#88 モヤモヤしよう 2
あれだけ元気いっぱいに暴れまくってたベリリアが急におとなしくなると、おかしいを通り越して気味が悪い。
「どうしたんだよ」
ノスビーが尋ねると、ベリリアはなぜかうっとりした様子。
「ダンジョンでアタイを助けてくれたときのボーイ、カッコよかったにゃりよ……」
どうやらアヴァンカの攻撃からベリリアをかばったときのことを言ってるようだ。
「そ、そりゃどうも」
急にほめられて、かえって落ち着かなくなるノスビー。けどそんな様子を無視して、ベリリアは一方的にノスビーへと抱きつく。
「にゃはー、ぶっちゃけ惚れたにゃり。今すぐこの場で抱かれたいにゃり」
「くっつかないでよ!」
ノスビーの背中に身体をぎゅーぎゅー押しつけてくるベリリア。態度が変わっても、やってることは一貫してブレない。
「こんなことしてる場合じゃないよ!」
ノスビーは叫んで、背中のベリリアを振り落としながら立ち上がる。
「ニャゴッ」
落とされたベリリアが、後ろで頭を打っても気にしない。
「運営ちゃんを手伝わなきゃ」
「手伝うって、何を」
カンキムにツッコまれて、ノスビーの動きが止まる。本気で何も考えてなかった模様。
「わかんないけど、このままジッとしてなんかいられないです!」
そう言うと、そのまま食堂を飛び出す。ベリリアが頭にコブを作ったまま慌てて後を追うのを見送りながら、カンキムがつぶやく。
「いいねえ、若いねえ」
「年でいったら、姉御もそんなに違わないでやしょう」




