#53 初心者ダンジョンに行こう 1
他の冒険者へあいさつに行くカンキムと別れた後、ノスビーたちは宿の提供する朝食をとってから冒険者協会へ。
モビィに転送してもらって、今度こそ初心者向けのダンジョンを訪れた。
「ほら、やっぱり全然違うにゃり」
「最初ってこういうのだよね」
ダンジョンの明るさといい解放感といい、間違えて飛ばされた高レベルダンジョンとは大違い。
出てくるモンスターも、レベル1のノスビーでさえ簡単に倒せるようなおとなしいものばかり。
中には攻撃が当たってないのに、勝手に「やられたー」とか言って消えちゃうやつまでいる始末。
「なんかごめんね、せっかく来てもらったのに」
活躍する場がないバシャードに、ノスビーが頭を下げる。
バシャードは素人のノスビーが見てもかなりの高レベルで、本来ならもっと強い冒険者のところで戦ってるはずのクルーだ。
「いえいえ、気にしねえでくだせえ。最初のうちはわからないことも多いでやしょうから、困ったことがありやしたらなんでも言ってくだせえ」
「でも、君が戻るまでキ……、カンキムは自分の冒険に出られないんでしょ?」
バシャードを通してカンキムに報酬の一部が入るといっても、チュートリアルのクエストでもらえる報酬なんてたかが知れてる。とても割に合うとは思えない。




