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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第5章 バックアップ
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僕はイケメンじゃない

今回より第5章が始まります。

精神的に大きく成長します

???


「きゃああああああああああ」

「ギシャシャシャシャ」


ゴブリンたちに襲われるか弱き?少女「ねえそこエクスクラメーションマークつけるからモテないんだよ」うるせえ黙ってろお前はイケメンだから許されるんだよ。てか異世界なんだからこういう時って実はこの少女が世界でも名高い人物でめちゃくちゃ強い展開とか割とあるんだからな。


「なんで実力隠してるの?」

「話の流れ?」

『ミライ・・・あんた頭大丈夫?』

「精霊にまで同情されてる!?」


え、いやそんな展開ないですっけ?ってあれじゃん、ここで地球を知っているのて僕ぐらいだからこいつらに話したところでえ?の一言で終わりだよ。僕がどれだけ力説したところで意味ないやつじゃん。そういえばいまイフリート普通に出てきているけど大丈夫なのか?他の人に姿見られたら普通にやばいんじゃないか?


『それは大丈夫よ。あんたたち二人にしか見えないようにしてるし。ま鋭い人がいたら諦めるけどね〜』

「ちなみにその魔力は僕が全て負担している」

「お、おう頑張れ」


もしかしてサリア先輩のフェンリルも常に限界していて基本的にはサリア先輩以外には見えないようになっていたりとかしていたのかな?今ここにいないから確認しようがないしこの世界には電話とかないから手軽に連絡もできそうにないしね。あ、そういえば通信魔法とかないのかな?離れた人と連絡を取ることができる魔法とか。空間魔法ならできるんじゃないか?


『そういう人もいるわね〜ま、でも今はちゃっちゃと人助けしなさいな』

「それもそうですね」


少女の方に目を向ける。襲っているゴブリンの数はおおよそ20匹。どれぐらいの強さがあるのかわからないけど多分二人で楽々倒すことができるとは思うね。


「ミライ僕が道を開けるから少女の元に行って『火の玉』」

「了解『電気鎧(armor)』」


クレアの援護を受けて僕は少女の元に向かう。


「そこをどけええ!」


目の前にいるゴブリンを後ろから蹴り飛ばす。不意打ちになってしまったけど許してくれ。僕から見たら君達が悪いように見えるから。もし違っていたら・・・うん、しょうがないよね!先入感が悪い。僕は何も悪くない。


「『電気の領域(field)』大丈夫ですか?」

「え。は、はい」


いつもお馴染み万能魔法『領域』で周囲のゴブリンを吹き飛ばしながら、少女のもとに駆け寄る。そこで気持ち優しく言葉を投げかける。急に人間の言葉が聞こえてきたので驚いたのか、驚いた表情で僕の方に顔を上げた。あ、この子かわいい。目がくりっとしてて多分将来美人になるな。顔について詳しく語りたいけど今はゴブリン退治が先。この子をかばうようにして立ちゴブリンたちを攻撃する


「『放電(thunder)』これクレアが近づいた方がいいんじゃない?」


電気を放出しながら思う。さっき駆け寄った際に何体が飛ばしたので少しだけ距離が開いている。そしてゴブリンたちもいきなり現れた僕らを警戒しているのか襲い掛かって来ないのでなにが起きているのかといえば僕の拳が届かないんですよ。べ、別に身長が低いわけじゃないんだからね!てか大して変わんないだろうし。


「ま、でもこっちの方が近づいて来ないし恐怖心が刺激されにくいだろうな『感知(feel)』」


密集している時にはあんまり役に立たないし正直普通に『領域』で警戒した方がいいんだけどさっき『領域』使っちゃったし今はこれで我慢だ。やっぱりこういう考えなしな行動はやめるべきだよな。結局困るのはいつも自分だし


「『火の剣』ミライ、あー『第三形態(third)』はやめとくか」

「初対面の女の子を抱き上げてそっちのところまで飛べと!?」


なにそれ、正直一番厳しいといっても過言ではないかもしれない。え?いや、だってさっき少女からのかなり警戒している視線を送られただけで僕心に大ダメージを受けた人間ですよ?もし「え、いやだ」とか言われたら立ち直れない『クレアに負けたのと同じなの?』思春期の男の子なんてそんなもんですって


『あんたに青春が訪れるとは思えないけどね』

「さすがにひどくない?」


確かに一番絡んでいるのがクレアな時点でアレだけどでもこれはそこまでおかしくないでしょうが。それで一番絡んでいる女性はシェミン先輩で・・・なんかこう、恋愛小説的展開にはなれそうにないし。まず先輩という時点でハードル高いし。となれば同期なんだけど、誰になるの?ミロンさん?それとも調理実習で一緒のフランさんとか?フランさん元気にしているかな〜。二人一組の調理実習ほとんど一人でやらせちゃっている気がしないでもない。確かシズク先輩もいたと思うからサポートしてくれていると信じているけどさ。


『来るわよ』

「了解『炎の壁』」

「任せとけって・・・とりゃあ!」


ここで魔法を使っていれば格好いいのかもしれないけど僕がしたことといえば『感知(feel)』でなんとなく近づいてくる敵を見定めて少女を守るように殴りつけるだけ。ここのゴブリンたちが武器をあんまり持っていないのが幸いだね。まだまだ体術とか甘いからカウンターとかうけてダメージを負うんだけどそれはまあ、『自己活性(heel)』を使えばなんとかなるし大丈夫かな


さっきの話に戻るけど初対面の異性に普通に話かられるってそれかなりの才能が必要だからな。その才能が生まれた時からなのか知らないけど普通にできる人間がいることも知っている。ああ、いわゆる世の中には二種類の人間がいるって話だ。生憎僕は女性と話そうとすれば緊張で話すことができなくなるってタイプの人間なんだよ。地球にいた時なんてまともに話したことないんだからそりゃそうだ。


「でもシェミン先輩たちには普通に話していられるじゃん?」

「それはあれだよ。転移したばっかいでイェーイってなってたんだよ」


あと学校とかってまだハードル低いじゃん?それに最初はシオン先輩経由だったし。なんやかんやで仲良くなっていった気がするんだよな。ま、まああれだよ、高校デビュー的なやつだ。その時期ならある程度こう、話しかけやすいだろ!つまりはそういうことだよ


「説明投げるなよ」

「うるさい、僕はお前みたいにイケメンだからって理由で女子がホイホイよってくるような奴じゃないんだよ」

「それ女子に嫌われるよ?」


確かに偏見が過ぎる気がしないでもないけど実際そんなもんでしょ。ほら人と会ったときの第一印象がその人に対する印象の9割程度決めるって。つまりはこの時点でイケメンの方が有利なんだよ


「まあまああと5匹?さっさと始末しよう?」

「ああ、そうだね」


なんかなだめられているようで癪だけど今はクレアに従うとしますか。この子もなんとなくだけど震えているし。多分怖いんだろうな。早くこの恐怖を取り除いてあげたいね


「『放電(thunder)』」

「『火の玉』」


残りをお互いの魔法で駆逐していく。なんだよ。思ったよりもかなり弱かったんだけど。これはあれかな、僕らが大分強くなったと思ってもいいのかな?


『私が創ったダンジョンをクリアしたんだものこれくらいは余裕よ余裕』


そういうものなんですかね。でもこれで無事に少女を襲っていたゴブリンは全て殺すことができましたよ。うん、人型だけど別に人を殺した時と比べて特に何もないななんでかなーやっぱり人じゃないってなると一気にハードル下がるのかな?でもそれがありがたいな。今僕は自分で言うのもアレだけど不安定だし。


僕のことはひとまず置いといて少女に話しかけるとしますか・・・あーこれ僕が話しかける流れになるのかな?がんばろう

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