#3 装備をしよう
「さあ、それでは最初のミッション『装備をしよう』に挑戦です!」
「そ、装備ですか」
モビィがバックヤードから取ってきたのは、見るからに安っぽい造りの棍棒と革のヨロイ。
「新人の冒険者さんには、協会から武器と防具が無償で支給されます。で・す・が、これは装備しないと効果がありません」
そりゃそうだ、とノスビーは思うけど、それを口にする余裕を与えてくれない。
「じゃあ、さっそく装備してください。ハリアップハリアップ」
「……ここでですか?」
「恥ずかしかったら、あっち向いてますけど」
そういう問題じゃない。
「……」
反論してもムダだと悟り、シャツの上からヨロイを着こむノスビー。
「棍棒も持ってるだけじゃダメですよ? ちゃんと構えてください」
「こうですか?」
「もっと高く」
言われるままに棍棒を構えるノスビー。
おまえはアレか、お母さんが買ってきた服をそのまま着ちゃうタイプか。
装備の状態を見て良しと判断したのか、モビィがファンファーレを鳴らす。
「ミッション達成です! おめでとうございます!」
「……はあ」
自分が達成したみたいに喜ぶモビィとは対照的に、テンションの上がらないノスビー。
ただヨロイを着て棍棒を構えただけだから、達成感も何もあったもんじゃない。
「ミッション報酬として、100マナを差し上げます」
「あ、ありがとうございます」
モビィに手渡されたのは、マナとか称する緑色のムニムニしたかたまり。
何に使うものなのか、まるで見当がつかない。
ノスビーがリアクションに困ってる間も、さらにミッションは進む。




