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たそがれ怪奇譚第1部 追憶篇   作者: 狐好亭黒介
追憶篇最終話後篇 かなえさま 
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仇花

「目的は僕だろ?狐月は関係無い。」



零二がそう言うとかなえさまは狐月を放り投げ零二の元へ歩みよる。



『それじゃ代償を貰うね君の命を』



大蛇の無数の手が零二を拘束し大きく口を開く



すると零二はかなえさまからあることを聞いた。



「かなえさま、かなえさまは本当に何でも叶えてくれるんだよね?」



『勿論なんでもね億万長者、不治の病の完治、巨万の富、才能や名声、不可能なことなんて何にもないんだから。』



「そうか、なら同じ人が別の願いを言ったらどうなるんだ?」




『そんなのありえないよ♪だって私を必要とする人は皆一回叶えちゃったら後は何にもいらなくなっちゃうんだから。』




その言葉……神様であるのなら嘘偽りは絶対あってはならない零二はあることをかなえさまに願った。




「かなえさま…僕の願いをもう一つ叶えてくれ…代償は何でも払う!!かなえさまが望むもの全てを!!」




「何を言ってるだい?君はもう妹を取り戻して願いは叶っている筈だろ?幸せなんだろ?」




「僕はかなえさまを必要としている……叶えて欲しい願いがあるから言ってるんだ!」



『二重契約してまで君が叶えたい願いに興味が沸いたよ……言ってごらん叶えてあげるよ♪』



零二はかなえさまに願った




「僕をこの世から存在そのものを無かったことにしてくれ。」



この願いによって『かなえさま』の顔から微笑みは消え



何でも叶えてくれるかなえさまは難しい表情を浮かべていた…



「初めてだよ…君のような存在は、ますます欲しくなるよ。でもその願いだと代償は奪えない…」

 



「どうしたんだかなえさま!何でも叶えられんじゃないのか!」




かなえさまは悩んだ末に1つ提案をした。




「わかった……君の命は諦めるよ……代わりに二人合わせて代償は払ってもらおう。彼女からは霊力の一部を、零二からは感情の一部をもらう」




やがて零二の拘束を解いた『かなえさま』は倒れ気を失った狐月のもとへ歩みより




大蛇から無数の手を伸ばし狐月の心臓の辺りに右腕を突き刺した。




不思議と血は出ず、かなえさまが手を引き抜くと傷はなかった。



しかし狐月は確実に霊力が減衰しているのを感じた。




「次は君だ」




かなえさまはそう言って零二の胸に手をかざした。




零二の胸から光の球が出てきて、かなえさまの中に入っていった。 



「君からは「恐怖」を奪った。まあ“死にはしないから”。それじゃあさよなら」



そう言ってかなえさまは姿を消した。



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