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 世界がオタク教によって征圧され、統一された頃、四人は世界政府の議事堂の中にいた。

 そこで、声を聞いた。

「なんということだ。我が忠実なしもべたちがやられてしまったのか」

 四人はきょとんとした。

「誰だ、おまえは」

 真佐紀が叫ぶ。どこから聞こえるのかわからない声だ。ただ、上から聞こえてくる。天井の向こうから。

「我は何だ、汝が答えてみよ」

「知るか、そんなもん」

 真佐紀は吐き捨てたが、キアゲゴーが強く興味を示した。

「やはりいたのですね」

 キアゲゴーが静かにそういうと、それがこう答えた。

「そうだ。いたのだ。古代からずっと我がいることは伝えてきただろう」

「何がいたのだ。キアゲゴー、あの声の主は何だ?」

 キアゲゴーは叫んだ。

「あなたがいながら、なぜおれたちはこんなに苦しまなければならないのだ、神よおおお」

 そして、霊体と思われるものが議事堂に降りてきた。

「神って本当にいたのかよ」

「うおおお。我が叫びには叫びをもってして答えよ、神よ」

「なんてこと。無神論がまちがっていたなんて」

「安心してください。神は、そういう類いのオタク文化であればよいのです。無神論者とちがい、オタク教には神が存在しても矛盾は生じません」

「我がしもべを倒したおまえたちに天罰をくらわせてやる」

 神がいった。

 伊煮は顔が真っ青になっていた。

「何かからくりがあるんじゃないの? あれは本当に神なの?」

「少なくても、神が全知全能でないことはすでに人類史が証明している」

 キアゲゴーが叫び、神に向かって水をかけた。

 キアゲゴーが簡潔に指示を出す。

「消防係を呼べ。その消火装置で議事堂に現れた神を倒せとな」

 そして、消防隊がやってきて、議事堂の神をやっつけると、声は聞こえなくなってしまった。

「神より強いのは消防隊だったのか」

 そう真佐紀はつぶやいた。

 こうして、一連の革命という名の人類史は一幕を閉じた。


完結した。ひとまず満足している。

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