尽神日記~3月1日~
3月1日、曇り。
今日の天気は曇り。
僕の心も曇っている。
なぜなら、3月に入ってしまったからだ。
2月中はおおよそ実感がなかった。
だって3月まだじゃないか、みたいな。
でも。
今日、3月に入った。
現実が僕を襲い来る。
あと、14日だ。
僕は、不用意にも受け取ってしまった。
『美少女から』という誘惑に負け、よりにもよって魔◯からチョコレートを・・・・。
もちろん食した。
血のように赤い紋章の描かれたピンク色の包みを開けて。
今までのチョコレートは何だったんだ!?っていうくらい美味だった。
さすがは魔◯。
大きめのハートの箱にいくつも入った小さなチョコレート。
僕は大切に、毎日一粒ずついただいた。
さっき最後の一つを食べ終え、余韻に浸りきり、はたと思った。
あの夜、『彼女』は言った。
―お返し、期待してるワ―
お返し。
魔◯のお返しって言ったらアレだろう・・・。
た
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「魂かアアアアアアアアアア!!!」
尽神月流は手にしていたペンを放り投げると、頭を掻きむしって悶絶した。
「そうに決まっている!!昔から魔族と言ったら魂だろうがアアアアア!!!!!」
叫ぶだけ叫び、尽神月流はぴたりと動きを止めた。
うつむいた口もとから苦しげな呟きがもれる。
「14日・・・。僕の命はあと14日」
そしたら『彼女』がやって来る―――。
なんとか。
なんとかしなければ・・・。
「僕はオシマイだああああああああああああああああ!!!!!」
こうして、尽神月流14日間の戦いが始まったのであった。
†To be continued.†