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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

マジカルランドセル・プリティー・マイン

作者: 茂木 多弥

みんな大好き魔法少女(?) マジカルランドセル・プリティー・マインの活躍をご覧下さい。

「やめなさい! 悪の支配者ダークボーン団!」


 ランドセルを背負った金髪のツインテールの少女が、いかにも悪そうな黒装束の男達に立ちはだかる。


「また邪魔しに来たか! プリティー・マイン、今日こそは倒してやる」


 黒装束のリーダー格と思われる一人が右手を上げると地面がせり出し、これまた悪そうな機械ロボットが現れる。プリティー・マイン絶体絶命。


「負けるもんですか! マジカルランドセル!」


 プリティー・マインが叫ぶと背負ったランドセルが開き、そこから10発以上のミサイルが発射される。全弾命中し、悪の組織のロボットは木っ端みじん。


「くそ、覚えてろプリティー・マイン! 次は倒してやる!」


 ダークボーン団は一目散に去っていき、地球の危機は救われたのだ。だが、ここからプリティー・マインの危機が始まる。


(変身解除まで、あと30秒です)


 頭の中に流れてきた声にプリティー・マインの顔は真っ青になる。彼女は大急ぎでビルを3つ程飛び越え、人気がなさそうな路地裏に走り込んだ。


(変身が解除されます)


 その瞬間、プリティー・マインの体は光り輝き、中からはランドセルを持った女性が現れた。


「最悪だ……なんで毎回、変身解除の時間がランダムなのよ……前は一日とか言われて、会社の休みをとらないといけなかったし……」


 そう呟くと女性は、抱えているランドセルを慣れた手つきで、見えないように抱え込み路地裏を出た。


「あら、娘さんのランドセルを持たれているのですか? 大変ですねぇ……」


 通行人の初老の女性に声を掛けられ、彼女は殺気を放ちそうになったがギリギリのところで食い止め、にこやかに黙って会釈すると、ぶつぶつと独り言を始めた。


「確かに私アラフォーだけど、娘がいるように見える? これでもアンチエージングして、頑張ってきているのに、そういうのが一番辛いのだけど。何のために世界平和守ってるの? てか、変身道具がランドセルっておかしいでしょう?」


 心底つかれた顔をしている彼女を見つけて、爽やかに話しかけてくる男がいた。


「あ、先輩! またランドセル持って、姪っ子さんに頼まれたんですか?」


 彼は職場の後輩で、彼女にとって最近気になっている人物だ。彼に本当の事を打ち明ける事ができない彼女は姪っ子がいると嘘をついている。プリティー・マインの変身解除の後に偶然会う事が多いので彼女の密かな楽しみになっている。

 

 だが、彼女は彼がダークボーン団のリーダーであることは知らない……





 最後まで読んで下さって「ミサイルって魔法なの?」「いやいや、アラフォーが変身しちゃダメでしょう」「恋愛要素を最後にもってくるの?!」等のツッコミをしてしまったら、御捻り(ほら……下の例の……)をくださると嬉しいです。

 本作品は第4回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞の応募作品として書かせて頂きました

 あなたの小説ライフが楽しいものになる事を。

 茂木多弥

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― 新着の感想 ―
[良い点] めちゃくちゃ面白い! 僕の好きなタイプの小説です! むちゃくちゃ面白かったです! [一言] プリティー・マインちゃん、好きです✨
[良い点] めちゃめちゃ読みやすくて面白かったです。 気になっている相手がまさかの! 私は恋愛要素が最後に入ってくるところが気に入っています。 [一言] これ好きです!
[一言] ランドセル持ってないと変身できないんですね(^-^; ちょっと日常生活に支障をきたしそう。 アラフォーで魔法少女っていうのもいいですねぇ(にっこり
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