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#96 デバッグをしよう 4
「な、何?」
真剣な目をしたノスビーにとまどいつつ、運営が尋ねる。
ノスビーは迷わず答えた。
「今度トマト持ってきますから、食べてくださいね。おいしいですから」
「……う、うん」
さらに赤く染まる運営の顔。トマトみたいだ。
ついでに小声で「……あほー」とつぶやいたけど、疲れきったノスビーの耳には届いてない。
「他もそろそろ終わりよるけん、休みよってええんよ」
「ありがとうございます」
書類を手にして運営が立ち去る。その背中を見たノスビーは、やっぱりかわいいなって思う。
もちろん妹としてで、恋愛的な意味合いはない。
「それにしても、運営ちゃんたちは毎回こんなことしてるのか……」
大変さに頭が下がるのと同時に、そんな努力をムダにするアヴァンカたちに対して怒りがわいてくる。
けど今は、もう体力がもたない。
「いつか絶対ぶっ飛ばしてやる……」
力の差を考えたら何ひとつ説得力のないことを思いながら、ノスビーの意識は眠りの底へと沈みこんだ。




