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たそがれ怪奇譚第1部 追憶篇   作者: 狐好亭黒介
追憶篇その3 異世界
23/40

???

プシュー…



『御乗車ありがとうございました。』



なんの変哲もない電車のアナウンスが流れ1人の乗客が電車から降りた。



「…………」



男は大きな十字架が描かれたコートに首に十字架のネックレスを下げ、その男の肌は妙に色白で生気そのものが感じられない……



一言で言うなら死人と言っても言いだろう。



男は無言のまま夜空を見上げると



見上げた先には丸く金色に光りを放つ満月が目に写る……



「どうか…神の御加護を…」



そう呟くと…男の目は赤く染まり獣のように瞳がか細くなると…



「定められた運命を改変する行為を御許し下さい。」



男は神父かと言わんばかりに満月に向かって祈言を口ずんでいた…




彼は一体何者なのか…知る者は誰一人としていない……




『ヴ…うぅ……ヴ…』



そこへ1人の人物がうめき声があげながら千鳥足で男の方へと忍び寄る……



酔っ払いが訳もなく絡んでくる方がまだマシのようだが…



『ヴ…うぅ……あぁあ…二…………ク……』



そいつは人間ではなかった。



上半身が裸で…所々肉が腐り変色し脇腹、両腕、頭部の一部が骨が剥き出しになっていた…



一歩……一歩……近づいていき…



手を伸ばせば届くぐらいの距離まで迫ると



『グガァアア!!』



そいつは男に襲いかかり…彼を捕食しようとした……




「………………」




しかし……そいつが男を捕食することはなかった……



男は振り向き様にそいつの頭部を鷲掴みにし赤い瞳を奴に向け



「……可愛そうに……苦しく、辛く、悲劇的な最後を向かえ…成れの果てにはこのような姿に……」



男は今まさにそいつの餌となる筈が…そいつに慈悲の言葉をかけ……



最後に



「せめて苦しまないよう……神の元へ送ろう……」



そんな言葉をそいつにかけると目を更に赤く染めらせ



徐々にそいつの肉体は崩壊していき……



やがて……そいつは身に付けていた僅かな衣類だけを残し朽ち果てた肉体は完全に消滅してしまった。




これを境に……たそがれ町では新たな怪異による事件が勃発することなる……





それは……『ヒトクイ』と呼ばれる都市伝説として広まった……





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