死神
ムクッと男が起き上がると…
手のひらを突き破ってナイフが飛び出るとそれを手に取り、再び向かってくる
月影は一旦、神刀虚月を鞘に納め抜刀の構えを取る
男の無造作なナイフの斬撃を巧みにかわし…
バックステップで距離を取ると……
今度は男が人間離れした跳躍で月影の真上を飛翔した……
落下してくる男に鋭い眼光を向け……
キッ…
シュンッ!!
目に見えない程高速の抜刀による一撃をくらわせた…
男は空中で首と四肢を同時に切断され……その肉片が周囲に四散した。
もはや……いかなる存在もこうなってしまえば確実に死ぬが……
それでも男の切断された四肢と首が再生され
ついに男は勝てないと悟ったらしくその場から逃走してしまった。
「大丈夫ですか?」
月影は狐月にそう尋ねた。
「ああ。でもあれは何だったんだ?」
狐月がそう尋ねる。
「あれがうわさのヒトクイでしょう」
月影が狐月の問いに対してそう答えた。
「遅かったか」
そんな声と共に、どこからともなく一人の男が現れた。
「お前、死神か」
狐月は一目でその男の正体を見破った。
「よくわかったな。俺が死神だって」
死神は笑いながらそう言った。
「気配でわかるさ。霊能者なめんな」
狐月がそう言った直後、
「死神って事はやっぱりソ●ルソ●エティから来たの?卍できんの?」
淳也がそんな事を尋ねた。
「いや、普通にあの世だが…あったら使ってみたいが……」
死神が冷静にそう答えた。
「それはそうと、あなたもヒトクイを追っていますね?死神がヒトクイを追う必要性が無いのですが何か特別な理由でも?」
月影が死神にそう尋ねた。
「強いて言えば復讐だな、俺は元々人間だった。だが奴に殺された…どうやら死ぬには早かったらしくあの世にも俺の居場所は無い。だから死神になったんだ」
死神は淡々と自分の過去を語った。
「事情はわかった。それで、ヒトクイを殺す方法があるのか?あの再生能力だ。簡単にはいかないだろう」
狐月が死神にそう尋ねた。
「俺の鎌を使う。これは魂を刈り取る物だからな。効果は充分だ」
死神はそう言って虚空から大鎌を取り出した。
「私達も協力する。足止めくらいはできるだろう」
狐月がそう申し出た。
「感謝するぜ」
死神はそう言って笑った。
「ならヒトクイは私が探します。狐の嗅覚を以てすれば簡単ですよ」
月影がそう言って笑った。
「ヒトクイの臭いがわかるのか?」
狐月がそう尋ねる。
「強い血と臓物の臭いでしたよ」
月影は無表情でそう言った。
そうして狐月達は月影に案内されるまま町を歩いた。




