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ピンクのスウェット

作者: 琴ネギ

 ある日、母がピンクのスウェットパンツを買ってきた。しかも家族全員分。私の家族構成は父母私そして弟の4人構成。つまりはピンクのスウェットパンツを4枚も突然買ってきたのだ。母曰く家族の証らしい。父は母が物を買ってくれたのが嬉しいのかウキウキで穿き、弟は着心地で良いと気にいったご様子。もちろん母は既に穿いている。私は「意味が分からない」とピンクのスウェットパンツを穿かずにその場から離れた。一瞬見えた母の顔が頭から離れなかった。

 数年後、私は家を出て一人暮らしをしている。今や立派な社会人なのである。仕事終わりにはビール片手に録画したドラマを見る。その時穿いているのはピンクのスウェットパンツ。未だに家族の証がピンクのスウェットパンツなのか疑問で仕方がない。穿いていると家族の事を、そして母がピンクのスウェットパンツを買ってきた日を思い出す。ただ何度思い返しても、やっぱり意味が分からなくて、ニヤリとしてしまう。そして明日も頑張ろうと気になってしまうから、母は偉大だ。

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