単車
学校に着いた理香は箒から降りて手に持ち昇降口に向かった。
校門を入って昇降口に向かう途中、校舎の影にさっきのバイクを見かけた。
思わず近づき、シゲシゲと眺めた。
傍によると熱気を感じた。
熱気を感じる大きな金属の塊からキンキン、とした音がしたような気がする。
(生きているみたい・・・)
思わず手を伸ばした時、後ろから怒鳴られた。
「触るな!やけどするぞ!!」
伸ばした手を引っ込め、振り返ると男性教員が居た。
「こいつはな、20世紀末に作られたゼファーっていう単車だ。こいつが作られた頃は、まだエンジンを動力として使っていた。エネルギー変換率も悪くてな、、、、せいぜい3割くらいか?だからな、使い切れなかったエネルギーで金属が熱く焼けるんだよ。」
話しながら近づいてきて、携帯をハンドルらしきところの下にかざした。
画面に生徒の写真と名前が表示された。
「こいつのか。モリワキのショート管にバックステップ。セパハンに付け替えているのか。なかなか良いセンスしてるな。しかしどこから手に入れたんだ?」
「先生、持ち主知っているんですか?ちょっと言いたいことがあるんですけど。」
「う~ん、どうするかな・・・。そうだな、会いたかったら放課後に自動車部に来な。そいつも来るはずだ。そうそう俺は機械科の教員で自動車部の顧問、八王子っているんだ。よろしくな。」
「自動車部、、、ですか。」
理香は手にしていた箒を強く握り締め、眉間に皺をよせた。
「・・・わかりました。絶対に居るんですね?」
「たぶんな。名前は?」
「魔法科2-D、鴨居理香です。」
「OK。俺も顔をだすよ。放課後な。」
「はい。」
予鈴が鳴ったので、お礼を言い、急いで教室に向かった。




