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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第7章 第32ギルド
275/317

リベンジマッチ開始

本日二話目の更新となります

ブクマありがとうございます

これからも頑張ります!!!

長月二週目日曜日


「…紅くんとやるのは二回目だね」

「だな…」


天衣の時と同じく僕と楠は向き合っていた。でも僕は少しだけ楠に対して文句を言いたい


「なんでお前『水』の国なんかにいっているんだよ」

「それは『水』の姫様に言ってよ」

「うるせぇ、リア充が」


そう、元々の予定では第5ギルドとの戦いは一昨日の風曜日に行われるはずだった。だが、その直前に楠が『水』の国に呼び出されたとかなんとかで対戦の時にいなかった。アクアさんから僕の対戦相手が楠であることを告げられ僕に二つの選択肢が与えられた。一つは代理の人間と戦うこと。もう一つは楠が帰ってくるまで待つこと…もちろん期限付き、だが。まあ最初には僕の不戦勝というのも挙げられていたんだけど…僕が選ぶのは当然楠との再戦なわけで今こうして楠と向き合っている。はい、誰が悪いって僕が悪いですね


「さっさと戦おう…はやくお前をぶっ潰したい」

「いや紅くん、なんか怖いんだけど」

「自分の言動を振り返ってみろ!!!」

「えぇ…」


いいよな!いいよね!僕怒っても。待たされた挙句に『待ったのはあなたじゃない』いやそれは今言わないでおくれよ。で、待ったはいいけどそしたら最初に惚気だぞ。まあ女に会いに行ったのだからそんなことだろうと思っていたけどさすがに開口一番とは聞いていない


「それじゃあ、始めよっか」

「ふぅ」


怒りの気持ちは確かにあるけれども今はそれを一旦封印。怒りといった感情は戦いにおいて正直邪魔だからね。


「『電気鎧(armor)第三形態(third)』」

「その魔法をまずはなんとかしたいな」


まあ待たされた分、しっかりと対策を考えることができた。実際に試すことができなかったので机上の空論なのだけど『砂上の楼閣よ』いやどっちでもいいから!


まずは楠に勝つために絶対に必要なのが『電気鎧(armor)第三形態(third)』。眠らされることがなくなるという点は絶対に利用したい。てかそうしておかないといつ楠に眠らされるのかわからないからね


「『現境裏うつつきょうり』」

「まあそうくるよね…」


真っ先に魔法を解除される。さて、前回はここで驚いて負けてしまったわけだけど…


「『夢の世界へ』」

「『電気の領域(field)』」

「!!」


ま、これしかないよね。楠が魔法を解除する魔法を使ってくるのなら、こっちとしても『領域』を使うしかないよね。…あれ?これ最初っからぶつけた方がよくない?


「『放電(thunder)』」

「あっ」


電撃が楠に命中する…そして案の定何事もなかったかのように楠は立っている。根気よく殴り続けるしかないか


「『電気鎧(armor)第三形態(third)』」


また電気を身にまとい、楠に突撃する。


「『(light)』」

「うっ」


突撃しながら閃光を放つ。僕の方を見ていた楠は目をやられたようで手で目を覆っている。楠には精霊はついていない…だから僕のことを伝える存在は何もない。


そのまま楠の目がやられていることをいいことに僕は楠に近づいて


「『地雷(trap)』」

「!」


まずは目の前で静電気ゾーンを作り上げる。そしてそこに気を取られているうちに裏に回り込む。そのまま後頭部にめがけて殴る。しかし殴った拳は楠に当たることなく空を切る


「また幻影か…いつすり替わった?」


感知魔法を使ってもいいけどそれが意味ないことはもうわかりきっているし魔力の節約という意味でもむやみに乱発はしないほうがいい。それよりも…


「っと『創造(creat)』」


砂鉄を集めておく。これで粉塵爆発の準備が整ったわけだ。


「『夢の世界へ』」

「!そこかっ」


横から声が聞こえてきたと思ったら頭がかなり重くなる。『電気鎧(armor)第三形態(third)』を使っていてもふらつくし本当に厄介な魔法だよ。それでも声が聞こえた瞬間僕はその方向に蹴りを入れる。相手が姿を現したのならそこを叩かないといつまでたっても攻撃できないからね


「『ナイトメア』」

「『放電(thunder)』」


互いの攻撃魔法がぶつかり合う。速度とかはこっちが圧倒的に勝っているけどあの幻術を使われたらそれもほとんど意味がない。あれの感知は諦めよう。むこうもその間はこちらに攻撃できないみたいだし


「『解除』からの『爆発(dynamite)』」


とりあえず爆発をさせておく。砂鉄がまっているとそれはそれで気が散るし。土煙で隠れるように移動する。これで楠は僕の居場所がわからないはずだ


「『夢現の狭間』」

「ん?」

「『悪魔の囁き』」


あれ?なんで声が僕の後ろから聞こえて来るんだ?そう思って振り返ろうとした瞬間、何かが僕に命中した。

でも特に怪我をしたとかそんなことはない。何が起きたのか知らないけど攻撃を外したのはもったいないね


「『放電(thunder)』…あれ?」


声が…いつもと違う?僕の声ってこんなに低かったっけ?いつも聞こえて来る僕の声よりも少しだけ低くそして中に響いてくる。んーなんとなくだけど水中にいるときのような感じだな


「『』」


あ、楠がいた。でも…え?


楠の姿を確認したと思ったら僕の体は投げ飛ばされていた。そのまま二度、三度地面を転がっていく


「何が起き…いや、何をされたんだ!?」

「ふふっなんだろうね」


あ、今までのと同じ感じだ。楠の声もちゃんと聞こえる。さっきの間だけ一時的に聞こえなくなっていたのかな…まさか


「おまっ、僕の五感を」

「おお、初回で気付くなんてすごいね」

「いやそんな魔法を使えるお前んがやべえっつーの」


なんなんだよ。五感を奪うとか。さっきのは一時的に聴力を失っていたのか。でもそれならなんで僕は自分の声を拾うことができたんだ?聴覚が完全に失われていたら声が一切聞こえなくなるはずなのに


「やっぱりその魔法は厄介だよ。僕の天敵かもしれない…まさか脳が生きているからある程度補完される(・・・・・)とはね」

「…」


ま、まじかよ。『電気鎧(armor)第三形態(third)』ってそんな効果もあったのか。知らなかった〜。まさか五感を失おうとも戦い続けることができるだなんてね。四肢欠損も問題ないし…これはかなり無敵の魔法ではないだろうか。普通に殺されたらおしまいだし効果が切れたら意味ないけど


「『現鏡裏うつつきょうり』」

「やべっ『電気の領域(field)』」


お互いの魔法封じの魔法がぶつかり合う。いやこれ言葉としてどうなんだよ。お互いの効果が発動して…いや、これは


「紅くんの魔法は残ってる!?」


楠が吹き飛ばされていた。『領域』は魔法だけじゃなくて人物も吹き飛ばすことができてるんだっけ。


「なぜ、楠も?」


まあ『領域』だしこっちの方が強いのだろうと今は考えるとして、それよりも気になっているのがなんで今、楠は吹き飛んだのかっていうことだ。いつものように吹き飛ばない現実にすればいいのに…あ


そっか。わかった。あの魔法の唯一の弱点。いや、弱点と呼ぶには言い切れない側面があるけれども突破方法がわかった。そうだ。絶対に避けれないようにすればいいんだ。でも、どうやればいいのかな?

感想とかいただけると嬉しいです!

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