#84 疑問を声に出そう
「確かにおまえの言うとおり、俺らの狙いは限定装備の転売だ。この島にはリストをコンプリートさせるのに血まなこになってるマニアがいて、そいつらは金に糸目はつけねえ」
アヴァンカはそう言うと、何がおかしいのかひとりでケケケと笑う。
スボラスの笑いかたと邪悪さではいい勝負だけど、彼の場合どこか小物感がぬぐえない。
「だからどいつもこいつもホイホイ限定装備を手に入れちまうと、売り値が上がらねえんだよ。わかったらさっさと帰って寝な」
アヴァンカは腰の刀に手をかける。もちろん脅しだろうけど、レベルを上げてるから威圧感はかなりのもの。
ノスビーもかなりの威圧感を受けながら、それでも叫んだ。
「そんなのおかしいじゃないですか! だってこれは、新人冒険者のために開催したイベントなのに、その人たちが装備をもらえないんじゃ意味ないでしょう!」
「知るかそんなこと。俺は自分と、俺のギルド『ミッドナイトソルジャーズ』の利益しか考えちゃいねえ」
あざ笑うアヴァンカに、思わずベリリアがつぶやく。
「ゲロダサい名前のギルドにゃりね」
「あァン!?」
アヴァンカが刀を抜いた。これはヤバい。




