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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第1章 失われた学校生活の続き
43/317

クラスメイトは今

皐月一週目火曜


「いつもあなたたちってどんなモンスター倒してるんですか?」


昨日作ったカレーを食べながらシェミン先輩に尋ねる。ドラゴンだってことは聞いたけど詳しく聞かせて欲しい。じゃないと対策とかとれないし


「?・・・ドラゴン」

「それは昨日聞きました・・・その、具体的な種類とか」


ドラゴンの種類なんてかなり多いからね。この世界ではどうなのか知らないけど。でもさ、普通各属性に一種類ずついるもんだよね。さすがに精霊のドラゴンとか空間のドラゴンとかはありえなさそうだけど、火水風雷土だけでも5種類いるしさらに古竜種とかまで出て来れば倍。ちゃんと知っておかないと立ち回りとか調べられないし


「・・・知らない」

「え?でもいつもじゃあどうやって対策立ててたんですか?」

「・・・サリちゃんが・・・いつも・・・勝手に選んでくる」


まさか、いつもこの人たちなにを討伐したらいいのかまったくわかっていない状態で挑んでいるのかよ。そんなのに混ざりたくない。シオン先輩が逃げたのがよくわかる。・・・毎週月曜日が憂鬱になりそうなんだけど


「・・・大丈夫・・・みんな強いから・・・すぐ終わる」


そんな問題じゃないんですよ。どんな姫プレイですか。まあシェミン先輩はどちらかというと後衛みたいだから仕方がないのかもしれないけど。というかあの人たち強すぎるから後衛の人たぶんなにもすることなく終わっちゃう気がする


でも、これはある意味チャンスだよな。あんなのがこの学校の平均な訳絶対にないからきっとトップの方なんだろう。だからそういう人たちと模擬戦でも戦えるのは非常にありがたい。交流を持てているからなおさらだ。


「・・・ミライくん・・・今日の予定は?」

「この後にスキル訓練の授業を取っています。それだけですね」

「・・・そう・・・今日は・・・できるだけ・・・ゆっくり休んで」

「?わかりました」


あーでもあれかな。シオン先輩からも水曜日と風曜日の午前中には授業を取らないようにしておいて欲しいって言われていたし。それと関係あるのかな。つまりは水曜午後の授業がそれだけきついってことなんだろうけど。コマ割りを見ても3コマ分ってなっていたし。内容は体育。怖い


カレーも食べ終えたし授業に向かうとしますか。自分で作ったけどももう少し辛くしても良かったかもな。まあフランさんが甘党だからしかないねと思うことにする。辛党だったら申し訳ない





昼ごはんもしっかりと食べたとこだし3コマ目の授業の場所に向かう。新しい修練場だ。設備がしっかりと整っている施設だ。日々学生が魔法の研究をしているのだから当然といえば当然か。


「あ、紅くんもこの時間だったんですね」

「おー紅お前もここか」

「四万十さんに・・・天衣」


この授業はギルドによって分けられている。スキルの訓練なんてみんなしたいに決まっているから人数の集中化を避けるために細かく決められているそうだ。僕のグループには天衣のいる第3ギルドやら四万十さんのいる第8ギルドなどが当てはまってるのかな。あ、天衣がいるってことは当然


「紅〜久しぶりだな」

「え?紅じゃんなんだよ声かけてくれよ」


米柔に麺山・・・お前らも第3ギルドに入っているのかよ。というかやっぱり転移者多いじゃねえか。情報を集めればどのギルドがどのタイミングなのかわかるんだろうけどあいにくそんな情報網なんて持っていないのでわからなかったんだよな。正直な話自分と比較しちゃうからあまり関わりたくなかったんだよな。こいつらに比べて僕は未だなにもしていないから。


「せっかく同じ授業をとったんだ。色々と話をしようぜ」

「お、いいな。紅〜お前どんな生活してたんだ?なにも噂も聞かなかったけど」


そりゃずっと先輩たちと模擬戦をしていたからね。先輩がたに勝てていれば違ったんだろうけど、おまけに化物クラスの人たちだしそれはきっと盛大に噂になっていただろうに。


「そうか?なんか一度俺たちと同じ一年生と戦って勝ったって聞いたけど」


クレアにね。あいつ有名じゃなかったのかよ。天衣に名前すら覚えてもらってすらないぞ


「そういえばあったな!なんか期待の新人って言われてたけど実際はそうでもなかったって話でしょ?」

「俺もそれは聞いたな。なんか弱そうな奴に負けた『期待違いの新人』・・・クレアだっけ?」


さすがにクラスメイトとはいえ今の言葉は聞き捨てならないな


「お「おーい、お前らなにしてるんだ?授業始まっているしそれぞれの練習しようぜ」・・・」


お前もいたのか一ノ瀬。タイミング悪すぎるんだがさすがイケメン空気を読むことにかけては随一の隠しステータスを誇っているな


「そうだな、一ノ瀬、向こうで模擬戦しようぜ」

「お、いいぜ」


そのまま向こうに行く天衣と一ノ瀬。なんだよあいつら二人で互いに認め合って高め合ってる感じだしやがって


「二人ともよく模擬戦をしているんですよね。私もよく観戦します」

「あいつら俺たちのなかでも群を抜いて強いんだよな。あ、というかさ、天衣のやつやべぇんだよ。今は互角なんだけどちょっと前まではあの一ノ瀬を圧倒していたんだぜ」

「そうそう、俺たちも早期組なんだけどな〜普通に青目に負けちゃうし」

「あいつは『勇者』だからな。諦めようぜ」


話を聞く限りではクラスメイトたちは実力に関して大きく分けて二つあるっぽいな。かなり強くなっている人たちが数人いるみたいだ。僕は一体どっちのレベルなんだろう。試したくなってきたな。でもそれよりも気になることがある


「なあ、そんなに模擬戦するのか?」


口ぶりからしてかなり日常的に行われているみたいだ。いいな〜クラスメイト同士だったら実力も同じくらいだし勝ったり負けたりしながら強くなれそうだ。クレアとはあまり戦わないんだよね。正確には戦おうとするんだけどその度に先輩たちに強制的に剥がされて先輩たちと組まされるんだよね。理由を聞いたら「お互いに今正確な実力がわかったらつまらないだろ」って。僕たちを新人戦で再選させたいらしい。先輩たちだからあまり言わないけどそんな漫画みたいな展開起こるか。


「まあ新人戦が近いからね」

「一ヶ月後には予選開始というか各ギルドの代表が決まるからな。それまでに最も強くなるには模擬戦が一番だし」


戦闘に慣れるには実際に戦って経験を積むことが大事だからね。理にかなっていると言える。新人戦が一ヶ月後に迫っているのは知らなかったけど一年生が一人しかいないから僕には予選とかはまったく関係ないかな


「あまり時間を無駄にしたくないし俺たちも模擬戦しようぜ」

「お、いいね」


あ、僕も・・・てもう言っちゃった。まあいいか。僕は少し研究したいことがるし。べ、別に寂しくなんかないんだからね


「ふふ、私も行きますね戦って怪我した人とかを治療するので」


結局一人になっちゃったな。こういうときっていつもみんなとワイワイしていたから少し寂しさが出てくるな・・・ま、あま別にいいんだけどね


「『電気の領域(field)』」


自分の周りに「領域」を展開していく。前と比べて大分制御できるようになってきた。以前は広がるだけ広がっていたけど今ではある程度の大きさまで制御できるようになっていた。


「ふう・・・」


この状態を維持する。以外と力を使うんだよね。でもこれはするしかない。シオン先輩が唯一くれたヒントだから。僕が自分のやりたいことをするために必要らしいから


「・・・はあはあ、『放電(thunder)』」


何も起こらない・・・グレン先輩やシオン先輩は「領域」発動中でも他のスキルを使っていたからできるんだろうけど難しい。「領域」内では僕の魔法の威力が向上する・・・でも使えなければ意味がない。


「『放電(thunder)』・・・ダメか」


もう少しイメージを固める必要があるのかな。でもどうやって・・・う、「領域」が切れてしまった。だいたい一分くらいか?もっと長い時間維持できるようにしなきゃ。


「もう一度だ」


天衣たちと話してわかった・・・あいつらも頑張っているんだ。それなのに僕もこんなところでつまづいてなんていられない。何度だって挑戦してやる。


その時間中ずっと「領域」維持に努めていたけど結局何も成果を得られることがなかった

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