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ライディング!  作者: hungry
19/30

当日・午前4

小机は、淵野辺の走りを見ても驚くことはなかった。


思っていた通りタイムが出ていないのだ。


淵野辺はサーキットの走り方を知らない。


普段、公道を走っているので安全マージンを残すようにしている。

サーキットでそれは不純物でしかない。


排気量が多いだけではタイムは出ないのだ。


「やっぱりな」

つぶやいてタイムの表示された画面から離れた。


椅子に座り飲み物を口にしたとき、歓声が上がった。


「少しはマシになってきたかな」

と、思ったものの少しも興味が湧くこともなく、

自分の走りを録画したビデオを見始めた。


このままでは素人の鴨井に負けてしまう。


他人のことにかまっている場合ではないのだ。



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