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#83 ギルドメンバーに脅されよう 3
「さては、イベントの限定装備を他の人がもらえないようにして、値段を吊り上げる気ね?」
名前を間違えられたからじゃないだろうけど、カンキムがキレぎみに声をあげる。
「あァン? テメエには関係ねえだろうが!」
イキがるスカジャンたち。するとその後ろから、別の男が現れた。
「おいおい騒々しいじゃねえか。ゆっくり寝られやしねえ」
「アニキ!」
スカジャンたちからアニキって呼ばれた男は、髪はボサボサで無精ヒゲ、プレートメイルはろくに手入れされてないのか薄赤くサビてる始末。
そしてギルド連中の中でひとりだけ、スカジャンを着てない。
「やっぱりアンタね、アヴァンカ……」
「そう言うおまえはキンカムか」
「だからカンキムだって!」
このルーティーンはさすがにしつこいから、いいかげんみんな覚えてくれないかな。
「ンなこたあどうでもいい」
アヴァンカって名前らしいアニキはそう吐き捨てて、「どうでもよくないのに……」ってつぶやくカンキムを制する。




