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僕は正義の大泥棒  作者: NOVA
第一章 大罪『暴食』編
5/7

4話 泥棒の素性

時刻は九時半を過ぎた。

僕たちは自分の家で『武器』の準備をしていた。

「弾は予備も含めて二十四発。二丁とも調子良し!」

試し撃ちもしたし大丈夫かな。弾?あぁ、ゴム弾だから死んだりしないよ?気絶ぐらい。


「ケンー、開けてー!」

「あっ、今開けるよ!」

莉那も張り切ってるなー。集合は十時なのに。

「準備は出来た?」

「一応ね。ウチは針だけあればいいしウチには魔術もあるから」

「まぁ、今日はそこに麻痺か催眠の毒が塗ってあればいいもんね」

莉那の得意な武器は針じゃないんだけど・・・あれは危険だから使えない。

それはいいとして・・・

「なんで、こんなに早く来たの?まだ三十分近くあるよ?」

「アンタのことだから寝てないか不安だったの」

「僕仕事には遅れたことないからね!?」

仕事に遅刻したらボスに何を言われるか・・・。

「学校にもそれぐらいのやる気出しなさいよ・・・」

「嫌だね」

学校は楽しいから好きだけど・・・勉強めんどくさいもん。

「勉強しないとバカに・・・あぁ、なんでもない」

「莉那三十分あるしその発言の意味をゆっくり話し合おう!」

「バカだもんね」

「せめて隠したままでいろよ!それと僕はバカじゃない!」

話し合う暇も与えないとは・・・。

「それよりさ、入っていい?外まだ蒸し暑いし」

「家が隣なんだから自分の家に戻ればいいのに」

「アンタが寝ちゃわないように見張っててやるのよ」

そう言って、僕の許可も取らずに僕の家へあがる。

「まったく・・・変わらないね昔から」

「成長したでしょ?」

「どこが?」

「女性らしくなった♪」

「・・・ペッタンコじゃん」

「チビが!」

「まだまだ伸びるからいいの!」

「だったら、ウチだってそうですー!」

口喧嘩しながらも僕たち二人はリビングに入って(僕は戻って)座った。

「あれ?アンタこんな古いアルバム見てたの?」

「少しね。命がけになる仕事の前には見るようにしてるんだ」

「まぁ、美奈がいても今回は危ないから。・・・あっ、コレアンタがいじめられてウチが助けたときの写真!」

「よ、余計なこと言うなよ。このときは弱虫だったんだから」

「今も・・・でしょ?」

「男の子を弱いもの扱いするな!」

「ハイハイ」

僕たちが言ってるアルバムというのは僕たち四人がいた孤児院で撮った写真のことだ。

僕たちには色々あって親がいない。物心ついたときにはもう孤児院でこいつらと四人で遊んでたから親の居場所も分からない。だけど僕の親は僕に不思議な形のネックレスだけ残していったからコレだけが僕の顔も知らない親との繋がりだ。

「孤児院無くなったときはどうなるかと思ったよね・・・」

「そうだね」

そう。僕たちが出会った孤児院はもうつぶれてしまって存在しない。それでも僕らが一緒にいられてるのは最後に園長が僕たち四人は仲良しだったからと同じ人に引き取ってもらえるように頼んでくれたおかげだ。引き取ってもらったのに苗字が違うのは養子として僕らを引き取ったわけではないからだ。そう人なんだよ・・・ボスは。

「ボスがいなかったらウチたちは離れ離れ。一般市民」

「ボスがいてくれたから皆一緒にいれる。まぁ、泥棒の仕事もさせられるけど感謝だよね」

家だってボスが用意してくれた。どうしても、二部屋ずつしか空いてなかったからちょっと蘭樹や美奈とは家が離れてるけど。

「それでも、学校まで通わせてくれてるんだし文句無しだよ」

「文句なんかつけたらウチら追い出されちゃう」


ピンポーン

「ケンー来たぞー」

「ケンくーん」


もう、そんな時間か。こいつと話してるといつも時間が経つの忘れちゃうな。

そこで、そんな事を考えてたから莉那を見つめる形になってしまい・・・

「何よ?」

「いや、なんとなく」

そこで莉那の顔が急にニヤッと悪い顔をした。・・・なぜ?

「キャーケンのエッチー蘭樹や美奈が外にいるのにドコ見てるのー!」

「なっ!?」

ぼ、僕なんも見てな「み、美奈一回コンビニに行こう!」「そ、そうだね!」誤解されてるー!?

「ち、違うって二人とも!僕は何もして・・・」

「いやー!それにさわっちゃダメー!」

そういいながら自分の脱いだ靴下を僕に握らせる。

「ちょ、何で脱いでるの!?」

・・・あっ。

「み、美奈大丈夫!?」

「キューー・・・」

「誤解だーーー!!!」


僕が玄関を開けたときには顔を真っ赤にして目を回してる美奈と顔を真っ赤にしながら美奈を抱えてる蘭樹の姿があり、部屋の中からは莉那の笑い声が聞こえた。

ついに次回からお仕事スタート!

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