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たそがれ怪奇譚第1部 追憶篇   作者: 狐好亭黒介
追憶篇最終話後篇 かなえさま 
37/40

代償

そして翌日の夜…




零二はかわたれ山を登った。




山頂に着くと…




祠の側にかなえさまが待っていた。





「来てくれたんだね」




かなえさまがそう言って笑う…



かなえさまの後ろでは理佳が眠っていた。



「理佳!!」



零二はすかさず理佳の元へ向かおうとするが



「駄目だよ。」



かなえさまがそう言うと零二の動きを止めた…



「くっ!?か、体が動かない…り…理佳!…」



かなえさまはニコッと笑い



「願いは叶えた…まずはその代償を払わないと。」



そう……かなえさまは願いを叶える代わりにその者が持っている代償を払わなければならい




かなえさまは考えた挙げ句……零二を指差し




「代償は君の命だ」




かなえさまは零二にそう告げると




かなえさまの背後からヌっと異形とも言える存在が姿を表した……




それは蛇と人間を掛け合わせたような神とは程遠い禍々しい顔をし…




千手観音のような無数の腕に少女を中心にとぐろを巻いていた…




そして……僕の動きを止めた正体が……




その無数に生えた腕によって四肢を完全に掴まれていたのだ……




だが……零二は不思議と恐怖というものがなかった……




当然のことだ……元は僕がまいた種なのだと…妹を救えるなら…




「それじゃー貰うよ君の命」




かなえさまによって引き寄せられようとした瞬間。




紅蓮滅焦陣ぐれんめっしょうじん!」



突如、そんな声が響いた瞬間



かなえさま様の肉体が突然発火し零二は投げ飛ばされ地面を転がり



起き上がり最初に見たものは……




「狐月!」



燃え盛るかなえさまを前にナイフを手に持った狐月だった…



狐月は零二の後をこっそり着いてきたのだ。



「零二!早く理佳を連れて逃げろ!!」



狐月の鬼気迫る形相でそう叫ぶと零二は立ち上がると理佳の元へ向かった



『罰当たりな子供達だ。』



さっきまで発火し焼失したと思われていた『かなえさま』が無傷のまま虚空から姿を現し零二に襲い掛かる



「殺らせるか!」



狐月はナイフを零二の元へスローインすると



転位神光印てんいじんこうい!」



そう狐月が術を唱えた瞬間…



先程、零二の側にスローインしたナイフの場所へ瞬間的に移動し零二の手を握ると先程の術を唱えると



今度は祠に突き刺さったナイフの所に瞬間的に転位し祠の側で眠っていた理佳を連れ出し



再び術を唱えると三人はその場から消えていた。



『逃げても無駄なのに…』









シュンッ!




かわたれ山付近の民宿に三人が突然現れると狐月は零二の頬をひっぱたき



「馬鹿野郎!!」



零二を一喝…



「これしか方法は無かったんだ!他にどうしろと言うんだ!!」



零二は開き直り狐月に当たるが狐月は零二の胸ぐらを掴み



「かなえさまに願いを叶えて幸せになったものはいない…代償を払うまで奴はどこまでも追いかけてくる…時期にここにもやってくる!」



零二は大事なことを見落としていたのだ……



それは『かなえさま』に願いを叶えてもらった時のルールを……



1つが代償を必ず払う


2つが逃げてはいけない


3つがかなえさまに殺意をもってはならない……




どれか1つでもこれらのルールを破った場合……



契約者は壮絶たる末路を迎えることになると。



「なら狐月は理佳を連れて逃げてろ…僕が代償を払えば何も問題はない!」



「代償は命だぞ!自己犠牲で終わらせるなんて……私は……残された者達のことはどうでも良いのかよ!!」



「これは僕がまいたタネだ……責任は僕にある……」



そう言うと零二はかなえさまの元へ向かおうとした時……



ドンッ!



「カッ……」



零二の首元に狐月の手刀が決まり零二はその場で気絶し



零二と理佳を民宿の側に眠らせ……



狐月は術を唱える



転位神光印てんいじんこうい……私だって責任はある。」




二人に別れを告げ…1人でかわたれ山に戻って行った。




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