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尽神日記  作者: るーく
3/17

尽神日記~3月2日~

3月2日、晴れ。


お返し。


魔族の人がそう言ったからといって、お返しが『魂』と決まったわけじゃない。


そうだ。


そうなのだ。


だって相手は『魔族』じゃないか!


『悪魔』ではないんだ!!


それに、僕は確かに『彼女』からチョコをもらったけど、あれは『贈り物』。

取引じゃないのさ!


言ってみれば一方的に目を付けられた選ばれし者なだけなんだ!

運悪く魔族女子の戯れに行き当たってしまった、ただの子羊さ!!


魂までは取られないだろう!


まあ、いいとこ魔界に連れて行かれて奴隷になるのが関の山さ。


あははははは!!


昨日は少しだけ取り乱してしまったが、今の僕は非常に落ち着いている。

頭の回転もバッチリさ!


そう、僕の人間界での寿命はまだ13日あるではないか!


13日あれば・・・



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「何もできないだろオオオオオオオオオオオオ!!」

尽神月流は昨日に引き続いて、取り乱していた。

「あと13日したら現世とセイ・グッパイ!!・・・・・なんて嫌だアアアアアアアア!!!」


叫ぶだけ叫び、倒れ伏す尽神月流。


「どうすればいい」


呟いてゆっくりと身を起こす。


畳についた両手と身体をつなぐ両腕はカタカタと震えていた。


「なんとかしなければ・・・」


尽神月流の目に闘志の光が宿った。


「打開策を考えるんだ!尽神月流!!」




†To be continued.†

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

words.

魔族女子(|まぞくじょし)尽神月流の造語。『彼女』のこと。


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