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電車旅



終わりのない電車旅  

会いたったよ もう会えないね 僕は知っているんだ



あの頃歩いた土手 君と歌った唄が 聞こえてくる


君のあたたかさに包まれて この手があれば

なにがあったって平気だよと 笑顔で言えた



湖に飛び込んだ 夏を覚えているかい

水しぶきと太陽の光が 君と踊っている 

その姿を僕はただ 見つめて


もう戻れない過去というのは

後悔するためにあるんじゃなくて


でも 

何の為にあるのか

その答えを 僕はまだ見つけられていない



窓の外を見ると 青い景色が広がっていた


君の声が空に 響く

遠く 遠く どこまでも




終わりのない電車旅

終点の駅はどこだろうとか そんなこと考えなくたっていいんだ


流れる景色に 心癒されながら 

窓を開ければ 風が僕のそばを 通り過ぎていく


追い越されてばかりで 何に勝てるでもなく歩いてきたけど

いつも君に頼りっぱなし


だから僕は 君から離れていくことにした

それにもう会えないんだ 

追いかけても もう手の届かないところへ

君は行ってしまった


会って何をしようとかじゃなくて

君が僕の 最初の愛だった だから

もう一度でいいから触れたかったんだ



窓から見える景色は とても綺麗だった

草の匂い 鼻をくすぐって

大きな木々が 僕を見送る

逞しい命は ずっと何かを見つめて ずっとずっと

そこにあり続けている



終わりのない旅 続いていく

僕もいつか そんな風に 大きくなれるだろうか

また君と会った時には 君を包んであげられるのかな



その日は二度と来ないと分かっていても

電車は走り続け どこかへ僕を連れて行く


鼓動を感じた 何かがおこると分かっていても

電車は走り続け 僕は何も出来ずに ただ 過ぎていく


僕はまだ その先を知らない そうだ


終点の駅はどこだろうとか そんなこと考えなくたっていいんだ

でも決めつけることも無い もう会えないなんて

可能性はゼロじゃない 僕が決めることじゃ ない



終わりのない旅

それはどこか寂しくて 孤独

生きる命も 物も ありふれているはずなのに


世界は広すぎて 全てを君に届けることは出来ないけれど

いつかまた会える日には 

僕の宝物を 沢山 君にプレゼントしよう


一人ぼっちでさみしくて

もっと君と一緒にいたかった とか言って 後悔して

そんな思いを振り払って 

未知の世界に旅にでて

僕は何かを知って 何かを見つけて 

なんてね 

どうなるかなんて わからない

わからないことだらけだけど

僕は前に進み始めた


終わりのない電車旅  

会いたったよ もう会えないね 僕は知っているんだ



あの頃歩いた土手 君と歌った唄が 聞こえてくる

時折思い出す それがあれば 十分なんだ


今日も僕は 進み続ける

明日も明後日もずっと ずっと

オワリのない 電車旅














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