表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第1章 失われた学校生活の続き
40/317

同期の新キャラは実はまだ二人目だったりする

皐月一週目月曜日


さて、今日最後の授業は調理実習だ。シズク先輩に相談したところこの授業を提案された。シズク先輩もこの授業を受けるみたいだから何かあれば助けてくれる・・・らしい。あまり期待しないでほしいと言われたんだけどなんでだろう


まあ実際に始まってみたらわかるだろう。担当講師は・・・うん、なんとなく予想していたけど寮母さんみたいな人が来た。白い割烹着を来ているおばちゃん。年齢については割愛しよう。午前中にやらかしてしまった記憶があるし。


「よし、いるね。では始めようね。私の名前は・・・まあいいさ気軽におばちゃんとでも呼んでおくれ」


なるほど名前を公表していかないスタイルね。新しいな。というわけでこのおばちゃんの元で料理のスキルを磨いていくことになるんだな


あと少し意外だったんだけどこの授業女子ばっかりだと思っていたんだけど意外や意外、男子もそれなりにいるんだよね。まあ料理をするのは女子だけだなんてそんな固定観念に囚われていてはいけないよね。これもしっかりと反省しなきゃ。


「では、まずは、班を決めようかね。一人でやってもいいが料理はみんなで楽しむものだろう?」


みんなでわいわいしながら料理を作る、いいな。一緒に活動してくれる友人が居ればの話だけど。なんで今回に限ってクレアも角先もいないんだよ。くそうあいつらめ大事な時にいないなんでそれでも友達か!


「友達ってあんたの都合のいいものなの?」

「山胡桃さん」


久しぶりに話しかけてくれたな。角先(彼氏)のために手料理を振る舞おうって話か。なるほど角先め、許さん


「やっぱりあんたってサイテーね」


・・・ちょっとふざけすぎたかな。ここはおちゃらけた感じで進めるんじゃなくて


「今のは言葉の綾だよ。それよりも久しぶりだねー」


って感じで話を進めるべきだったか。でも山胡桃さんの評価を考えると「言い訳するなんてサイテー」って感じになりそうだ。


「・・・今のでわかったわ。もう達也に近寄らないで。あんたとは違うんだから」


まさか誰々に近寄らないでって言葉を女子から聞くなんて思ってもいなかったな。これ普通は同性にいう言葉じゃないんだろうか?いや男の子の恋愛対象は女の子だけって固定観念も撤廃しなければいけないよね。時代はフリーダム。同性婚も認められる時代になってきたんだから。


今回のは恋愛が絡んだ話ではないってことはわかりますよ。自分の彼氏の友人が・・・言いたくないけどこんなふざけたやつならそりゃ警戒もするでしょ。まあ僕がこんな性格なんだから諦めてほしいかな。角先に断られたら・・・さすがに考えるかな。


「私はあんたが私を殺そうとしたことを決して忘れない」


それは僕も忘れない。忘れてはいけないことだと思っているよ。地球よりもずっと簡単に人を殺すことができる。スキルに溺れてしまえばきっと・・・


「よし、人数を数え終わったから班わけをしようかね。今回は4人1組になろう。そんで班替えは月に一度だけだ。どんなグループになったとしても一ヶ月は同じ班で頑張ってくれ。料理は人の心をつなぐものだからきっと大丈夫さ」


シリアスになりかけていた僕らの空気はおばちゃんの言葉で一気に霧散した。それよりも緊張が走る。嫌われてしまったけど、いや、嫌われているからこそ山胡桃さんの思考がわかる。


「「山胡桃さん/こいつと同じグループにはなりたくない」」


僕は単純に同じグループになることで他の二人に迷惑がかかることを懸念していて向こうはもっと単純で嫌悪感からかな。でも、そうなると、万一っていうか・・・・フラグかもしれないから念のためにシズク先輩に声をかけてみよ・・・


「シズク先輩!私と組んでください」

「シズク様俺と組んでくれ」

「シズクさん!私と組んでくれないかしら」


シズク先輩大人気すぎませんかね。あー納得。これは男子も多いわけだ。シズク先輩狙いね。確かにあそこまでの美貌ならばお近づきになりたいんだろうな。だからあまり僕の力になれるのかわからないって言っていたのね


と、圧倒されている場合じゃない。一緒に料理をしてくれる人を探さないと一人でこの授業を受けることになりかねない。急いで探さないと


でも、探すといっても誰を?ざっと見た感じ僕の知り合いってシズク先輩とまあ・・・山胡桃さんと、あ、四万十さん含めクラスメイトたちそれなりにいるな。というかなんで青目と楠きてるんだよ。お前ら今はやりの料理男子だったのか?


まだ話せる楠がいるのはありがたい。これ幸いにと誘いに行く。


「楠〜お前班決まった?」

「あ、紅くん。うん、日暮さんが誘ってくれてね。四万十さんと星垣さんの四人でこの授業を受けることになったよ」


なにそれ羨まし・・・けしからん!テンプレだけども言いたくなっちゃったんだが。え?それなんてハーレムなんだ?クラス1の美少女日暮さんに清純系な四万十さん、おまけにおとなしめの文学少女星垣さん。見事に可愛くてキーパーソンになりそうな人たちと絡んでるな。


「そ、そうなんだ。でも意外だね楠が料理をしに来るって」

「あ・・・うん。なんかねお告げ?って言うのかな?それでこの授業を受けたら良いって言われてね」

「お告げ?」

「なんだろう?急に夢に出てきたんだ」


よくわからない話だけど夢って言葉でなんとなく楠のスキル『夢』に関係があるのかな。未来視というべきか。これまたチートなスキルだこと。こいつ着々と主人公になってきてるな。さすがにここまでハーレム形成するなんて聞いていないけどさ。お前日暮さん一筋じゃなかったのかよ。この浮気者め


「ど、どうしてそこに日暮さんが出てくるのさ」

「・・・」


気づかれていないと思っていたのかよ「まあ紅くんですからね」それどういう意味なの?四万十さん!僕そこまで鈍感じゃないでしょ


「でも乙女心はまったく理解できてませんよね?」


はいそうです。山胡桃さんとまったく和解することができていませんので。いや、これはさすがに関係ないよね。


まあいいや。こうなったら一か八かシズク先輩に突撃してみよう。シズク先輩ならきっと受け入れてくれるはず。


「シズクせんp・・・」


あ、もう先輩の周りに三人いる。どれも幸せそうな表情を見ているときっとその三人で確定したんだろう。


困ったぞ。一緒の班になってくれる人がみんないなくなってしまったよ。それに今少し時間をかけすぎてしまっていたのかほとんど班が決まってしまっているぞ。


「じゃあ決まった人から席に座ってね」


言われて続々と席についていく。まあこれでまだ決まっていない人がわかるからその残った人に声をかけていけば問題ないから。


もちろん自分のことをわかっているよ。ここでね、楠に対抗して可愛い子とか狙いに行くときっと大惨事になることなんて目に見えている。僕は僕らしく普通の人を誘うとしましょう


「すまないね。計算を間違えていたみたいだ。申し訳ないけど二人で協力してもらおうかね」


選べなかったーーー!選ぶ暇なかったよ。こうなると一体誰になるのかが問題だな。男か?女か?可愛い子であるとは思えないんだけどそれでも期待してしまうのが男子高校生の性・・・


「私フラン!よろしくね!」


元気いっぱいな女の子でした。でも可愛いから問題ないね。短いブロンドヘアーに紫色の目。パッチリとした目に弾力のありそうな頬・・・と、あまり詳しく述べるのはさすがに失礼なのでこの辺で。というか思わずこういう風に実況をしてしまうくらいにはテンションが上がりました。ええ、僕は単純なんです。しょうがないね。地球にいたときはまだ高校生だったんだもん。


「ミライです。よろしく」

「ミライね!ねえねえギルドどこ?私は第1ギルドなんだけど・・・」


「はいはい、同じ班員どうし、仲良くするのは大事ですけどそれは授業後にしなさいね。では、班も決まったところだし今日の調理実習を始めましょう。今日は始めといううことでそこまで難しくないカレーを作りましょう。材料は前に用意しているので各自取ってください」


「怒られちゃった。じゃ、始めよっか」

「うんそうだね」


よし、じゃあモチベーションも上がったところで()今日最後の授業乗り切るか!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ