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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第1章 失われた学校生活の続き
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ギルド決定

ブックマーク評価ありがとうございます


「ギルドに入ってなかったーーーーー!」


思わず叫んじゃったよ。それだけ衝撃だったんだからしょうがないよね。まさか入学式当日に言われたどこのギルドにも見学に行かなかったために苦労するって奴、話を聞いた直後にまさかそんなこと起きるわけないだろって思ってたのが自分に降りかかるなんて思ってもみなかった・・・あ、フラグか。


「ミライどうしたの?え、本当にどこのギルドにも入る予定ないの?」


シオン先輩に言われると辛い。この人も二年前には絶対今の僕と同じように慌てていたに違いないから


「ちょっとその言い方は傷つくなぁ」

「いいえ、合っていますわ。シオンも同じように叫んでいましたもの」

「シズク?」


思わぬ方向からの口撃にたじろぐシオン先輩。というかやっぱりそうだったのかよ。まさか本当に同じだったなんて思ってもなかったよ。


「ですが、ミライ。あなたもあなたです。それでどうするおつもりですの?」


そうなんですよね。あ、そういえばシオン先輩に勧誘されていたし、第7ギルドに入ることってできますかね?


「そうしてあげたいけど、見学もなしにってのはね・・・」

「シオンの口利きだけでは難しいと思いますわ」


やっぱり難しいか。となると本当にどうすればいいんだろう。今からでも入ることのできるギルドってどこかないのかな


「あれ?みんなしてどうしたの〜」

「シズクが深刻な顔をしているのは珍しくもないけど、シオンまでもは珍しいな」

「スバル先輩、レイ先輩」


ちょうどいいし二人にも聞いてみよう。この際だ聞ける先輩には全員聞いていこう。可能性を広げるという意味でもみんなに聴きまくろう。


「あははははは、まじかー今年はミライがそのポジションか〜」

「意外だな、こうして僕たちと遊んでいるからてっきりもうどこかのギルドに入っているのかと思っていたよ」


まあ、案の定笑われますよね。そりゃ僕だって初めに話を聞いた時には「バカだなぁ」って笑ってましたもん。でもスバル先輩の口ぶりからして毎年いるみたいなんですけど、そんなに多発しているのなら何かしらの対策を取ってもらってもいいのに


「しょうがないよ〜。今の二年生は仕方がないし、さらにその上はシオンとセリアだ。特例だと思われても仕方がないことだよ」

「まあ普通はどこかのギルドに見学に行くものだからな」


ど正論です。この上なく正しいお言葉をいただきました。確かに動かなかった僕も悪いですけど・・・。はあ、嘆いていても仕方がない。こうなってしまってはどうやってこのピンチをくぐり抜けるか考えよう。


「先輩方のギルドに」

「「それは無理」」


はい、そうですか。まあシオン先輩でさえ無理だったんだから他ではどうしようもないな。


「まあ、俺のギルドには無理だけど紹介できるところはあるかな〜」

「本当ですか?」


おお、渡りに船だ。やっぱり言ってみるもんだなぁ。それで、どこのギルドになるんだろう。もうどこでも加入するつもりだけどさ。仮にギルドの規約やらなんたらがあったとして一旦入ってしまえばこっちのもんだ。


「うん。そうだね〜今はセリアのやつもいるだろうから都合がいいな(・・・・・・)

「え?」


なんでそこにセリア先輩の名前が出てくるんだろう。まあそれは細かいことだし今は気にしなくてもいいか。


スバル先輩についてすぐにでも行くつもりだったがグレン先輩とクレアとの戦いが終わるのを待って欲しいとのことで少し待つことになった。二人も一緒にギルドに向かうらしい。なんでここで色々な人と一緒に行かなければならないのか全くわからない


「わからなくてもいいよ〜こっちの話だし」

「はあ」

「私も聞いたことがありませんが・・・」

「シズクちゃんにも話してなかったっけ〜?じゃあさ、教えてもいいけど俺とデート」

「結構です」

「即答!」


なんか意味深な態度を取っているけど本当にそんなもんあるのかな。シズク先輩も知らないっていうし大した意味があるとは思えないな。







クレアとグレン先輩の戦いはすぐに終わった。まあクレアは僕と戦った後だからしょうがないよねって言いたいけどそれでも僕よりいい試合になっていたんだよな。解せん。僕が勝ったのに


その後ぞろぞろと移動していく、また同じようにギルドのある寮に向かう。そして入ったギルドの番号はー第32番ギルド。ギルドの番号ってどうやって決めているんだろう。毎年交流戦とかあるみたいだしその順位で決めているのかな。


「うーん、最初はそうしようって話だったんだけど結局毎回毎回順位なんて変わってわかんなくなるから結局なしになったんだ。まあそれぞれにギルド番号以外の名前はちゃんとあるから問題ないんだけどもう最初に番号つけちゃったからその名残かな」


なるほど、ということはこのギルドは最後に作られたギルドっていうことですね。


「セリア〜いる〜?」


スバル先輩が向こうのほうに声をかける


「ああ、いるぞ。どうしたんだ?」

「よかった。ちょうどいいや。このギルドに参加希望者を連れてきたよ」

「は?」


あの、合ってるんで構わないんですけどどうして参加希望者って聞いた瞬間に僕のほうを向くんですか。ここにはクレアだっているっていうのに


「僕がギルドに入った最初の一年ってこと忘れてないか?」


そういえば戦いを見物していたギャラリーたちもそれだけでクレアのことを覚えていたから結構有名なのか。実力じゃなくてなぜに・・・と思ったけどまあ新入生ならそういった情報なんてなかなか出回らないよな。


「まあミライなら問題ないか。シン、加盟希望者だ」


セリア先輩の後ろをひょこひょこついて歩いてきたのがシン先輩らしい。・・・銀髪赤目ってどんな中二病設定ですか。最近見かけませんよそんな王道な姿って。


「・・・希望者?」


おっとり系ですか。というか声高いですね。え、女性だったのか。シンって呼ばれているからてっきり男性かと思っちゃってたよ


「セリアが言うなら・・・いいよ?」

「いいんですか?」


自分でいうのもあれだが不安になってくる。え?この人このギルドの代表じゃないの?さすがに参加希望者ぐらいは自分の目で判断しても良いんじゃないだろうか


「うん・・・そもそも私に害なす相手なら・・・そもそも連れてこないと・・・信じて・・・・たい」


最後に希望が入ったんですけど。実はセリア先輩シン先輩からも信頼されていないのか。でもさっきは信頼100%だったのに。わからん。


「じゃあ・・・参加ね。・・・私はシェミン。よろしく」

「僕はミライです。よろしくお願いします」

「ああ、こいつフォーリナーな」

「そう・・・だから連れてきたのね・・・了解」


フォーリナーフォーリナー・・・えっと外国人って意味か。あーつまりは僕が異世界から来たことを伝えたってわけですか。でもここにはクレアもいるからってことで少しぼかした言い回しをしていると。・・・クレアにもばれそうなんだけど大丈夫かなぁ


チラッと様子を見てみるけど特に何かに気づいた感じはなさそうだ。いつかは伝えるべきことではあるとはいえせめて自分の口から伝えたいものだよな。


「ああ、ミライ基本的にこのギルドは君とシンの二人だけだ。一応二年生に二人いるけど・・・まあほとんどいないから二人きりだと思ってくれ」


そうなんですか。いってしまえばなんだけどシェミン先輩のこの感じだとなかなか勧誘とか難しそうだからね。でも二人っきりか


シェミン先輩は一見地味なように見えてかなり可愛い部類になるのではないのだろうか。背も小さいしマスコット的な感じで癒される。そんな先輩と二人っきりで生活をするなんてクラスメイトに話したらきっと羨ましがられるだろうな。


「よ〜し、じゃあミライの処遇も決まったところで〜今日はここでパーティしよっか。シオンやシズクちゃんもどう?もちろんクレア?もいいよ」

「僕もいいんですか?初対面ですけど」

「気にすんなって。さっき俺と戦ったときに普通に『領域』を使っていたじゃないか。つまりはシオンから教わったんだろ?ならいいって」


さすがグレン先輩。心が広いなぁ。でも

「「いえ、教わっていません」」

「実質教えたでしょ?」

「「お前はなんもしてないだろうが」」


こればっかしはちゃんと訂正しておかないとね。『領域』を使えるようになったのは僕とクレアの実力そのものだから


「じゃあけってーい。セリア。サリアちゃんも呼ぼうよ。あとはイオリちゃんとかセレナちゃんとかも誘ってさ」

「お前は本当に女の子しか頭にないのな」

「えーいいじゃん。確かにシェミンちゃんも可愛いけど、もう本命のいる子には声かけないポリシーなの」

「へえ、一応最低限の礼儀はわきまえているんだな」

「まあね〜」


セレナ先輩って確か四万十さんが加入した第8ギルドのリーダーだっけ。そしてイオリ先輩がグレン先輩と同じ第4ギルドと。正直一度にそんなに覚えられないんだけど。今日はシェミン先輩で手一杯。今はもう慣れたけどスバル先輩とか最初なかなか覚えられなかったんだよな


「ああ、サリアは来るだろうが・・・イオリとセレナはこないぞ。あいつら今日共同で新入生歓迎会をするみたいだ」

「おいちょっと待て。そんなイベントあるなんて聞いていないんだけど」

「イオリから伝言だ「どうせ気に入った新入生と模擬戦しようとしてウザがられるんだからダメ」だそうだ」

「まじかよ・・・」


絶望的な表情をしてますけどね、僕も初対面のときにしつこく声かけられたの忘れてませんからね。とにかく、これ以上新キャラが増えることなく無事にパーティというか歓迎会ができそうだな・・・まあ一個上の先輩たちのことは気になるけどね

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