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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第1章 失われた学校生活の続き
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一週間の終わり(仮)

皐月一週目土曜日


これで一週間が終わる、なんか一週間にしてはかなり長かったような気がするけど気にしない。それだけ密度が濃かったんだろう。まあ、まだ出来事が少ないからこれくらいで済んでいるけどもっと色々なイベントが始まったらもっと長くなるんだろうな。体感的に。


さて、前置きはこれくらいにしてっと、授業に行きますか。最後の日に受ける予定の授業は水曜日と同じく午後を目一杯使うコミュニケーション能力を鍛えるための授業だ。・・・うん、なんで僕はこの授業を受けているんだろうね。これは(一応)学校のカリキュラムの中では唯一異質な授業とされている。明らかにあの鬼ごっこも異質だろうけど、サリア先輩に聞いたことろあれは学校側に黙って行っているらしい。ついでに朝から一日中授業を行っていることも。


ひどい話だと思うけど受けているメンバーがアレだし講師がセリア先輩のお兄さんのユンさんな時点でお察しってやつだ。これ以上突っ込むのはやめたくなる感じだ。


で、この授業のどこが異質なのかって話だけど。まず、これは全てのギルドはこの時間にこの授業を受けることができるようになっている。ギルド毎に分けられてない。まあ別にこれくらいはおかしくないけど同じ時間帯に別の授業が行われていることがすこし特殊かな。この時間だけ時間割に二つの授業があってびっくりしたな〜。


次に授業内容だけど街に降りて依頼を受けるだけ。ほとんどの学生が放課後に自分たちで行っていることだ。なぜ学校が?ってことだけど理由は二つ。今はギルドで動いているからパーティーなども自然と固定される。でも世の中に出れば自分で探さなければならないそのためのコミュニケーション能力を鍛えるというのが一つ目。まあどう考えたって色々な人と合わせられるようにしないと魔族との戦いなんてやってられないってのが本音だろうけど。で、もう一つが、ほとんどの学生が依頼を自分で受けていると言ったが自分では受けれないもの、または事情があって受けられないものもいる(実はギルドメンバーが実質二人であるうちも対象になる。実際は違うけど学校側の認識ではそうなってる。だから解体って話も出てるらしいし)そういう人たちのための救済措置だそうだ


でも。これで自由にパーティーを作らせちゃうと結局同じギルドに固まってしまうとのことで最初の授業の時に組み分けが発表される。されるのはいいんだけどこれ以上新キャラ増えるのかよ。勘弁してくれ


「ミライ!」

「あ、クレア」


お、クレアがいた。意外だな。こいつもこの授業を受けるだなんて


「一年生はほぼ強制なんだよ。なんていうか新人戦のために切磋琢磨させるのが目的とかで」

「なるほどね」


確かに一年生ならまだ戦闘スタイルもこれからって感じだし、この時期に柔軟性を身につけているととても便利かもな。そして全員強制ってことはあれか他のギルドの様子を視察しようって感じかな。


「学校だからお互いに競い合える環境を作りたいんだろう。模擬戦もいいが実際の戦闘で競い合うのもまたレベルアップに繋がるからね」

「それはありえるな・・・あれ?あそこにいるのサリア先輩じゃね?」


すぐに人ごみに紛れて見失ってしまったがあの人なんだかんだで目立つからね。横に綺麗な赤髪ーきっとセリアさんだろうーも見つけたし


「ああ、これギルドの半分以上は強制なんだ。人が集まらなかったら破綻するだろ?」


確かに、コミュニケーション能力が著しく低いような人ばっかりになると大変だもんな。でも半分だなんて思い切ったことをするなぁ。新人戦のくだりと同じくギルド間の交流を図るってのが目的なのかな


「そうだね〜ギルドに引きこもってしまうと世界広がらないからね〜」

「スバル先輩」

「同じギルドの人だけと絡み続けると世界は狭くなる、だからこうして絶対に交流できる場を作ったんですね」

「そういうこと〜ま、これは先輩も後輩も関係ないから君たちと同じグループになることもありえるかもね〜もしなったらよろしく〜」

「は、はい」


すぐにどこかに行ってしまった先輩。あ、すぐに女子たちに囲まれてる・・・まあ顔も悪くないしフットワークも軽いってなればそれなりの人気はあるよね。


「あ、ミライ。組み分けが発表されたみたいだよ。みに行こう」


決まったのか。このグループわけは四人一組になるように分けられる。学年は全く関係ないが一応、同じギルドからは選ばれないように組み分けられている。まあ同じギルドがシェミン先輩と二年生に一応の二人だけの僕からしてみれば全く関係のない話になるんだけどね


えーっと、まじかよなんでここだけ古典式なんだ。空に番号がたっくさん並んでいる。この下にグループのメンバーが表示されるんじゃないだろうか。これ転移者とか色々とバレてまずいんじゃないのか。いやほとんどのクラスメイトはもう知れ渡っているみたいだけどさ


「?」

「どういうこと?」


突然一つの番号を除いて他の全ての番号が消えた。え?なにこれなにが起こったんだ?


「みなさん。空に一つだけ数字が見えると思います。それがあなたのグループ番号です。速やかに同じ番号の人を三人探してください」


なるほど、そういう使用ね。それならプライバシーもしっかり守られるし安全だね。でもこの中から同じ番号を探すってなるとなかなか大変だよ


「クレア〜ちなみに何番?」

「僕?僕は72だね」

「まじか!」


まさかの同じ。まじか。もしかしてこれ以上僕に新しい新キャラの名前を覚えずにすむようにという天からの配慮とかいうやつなのだろうか。なんにせよ、クレアが同じグループになるのはありがたい。あと二人、しっかりと探そう









新キャラが出てこない、そんな風に思っていた時期が自分にもありました。はい、


「俺の名前はサクヤ一年生。よろしく」

「わ、私の名前はミロン。同じく一年生です・・・よろしくお願いします」


がっつり新キャラかよ!。というかまさかの全員一年生。そんなことってあるの?あれか?新キャラの先輩はもう出しませんよってことだったのかそうなのか。


「ミライさっきからちょいちょい誰に言ってるの?あ、僕はクレア同じ一年よろしくね」

「いやね・・・自分の状況を鑑みるに絶対に神様的な存在がいるだろうからその存在に文句言ってる」


だって転移とか転生とかの裏には普通に神様がいるじゃないか。こう、地球にいたときにいいことをしたからかわいそうだからチート能力をもたせて異世界に転生!とか異世界に魔王とかが現れてピンチ!だから救ってきて能力はいいのあげるから!的な感じでいつもいつも神様的なのいるじゃん。あれだよ。いない小説もよんだことあるけどさ。今回はいると思ったんだよな〜。あ、前々から言っているように僕は主人公じゃなかったかそりゃ全く願いも聞き入れられないね


「なんの話?」

「いやこっちの話」


ん?サクヤ君とミロンさんが僕の方をじっと見てる。初対面なはずなのに・・・?


「ミライ自己紹介」

「あ、ごめん。僕はミライ同じく一年だよ。よろしく」

「なんだ全員1年か」

「そうみたいだね・・・一年生しかいないのに大丈夫かな」


その不安な気持ちはわかる。だってこないだみたいなゴブリンキングとかを倒してきてって言われても全く無理だもん。できるか!


「は!そりゃこの俺がいるから全員一年でも大丈夫だろうって判断されたんだろうさ」

「そ、そうなの」


サクヤのやつどうした?


「そうさ。なんたって俺は一年の中で一番強いからな」

「そうなんだ!すごいな〜」


へえ、そうなのか。いつの間に一年生の最強が決まったんだろう。知らなかったな


「(いや、多分デタラメだろ。少なくともそんな噂を聞いたことがない)」

「(あー・・・・)」


なるほど自分のことを最強だと思い込んでいる少年か。でもそれならかなりまずいな。うちの学年チート持ち(転移者)山盛りだから。勇者とかいるから。多分最強は無理


「格好いいな〜」


そしてミロンの方は信じやすいというかとにかく純真無垢って感じかよ。あー確かに黒髪長髪で僕たち日本人に近い感じがしてイメージだけならそんなかんじするもんね。・・・がっちり偏見だね。申し訳ない


サクヤはまあ、金髪でこれまた・・・なんでもないです。ええ、僕は偏見なんて持たないことをモットーにしてますんで「じゃあ俺に対しての対応はどうなんだよ」なんかグレン先輩がなんか言っている気がするけど気にしない気にしない。気にしたら負けだ


「お前らも運が良かったな。この最強の俺と同じグループで」

「そ、そうだね。ちなみにサクヤはスキルなんなの?あ、ミロンさんも」

「それは実際のクエストを受けてからだ。さ、行こうぜ」


うわーなかなかに強引。でもこのくらいがちょうどいいのかな。周りにはいないタイプだし。今回は初回だということで近くの森に生息しているゴブリンを5匹討伐ってのに決められていた。いや、ちょっと前に天衣が一つ集落潰して最近セリア先輩とかがキング倒したのにまだそんなにいるのかよ


「ゴブリンの繁殖力は強いから。一匹いたら40匹いるってそれよく言われてるから」

「ゴキブリかよ!いや・・・それより増えてるだと?」


まさかのGを超えるのか・・・恐ろしい。この世界のゴブリンは一体どうなっているんだ

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