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はつゆきがつもるまで  作者: アーティ
51/59

見届けなければ・・・(1)

歌が響く寂れた街に、彼女たちが乗り込んできた。


復讐の日――ゴーストパレードを明日に控え、夜が静かに世界を覆うこの時に。


コノハサクヤ。そして、初雪の友人たち。

「……今しかないものね」


コノハサクヤがなぜ彼らに肩入れをするのかはわからない。

彼女はゴーストチャイルド――初雪を討てればそれでいいはずなのに。


そして、コノハサクヤにどこまで聞いているのかは知らないけれど、彼ら――初雪の友人たちの目的は、初雪だろう。


――今しかない。

そう、今しかないのだ。

初雪を取り戻すチャンスは。


……けれど、取り戻したとしても、初雪は助からない。


そのことを、彼らは知らない。

コノハサクヤも気づいていない。

ゴーストだけが、気づいている。


――やり遂げなければ、初雪は救われないのだ、と。


ホテルの前で、話し合いをする彼女たち。

コノハサクヤがいるということは、私たちの存在は彼ら全員に知られているだろう。

同志たちによる取り押さえは難しいかも知れない。


それでも、大丈夫だ。

何の問題もない。

初雪が、自分から復讐の歩みを止めることは、ありえない。

……あの子は、優しい子だから


私たちの――ゴーストの想いを踏みにじれることはなく、1年前にはもうゴーストチャイルドとして復讐にすべてを捧げる決心もある。


そして、あの子はゴーストチャイルドだ。

やり遂げるしか、道はないのだ。

それをしなければ、救われない。


だから、何の心配もない。

なのにどうして、私はこんな心境――何かがざわめくような心境で、彼らの様子を眺めているのだろう?

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