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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第5章 バックアップ
189/317

1日目の幕引き

年内はこれが最後の更新になると思います

また来年も頑張りたいと思います

葉月一週目月曜日


「まずは何を聞けばいいですか」

『ミイって子を生贄に何を召喚しようとしているのか、ね。正直それさえ聞けばもうほかはいいわ』


それだけなのか・・・ならもうイフリートが直接語りかければいいのに『いやよ』そうですか、なら僕は何も言いませんよ


「それで?ナニ(・・)を召喚しようとしてたの?」

「・・・」

「『接続(connect)』」

「わかりません」

「?」


わからないってどういうことなんだ?自分達でもわからないものを召喚しようっていうのかよ。それってなんだか怖くないの?もしかしてこいつら騙されたりしているのか?まあそれでも同情の余地なんでものは全くないけれどさ。


「こう言っていますけど」

『ま、妥当ね。いいわ。こいつらはおそらく詳しい話を聞かされていない。どうせ世界が変わるとか言われているんでしょうね』

「世界が変わる?」

『あながち間違いではないけれど可哀想よね』


イフリートが言っているのがまったくわからないんだけど・・・まあいいか詳しい話はどうせ帰ってからイフリートにでも聞けばいい話だし


「他には質問はないですか?」

『ないことはないけれど別にいいわ聞く必要がないし』

「わかりました」

「ねえイフリート、今の質問の意味はどういうこと?」

『それは帰ってから話すわ・・・フタバ索敵お願い』

「は、はい!」


慌ててフタバさんが索敵を始める。もしかして接近されているのかなそれなら普通に警告を発してくれてもいいんだけど


『今メイとかにも見えるようにしているから無理なのよ。今の私ってなんでもできるようでできないから』


そうなんですね。てかその口ぶりだと通常状態ならばなんでもできるってことじゃあ・・・いや普通にめちゃくちゃできていましたね。やっぱり精霊ってすごいんだなか。知れば知るほどその凄さが染み渡る


「特に来ていないようです」

『そう、了解じゃあ帰るとしましょうか』

「わかりました。ミナ、フタバ、イヨ、帰りましょ?」

「僕たちも帰ろう、ミライ」

「ああ、そうだな」


というわえで僕たちはフランさんとメイさんの家に帰ることにした。てか今時間ってどれくらいなんだ。お腹も空いたし・・・夕飯食べれるかな


「ああ、ミライこれ」

「?サンドイッチ?」

「どうせ何も食べてないんだろ?もう夜遅いしそれ食べとけ」

「ああ、ありがと」


どうやらかなり遅い時間らしく僕はありがたくサンドイッチを食べることにした。昼に作ったのとは少し違う感じがするけどもしかしてフランさんが別に作ってくれたのかな。だとしたら本当に申し訳ない。僕が自分自身で巻き込まれたっていうのもあるけれどメイさんの不安を取り除いてあげることでその恩返しということにしよう


「メイさん」

「ミライさん・・・ありがとうございます。ムツキの最期を看取ってくれて」

「・・・」


本音をいえば彼女が死んだ責任は間違いなく僕自身にある。それを非難されることはあるが感謝される謂れなどまったくない。


「さっきフタバから聞きました。あなたに託したと、それに特にイヨがあなたを信じていることを・・・彼女たちに生きる目的を与えてくれて人として扱ってくれてありがとうございます」

「それは・・・」


別にそれは僕のスタンスってだけでそれも感謝されることなんて何もない。というか最終的に彼女たちをまもってくれたのはクレアとメイさんじゃないか。僕は結局一人では守り通すことができなかった。


「彼女たちがあそこまで生き生きするなんて・・・思いませんでした」

「そうなの?」

「ええ、そうですよ・・・私がしたかったことなのに。それに精霊様から聞いています。彼女たちの命が危険だと。それをあなたが助けてくれたと」


ちょっと待て。イフリート、危険なのって生贄になりかけているミイさんだけじゃなかったのかよ。他の人のとこなんて聞いていないけど。あ、もしかして僕が関わったことで危険な目にあう可能性が出てきたとかそういうことですか?それならまったく間違っていないね


『違うわよ。どうせあれよ。ミイって子がダメになった場合他の子で代用するなんて当たり前でしょう?』


それは・・・まあ普通そうか。ものすごく当たり前のことを聞いてしまったな。愚問だった。申し訳ない


「というかミライ、お前大丈夫か?」

「へ?なんのこと?」

「いやさっき僕たちがお前を見つけた時お前の体異常なほど冷え切っていたぞ」

「あー」


血を失いすぎてしまって冷たくなってしまっていたのかな?てか血が失われると人間冷たくなるんだっけ?『死にかけていたから当然ね』え、まじであのとき僕死にかけていたのかよ。よくそこから今の状態まで回復することができたな。メイさんすげぇ


「確かにメイちゃんの魔法もすごいけど・・・ってあれ?メイちゃんスキル『火』じゃなかったの?」

「あ・・・」


メイさんクレア(とフランさん)には秘密にしていたんだっけ。それをまったく気がつかずに普通に使ってしまっていたな。うん、やっぱりこの子隠し事に向いていないのかもしれない


「実は」

「まあミライが何も言わないってことはそういうことなんだろう。それに・・・昼間お前らがおかしかった理由もわかったし」

「そんなにわかりやすかったのか?」

「何かあるなとは思ったね。フランさんは知らないけど」


まじかよ。結構ごまかすことに成功したと思ったんだけどね。自分では思っていたほどできていなかったわけか。大根演技だったのかな。もっとしっかりと演じなきゃ。今のままじゃ誰の心にも響かないぞ


『なんで響かせる必要があるのよ』


それは言葉の綾といいますか、やっぱり演技をするならって思ってしまうのがこうノリと言いますか『ようあパリピを目指そうとして失敗するオタクの行動よね』それは言っちゃダメなやつです


「ミライって本当イフリートとなかいいよな」

「こいつが一方的に絡んでくるだけだけどな」

『だってクレアつまらないんだもん。いじりがいがないし』

「おい!」


つまりいじめっ子といじめられっ子の関係じゃないか。これを聞いてもまだお前は僕たちがなかがいいと思えるのかよクレア。・・・まあ今回は色々と助けられたからなんとも言えないけど


『男のツンデレは気持ち悪いわよ』

「そんなこと自分でもわかってるよ!」

「まあまあ落ち着いて落ち着いて」

「はぁ・・・」



深呼吸深呼吸。怒ってしまえば向こうのペースに飲まれてしまう。心を落ち着けよう


「フフッ」

「ミライさんってこんなに面白い人だったんですね!」

「フタバさん僕をどんな風に見ていたの?」

「フタバでいいよ!急に奇声をあげる人かな」

「まじかよ・・・」


なんだよ急に奇声をあげる人って・・・散々な評価だ。


『あはははははははは。あーほんと面白いわね』


笑うな!確かに原因がほとんど僕にあるのだとしても少しぐらいはお前にも責任があるからな


『まあいいじゃないの・・・あ、たどり着いたわよ』


はあ、まあ家に戻ってこれたしフランさんが寝ていたりしたら起こすのも忍びないのでおとなしくするとしますか。そういえばイヨさんたち姿がメイさんにかなり似ているんだけどどうやってごまかすんだろう


「あ、そういえばミライにメイちゃん、君たちってどうやって彼女たちを見分けてるの?メイちゃんはともかくなんで会って間もないミライが区別できてるんだ?」

「え?彼女たち一人一人微妙に発してる電気が違うよ?」

「んなもんわかるかよ・・・」


なんかしらないけどクレアはわからないみたいだ。よくわからないところだが僕がクレアよりも優れている点が見つかった・・・たんに相性の問題であるという心の声は今は聞かなかったことにしておこう。

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