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雪よ雪よ
季節外れなタイトル。
ちなみに作者は春が好きです。
季節外れの雪は
それでも降り積もる
窓の外を眺めながら
今日も僕は夢を見ていた
雪に触れたかった
一つ一つは小さくて
その一つ一つが集まれば
誰かを押し潰してしまえるほど
一つじゃすぐに消えてしまうくせに
やっぱり雪は冷たかった
先へ 先へ
何かに消されてしまわないように
いつか消えゆくと知りながら
生きていく
これを奇跡と呼ぶ以外に
何の意味があるだろうか
天から舞い降りた奇跡
憎み合いながら
それでも真っ白であり続ける
ひとりぼっちの寂しさを
癒やしてくれるのは
君だった
もう一度触れてみても
良いかもしれない
雨風に
寒さに
晒されても降り続く
皆同じ
一つの結晶
目が覚めて
朝の香りに包まれる
窓を開けて
手を伸ばして
-変われるんだ きっと
そう思えた。