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僕は正義の大泥棒  作者: NOVA
第一章 大罪『暴食』編
4/7

3話 お仕事内容と始動への道のり

『さて、今回の君達の仕事なんだが最近噂になっている、飲食店ベルブからあるものを盗んできてもらいたい』

コレが中学生の僕らの仕事だ。まぁ、普通なら盗むっていう行為は許されるものではないんだけど・・・

「分かりましたボス」

それを簡単に引き受ける莉那。もちろん僕たちも誰一人反対する気はない。

普通じゃない会話だがそれを簡単に引き受ける理由それは・・・ボスから依頼される盗まなくてはいけないものは全て姑息な手を使って手に入れられたものだから。

「それで、ボシュ・・・」

「ボス、今回は一体どんなものなんだ?」

美奈が噛んだがすぐに蘭樹がアシストを入れる。二人とも昔から息ピッタリだなぁ。

『今回は七つの短剣を盗んできて欲しいんだ。・・・それと美奈大して難しい単語ではないんだからボシュ・・・ボスぐらいは噛まずに言え』

「ボス、僕らにばれない様にしたつもりだろうけど噛んでるの丸分かりだから・・・。にしても7つも?」

『あぁ。七つとも同じ種類でな、ある私の知り合いがこいつから上手く七つとも盗み取られてしまったそうなんだ。・・・しかもだこの短剣の一つが厄介でな』

「厄介?一体なんですか?」

『・・・悪魔の力が宿っているんだ』

「「「「・・・」」」」

ボス、ついにそんなに残念な人になっちゃったか・・・。

『ち、違う!ウソじゃない!お前ら七つの大罪の話聞いたことないか!?』

「まぁ、ボスが残念になってしまったのは置いとくとして『捨てろ!』確かキリスト教で言われている罪の源になるものでしたっけ?」

『莉那の言うとおりだ。キリスト教では【色欲】【暴食】【強欲】【怠惰】【憤怒】【嫉妬】【傲慢】の七つを七つの大罪と呼んでいる。私は宗教とかはよく分からんがどうも、この七つはそれぞれ悪魔と関連付けられるときがあるらしいんだ』

「へぇー。んでその悪魔がその刀の一つにホントに住んでいるのか?」

『信じられんが、そうなんだ』

「おいおい、ボス。もっと現実味のあるウソつこうぜ?」

『蘭樹、お前の言いたいことも分かる。だがそうだとすると納得がいく部分がたくさん存在していてな』

「なんなんの?その納得がいく部分ってのは」

流石に僕も黙っていられなくなりボスに聞いてしまう。

『うむ。その店の主人とは私も知り合いなのだが本来とても優しい人なんだ。人のものを盗むどころか困ってる人に無償で手を貸してしまうほどのな』

「そんな人が盗みをするわけがないってのはボス個人の感情ですよ?」

『分かっている。だがな、私の知り合いがたった一本の短剣をその主人に見せた(・・・)だけで七本全ての短剣を盗んだんだぞ?』

「確かに怪しい部分はあるけどキレイだったからどうしても欲しくなった・・・とかじゃないのかな?」

美奈の意見は正しいと思う。宝石がついていたりあまりにも自分の好みだったら欲しくなっても仕方がないと思うんだよなぁ。

『確かにそう考えるのが普通だな。しかし・・・』

「見せただけでは、それが七本あるとは気付けないはず」

「あっ!」

『正解だ莉那。見せただけなのに七本あると気付いたんだよ』

「いくらなんでも、見ただけでは気付けないよな確かに」

「と言うことは、その短剣には【暴食】の悪魔が住んでいたのではないですか?」

『さすが選ばれし七人(セブンメンバーズ)だな。そのとおりだ』

「莉那、僕たちをおいて話を進めないでよ」

「あぁ、そっか。確かね、キリスト教で【暴食】ってのは[全てのものを自分のものにしたい]っていう人間の欲望のことのハズなんだよ」

『そう。そして、コレに関連付けられている悪魔の名前は[ベルゼブブ]だ』

「ベルゼブブ?」

「あぁ、そういうことか」

美奈と蘭樹の反応はまったく逆なものになった。

「ら、蘭樹君分かるの!?」

「なんとなくだがな。確かあの店最近になって名前が変わったんだよ。[ベルブ]にな」

「ベルブ?ベルゼブ・・・ベルゼブブ!」

「そうか。店の名前が悪魔の名前に似てるわけだ!」

『そう。流石にここまで偶然が重なる事はないからなそう断言するしかないんだよ』

確かにそこまで重なってくるとそう信じたくもなる。

ということは・・・

「ボス、コレってもしかしていつもよりやばい仕事だったりする?」

『バカが良く気付いたな』

「マジですか!?」

『しかもだ、あのベルブという店の息子どうもやばい奴らしいぞ?』

「はっ?」

どういうこと・・・?

「・・・選ばれし七人(セブンメンバーズ)ナンバー7神木(かみき) (たける)

「なに!?」

『莉那が言うんだ間違いないだろうな。それに親が洗脳されてるんだ息子も何らかの形で関わってくるだろうな』

「厄介なの敵になっちゃったな・・・。どうする?」

「蘭樹君らしくないね。いつもなら喜んで仕事受けるのに」

「敵が敵だからな」

確かに、普通に考えたらそんな奴敵に回したらマズイ・・・普通に考えたらね。

「まぁ、そこそこの装備して行けば何とかなるけどな」

「私達四人だしね♪」

「最悪莉那がいるし」

「アンタ人任せにもほどがあるでしょ!」

『ふっ・・・。頼りがいのある返事だ。計画実行は今日の十一時から無茶をして取り返せ!』

「普通無茶するなでしょ?まぁ、ボスらしいか」

『当たり前だ。お前らが失敗した報告なんて聞いたことないからな。だから、必ず成功して来い!』

「「「「はい!!」」」」


この後僕たちは知ることになる。この仕事は今までとは違う類なのだと。




とある空間

「ついにやり直しの時が近づいてきた。七つの大罪さえ集まれば全てがやり直せる・・・!そのためにお前らを使う。悪魔を殺して神になろうとあがく神になり損ねたお前達――――[堕神]をな。私の期待に答えてくれよ」

「分かっていますマスター」


世界は変わり始める

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