表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第5章 バックアップ
159/317

やっと日付がわかった

初めて感想をいただきました

とても嬉しいです。ありがとうございます

これからもしっかりと頑張っていきたいと思いますので応援よろしくお願いします

???


都市に向かうことになったんだけど行く途中に僕らは出来る限りコミュニケーションを図ろうと頑張った。特に情報が欲しい。といってもナナさん自身の情報なんてどうでもいいといえばどうでもいいし、袖振り合うも多生の縁とはいうけど他人は他人だしな。むしろ必要なのは今日の日付とか「命」の国の細かな位置だ。それくらいなら普通の人間にとってはどうでもいい情報なので教えてくれるかもしれない


「あの、ナナさん」

「なに?」

「今日の日付とかわかりますか?」

「え?あなたたちどこにいたの?」

「それはダンむぐっ」


急に口を塞いできて何するんだよクレア。「お前ダンジョンにいたとか言ったらアウトだろ。指名手配されていたら終わりなんだぞ」それもそうだったな。やっぱり日常に普通にわかるようなことを質問するのはまずかったか。街でさりげなく新聞とかをチラッてみたほうがよかったな。そういえばこの世界に新聞紙とかってあるのだろうか。


「ダン?」

「だ、断崖絶壁の僻地に僕らいたんだよ。だから日にちの感覚に疎くてね」

「ふうん、なんでそんなとこにいたの?」

「え?ああ、修業してきたんだよ。強くなるために」


まああながち間違っていないからセーフ?ダンジョンであることさえ隠すことができればなにも問題ないからね。クレアナイスフォロー。うまいぐあいにごまかしてくれて助かった。


「だからあんなに強いんだね」

「そ、そうかな。ありがとう」


自分たちのことを少し話したことで少しだけ僕らに対しての警戒が薄まった感じかな。なんとなくだけど空気が穏やかになったきがするよ。やっぱり重苦しい空気は僕は苦手だな。


そんな感じでポツリポツリと会話をしながら僕たちは近くの大きな都市へと向かっていった。都市の入り口に近づいていくにつれて門のところで検問が行われているのが見えた。


「あ、検問・・・」

「どうしよ」

「二人ともどうしたの?さっさと行きましょう」


いや行きましょうと言われましてもね。僕らお尋ね者な可能性があるわけですよ。最悪の場合その場で即打ち首。いや先につれていかれるのかな?ユンさんたちの報告次第だけどクレアがイフリートと契約していることが知られたら殺すよりも手駒にしようとするだろうし。


なんとなく検問をされている人を見てみれば何かを見せているような気がする。あーあれかギルドカードか。ん?だとするとまずくないか?あれ一応本名が記録されているわけだし。ギルドカードありませんって言って押し通ろうかな


「それしかないよね」

「なにコソコソ話しているの?」


クレアとこっそり密談していたらいつの間にか僕らの順番になっていたみたいだ。


「はい、次の人、なにか身分証を見せてね」

「はい」

「ああ、君は・・・なるほど、じゃあこのお兄さんたちが?」

「違うわ。旅人よ」

「そうか。えっと、なにか身分を証明するものを見せてくれないかな?」

「えっと・・」

「それが・・・」


ギルドカードを所持していないことを説明する。案の定門番の人には渋い顔で見られた


「うーん、まあ仮証明書を発行することができるんだけどね?それだと滞在日数に限りがあるんだよ」

「まあ別に」

「問題はないな」


別に僕らはここに観光に来たわけではないからね。あくまで学校に帰るまでの情報収集のために寄ったって感じだし。それに身分がバレるリスクを考えたら滞在期間もそんなに長くないだろうし


「えー君ら祭りを見に来たんじゃないの?」

「「祭り?」」


なにそれ、知らないんだけど。でもそんな祭典があるんだ。だから門の向こうに人が多いな〜って思っていたんだよな。でも祭りかぁ。気にはなるけど特別行きたいわけではないしな。日にちが合えば行こうかなって思うくらいだし。あ、でもこれはチャンスかも


「それっていつ頃あるんですか?」

「ん?祭りは毎年葉月の1週目の土曜からあるって決まってるからな。だからちょうど一4日後だ。でも仮だと三日しかいられなくてな」


よし、これで今日がえっと・・・葉月の1週目火曜日だということがわかったな『なに言ってんのこの世界には金曜日が存在しないの。だから月曜日よ』あ、そうなんですね。訂正ありがとうございます。


というかもう葉月!?僕がダンに入った時って確か文月の初めだったよね。ということは一ヶ月もあそこにいたのか!体感的には2、3日しかいなかったような気がするけどな。


『まあおなじみで時の流れが違うってことね』


ああ、やっぱりですか。薄々そんな感じがしていたっていうかクレアと出会った時もそれ痛感したからね。


「出た後すぐに入り直すってことはできますか?」

「いやいやそんなことしたら検問の意味がないだろ?一回仮証明で入国したらその国には一ヶ月以内にまた入国することができない。おまえさんがた、よっぽどの田舎からでも来たのか?祭りしかりこんあ常識も知らないで」

「ははは」


確かになー。一日ってところだから我慢してもいいけどでもナナさんには町に用事がある的な感じで案内してもらったし入らないのも不自然。しょうがないけど今回は見送るとするか。それと門番さん。田舎ではないけどまあ、情報がないという意味では田舎でも間違いないです、はい。


「そっか、残念だが、一応前夜祭というのがある。それだけでも楽しんでこい」

「ありがとうございます」


お礼を言って手続きを済ます。さすがに本名を言うのはまずいので偽名を使う。でもナナさんには本名を教えているしここで違うのを聞かれてしまったらまずい。幸いナナさんはこちらに興味がないようだったのでこっそりと偽名でごまかすことができた。にしてもあの門番の人結構いい人そうだったな。親切に教えてくれたし。


「なあ、ナナさん祭りってどんななの?」

「行かないのに聞くの?」

「え、うん、興味本位で」

「・・・別に、普通よ」


いやその普通がわからないんですけどね。普通に近所で行われていた祭りと同じなのか?それとも全国ニュースで取り上げられるくらい有名なやつなのか。それとも新年のあの福男ダッシュ的なああいう感じのやつなのか?祭りと一口に言っても色々とあるんですよ。


『ミライはいったことあるの?』


その言い方!まるで僕が行ったことないみたいなこと言わないでくれますか。もちろん、行ったことありますよ。幼い頃に両親に連れられて。あー二人とも元気にしているかなー。息子の私は今異世界で指名手配になるほどの大罪を犯しました・・・うん、世界変わってよかった。これなら迷惑をかけずに済む。


『最近は?』


え?そりゃあソシャゲでちょっとした祭り(イベント)ぐらいありましたって。リアル?そんな僕ぐらいの年齢になるとね同期はリア充ぐらいしか見当たらないんだよ。だからかなり精神的に辛いんだよ。それにまあ祭りだからってのもあるけど結構屋台とかって通常時と比べて値段が高いだろ?だから別に行かなくてもいいかなって。友達誘っても大抵断られるし


『あんた友達いたの?』


い、いやほら中学時代の友達・・・はいなかったは、うん。小学校まで遡ればきっと『あ・・・ごめんなさい』ねえ謝らないで、謝られるよとなんだかすごく悲しくなるんだけど


「まあいいわ。私はこれで、じゃあね。ミライくん、クレアくん」

「あ、ナナさんありがとうございました」

「ありがとうございました」


いつの間にやら別れる感じになっていたみたいだ。あぶねーイフリートとの会話に夢中になっていたらお別れの言葉を言いそびれてしまうところだった。


「さて、僕たちもどうする?」

「うーん、まあ自由行動でよくないか?」

「それもそうだな。じゃああーまあイフリートいるし待ち合わせはなんとかなるな」

『私をそんな風に使わないでよ!まあいいけど』

「それじゃあよろしくお願いします」


イフリートに合流の仕方を任せて僕とクレアは一旦別々に移動する。ていうかクレアと別行動になったのっていつぶりだろうか。そんなわけで一人でのんびりとこの都市を散策するとしますか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ