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電気使いは今日もノリで生きる  作者: 歩海
第4章契約
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新技の研究

唐突に新技が出てきます

???


ものは試しでって言いたいけど僕はまださっきゴブリンに殴られた傷が癒えていないからね・・・ああ、でもちょうどいいや。試したかった魔法あるし


「『自己活性(heel)』」

「?そこは『電気鎧(armor)』じゃないの?」


唱えた瞬間、確かに『電気鎧(armor)』と同じように電気が僕の体を包み込んだ。でもねクレア実は全く違うんだ。『電気鎧(armor)』はただ電気で覆っただけ。これは少し違う。どちらかといえば『電気鎧(armor)第三形態(third)』の方が近いかもしれない。電気に意味を持しているという点においてかな。


「意味?」

「そ、『電気鎧(armor)第三形態(third)』って僕の神経系に電気を作用させて強制的に能力を上昇させていただろ?」

「そんな仕組みだっけ?」


いや、そうなんだけどさ。だから無理矢理に体を動かしているからその分反動が生じる。で、本題なんだけど今僕が使ったというか考えたのが無理矢理に体を動かすけれども、その中で無理のない範囲で活動させてみればどうだろうかというものだ。今みたいに動けないダメージを負ったとしても体に電流を流すことで動くことができればかなり役立つのではないのだろうか?とかんがえてみた。体を動かす点は同じだけれどもこちらの方がまだ無理が少なく動かすことができる。


「なるほど?」

「要は、今僕は普通なら動けないくらいの重症だけどある程度は戦闘できるよってこと」

「ケガの度合いを抑えるって感じか」

「痛みは消えないし誤魔化すためにかなりの魔力を消費しているけどね」

「具体的には?」

「おそらく10分が限界」


僕の魔力量がどんだけなのか具体的にわからないけどそれでもとんでもない魔力を消費していっているにだけはわかる。動けるとは言っても痛みは感じるからそれを誤魔化すために多少脳内にも電流を流して痛みを感じる器官を痺れさせている。この魔法についてシェミン先輩に相談したところ渋々ながらどこで痛みを知覚しているのか簡単に説明してくれた。


「なるほどね」

「それからげんごがおかしくなるかもしれない」

「え?」

「コミュニケーションのうりょくがおちるっていうこと」


身振り手振りで説明する。やっぱり細かいコントロールなんて僕には無理だったみたいで何かしらおかしなことが発生する。このこともあって10分が限界なんだよな。あんまり長時間この状態を続けていると多分またおかしなことになる。


「『熱探知』・・・この奥にスケルトンが2体いる」

「りょうかい」


スケルトンとはその名前の通り骸骨だ。人間をそのまま丸焼きにして肉を全て削ぎ落として骨だけにしたような感じらしい。例えが若干えげつなくなったのは申し訳ない


角を曲がってみるといましたよ骸骨が2体。こういうスケルトンみたいなアンデット系?そもそも骸骨がアンデットに分類されるのかわからないけどこういうのって火属性が弱いイメージあるんだけど実際どうなんだろう。


「あーなんかイフリートの加護で火属性に対して圧倒的な耐性を与えられているよ」

「なんなんそれ」


つまりクレアはかなりヤバイと。あれ?てかそうなると僕が頑張らないといけないんだけど僕今手負いだからまともに戦えないよ?どうするんだろう


「やるだけやってみよう・・・まあこいつらは僕一人でも倒せたし高速詠唱を意識して戦おう」

「そうだな」


二人で通路に立つ。一人一体倒せばいい計算だ。相手の武器を確認する。よし!両方とも手に持っているのは刀だ。スケルトンは遠距離系と近距離系の二種類がいる。魔法を使える個体もいるが目の前にいるのはスケルトンの中でももっとも下級の敵だとか。それもクレアが確認済み。あいつ僕と出会う前にヒットエンドランをひたすら繰り返して自分の中の知識と比較して敵の強さを測っていたらしい。


「さ、先手はもらうよ!『火炎弾』」


そう言ってクレアは火の玉を生み出しどんどんスケルトンに投げつけていく、おお!いつの間にか新しい魔法を作り出していたのか「なんか利便性を追求していたらいつの間にか覚えていた」なるほどね他の魔法の派生系なのね。正直第二形態(second)第三形態(third)がそれだしなんとなくわかるよ


「まだ発動の意識から実現まで少しラグがある・・・もう少し短くしないと」

「そうだね『放電(thunder)』」


僕も負けていられないしまけじとばかりに魔法を放つ。だが、僕の手のひらから発生した電撃はかなり小さくて弱々しいものだった


「もしかしてまだトラウマ引きずっているのかよ」

「いやそれは解決した・・・・はず」

「じゃあなんで」

「それは・・・・魔力不足」

「はあ?」


だって僕立っているだけでかなりの魔力を使っているわけだし他の魔法を使うだけにエネルギーを確保なんてできないよな「それでもなんとかしろ」いや頑張って捻出しているんだけどなかなか管理が難しくてね


「『放電(thunder)』」

「今回は僕がまとめてやるよ『炎の剣』」


クレアは手にした剣に炎を纏わせるとそのままスケルトンに斬りかかる。ダンジョン内でもっとも弱い敵だけのことはあってすぐに切られて倒されてしまった。


「さてと・・・」

「うん」


まさかここまでとは予想していなかった。今までも何度か同時に魔法を扱うことができていたから今回もいけるかと思っていたけれども無理だったみたいだ。一度きちんと休憩を取らないとね


なのでさっきの休憩場所にまで戻ってきた。一旦全ての魔法を解除・・・すると多分まったく動けなくなるだろうから残しておいて、この『自己活性(heel)』の一番の有効的な使い方をー僕がかんがえるだけどー行ってみる


「これ、細胞を活性化させているから傷の治りが若干早いんだ」

「へえ、どれくらい?」

「今初めて使うからわからないけど・・・多分5割り増しくらいか?」


魔力でもって治療のエネルギーに換算している状態だからね、シェミン先輩とかが使う回復魔法をかなりコスパを悪くして発動させているって感じだし


「じゃあ普通の回復魔の劣化ってことか?」

「そんな感じ」


メリットとしては僕一人になったりした時とか回復魔法が足りていない時でも使うことができるということかな。今みたいな時とかって回復手段は限られているからありがたいし。それに戦闘中に使うことができるってことは長期化した時とかこそっと回復したりとか・・・まあそんなことは滅多に起きないんだけどね。戦闘中に回復って言えばさっき失敗したけど回復しながら戦うってことができたらそれはいいなって思っていたんだけどね


「動けそう?」

「まあ一応『電気鎧(armor)』での防御が間に合ったみたいだし痛みは感じるけど誤魔化せる範囲まで落ち着いてきたからもう少しで大丈夫だ」

「了解」


前々からおかしいとは思っていたけどこの世界に来てからやや自分の傷の回復が早まっている気がするんだよね。地球にいた頃と比べるとはるかに傷の治りが早い。これも転移したことによる恩恵なんだろうか。ま、どちらにせよ僕にとってはいいことだしあんまり気にしないでもいいかもね。生物が環境に適合するために進化するってことよくあることだしそれと同じで傷つくことが多いこの世界で生きていくために傷の回復が早くなったのかもしれないしね

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