃないよね!


「さあ、これでミライのさくm・・・!」

「『電気鎧(armor)第二形態(second)』!」


砂鉄をまとった拳で殴りかかる。綺麗にお腹にきまった!そのままたたみかけるように『放電(thunder)』。


「くっ・・・『炎の壁』」

「多少の炎はもうこわくないんだよ!」


僕とクレアを遮断するために壁が作られるけどもうここまできたら気にせずに突っ込むしかない。もう体力がほとんどない。今決めないと僕の負けだ。


「それは予想外だ・・・まさか気がついていたんだね(・・・・・・・・・・)

「まあね」


殴りながら、近接戦闘をしながら会話をする。小説とか読んでいてよく戦いながらペラペラ話せるもんだなぁって思っていたんだけど意外とできるもんだな。普通に舌かみそうになるけど。噛みそうになるけどさ。


それでさっきなんで感知されていなかったかについてだけど、僕の感知が電気が流れる物質を判断しているのと同じようにクレアは熱によって居場所を感知している。つまり、熱を発しているものの近くにいるときは感知精度が鈍る。炎の壁に囲まれてこそっと脱出していたにもかかわらずクレアが剣を放ってきたのはそれが理由だ。感知できなくなるから魔法を切っていたのかそれとも気づかなかったのかどちらなのかはわからないけどね。


今回もそれと同じ。僕がしたかったのは粉塵爆発じゃない。もちろん狙ってはいたけどね。でも一番は熱を発している物体と近くにいることで僕の居場所を錯乱させる。僕が熱感知の仕組みに気がついていないと思っていたら『感知』の魔法を解除する可能性が高い。終盤でお互いに魔力が枯渇してきて温存したいからね。そして僕の居場所がわからなくなったら砂煙によって視界が奪われているだろう。その隙に一気に距離を詰める。それだけのこと。


僕は今まで砂煙を使って距離を詰めるってことをしていなかった。おまけに一度隠れている状態で攻撃されたから僕がクレアの感知能力が高いと思い込んでいる(・・・・・・・)と思われていた。ちょっと日本語がわかりづらいけど、だからこそ今回距離を詰めることができた。砂煙で警戒をしても僕が感知されてると思っていれば僕は動くことはない。奇襲をかけても無駄だと思うからね。そこらへんの心理をうまいことついた。ついでに言うなら『電気鎧《armor》』における足の強化を最大までした。多分足の筋肉少し壊れているんじゃないかな。そのおかげもあって詰められない(・・・・・・)距離だと思われていたというのもあるかな。・・・これは諸刃の剣でだからこそもうこれ以上の戦闘が不可っていうのもあるんだけどね。


「あーあれミライのやつ足やっちゃってるぞ」

「・・・」

「まあそういうなって。それだけ本気だってことだろ?」

「それはそうですけど戦うたびにあんなに負傷されたら困ります」


なんか不穏な空気を感じたけれど無視。今は攻撃に集中。ずっと『電気鎧(armor)第二形態(second)』状態を維持する。砂鉄分腕が重くなって動きが鈍ってしまうけれど、その分威力も上がる。精神論にはなるけれど気合いで腕を動かせ。動かして動かすんだ?


「『火の領域(fire・field)』」

「『電気の領域(field)』」


向こうの『領域』をこちらの『領域』にぶつけて総裁を狙う。まったく同じタイミングで発動した二つの『領域』はぶつかりあう。それはまさしく気合いのぶつかり合いが『領域』のぶつかり合いかのごとくお互いにぶつけあっていた。


「くう・・・」

「これで防御手段はないよな!」


このまま押し切れる!でもここで過信してしまうとすぐに負けに転んでしまう。なんとなくだけど魔力も大分切れかかっている。


「『火の玉』」


ここでくる攻撃はもう気にしない。あとはそれよりも直接殴っている僕の方が大分有利だからね。一応胴体の部分も電気を纏わせてそれなりのガードになるし、そもそもそこまでの威力ないからね。ダメージレースでは僕の方が有利。ただし今までの貯金を考えたら厳しいって感じだ。だからもう捨て身。向こうが少しでも防御に専念するなら攻撃に割くリソースも減ってくるしそうなればより一層攻撃に集中できるっていういい循環が入るからね。


「『火剣乱b』」


少し大技になる『火剣乱舞』だと僕の攻撃の前に集中できないみたいだね。クレアは炎を纏うことができない。だからこそ僕に少し触れるだけでも電気のダメージを受けてしまう。その痺れもあって体の動きがだいぶん鈍っているのだろう。傷を負っている僕も同じなんだけど・・・なぜだかまったく痛みを感じないんだよね。頭も冴えてるし、おまけに左肩刺されたっていうのに左手までもが動くんだよね。アドレナリンでもドバドバ出ているのだろうか。それ以外考えられないな。なんにせよパフォーマンスに大きな『差』が生まれているのは事実。


「しびれて・・・動きが」

「とりゃああああああ!」


拳に力をこめ、最後の一撃とばかりに身体中の全ての電気と砂鉄を集中させる。クレアが硬直した瞬間を狙ったから確実に当たる。


最大限に威力を高めた拳がクレアの右ほほにヒットする。そのまま吹き飛ばされ、地面を転がっていく。意識を失ったのかどうかはわからない。


僕もアドレナリンの放出が止まったのか足に力が入らずに倒れてしまう。それでも、それでも意識だけは保っている。向こうはどうだろう・・・まったく動かないけど


「両者、目に光がありますね」

「でもお互い動けないって感じかな〜」

「面白い試合だったぜ。だからこそどっちが勝ちかわかんねぇな」


ああ、クレアも意識があるのか。つまりお互い気絶はしていないと。これ本当に試合どうなるんだろう。


「そこまで!生徒会副会長の権限によりこの試合はここまでとします・・・勝者は二人で決めてください」


いやさすがに投げやりでしょとかそんな権限あるのかよとか色々言いたいことがあったけど、そんなことを言う前に僕は意識を失ってしまった。

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