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諸君、狂いたまえ   作者: カイザーソゼ
第6章 革命のヒーロー
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6-6

 千代浜に戻った秋水は、軍司令部で全軍の指揮を取った。今後を考えれば、軍は出来るだけ早く、しかし精密に動かす必要があった。秋水は各部隊への命令書を次々と書き上げ、スタッフはそれを電信局に持っていった。


「中津島に禄寿、興国を派遣。イジャラメンディ将軍をけん制します」

「田ノ浦のアルカンタラ部隊を撃破後、半日以内に速やかなる退却」

「斎者川沿いに幡龍を繰り出します。アセンシオ隊とは三日間戦いましょう」

「三秀浜が空きました。コケ将軍の部隊を強襲します」


 秋水の指示で、千代浜軍は上陸ゲリラ攻撃を反復した。結城は後手に回った。海上戦力がないので、大河を自由に行き来する敵を止められず、長い海岸線のどこに上陸するか分からないので、大軍を漫然と海沿いに並べる事になり、そして鉄道もないので、援軍に駆け付けた時には一日前に去っていた。千代浜軍は一隊で敵の注意を引き付け、別の一隊で正反対の場所に上陸し、荒らした後はさっさと帰る作戦を繰り返した。

 司令部には、敵味方の配置図が張り出されていた。味方は白いピンで、敵は赤いピンで色分けされていた。

 南岸の河口に位置する街が、敵司令部のある勝山である。ここに多くの赤ピンが集まっていた。南岸の海沿いにも満遍なく赤ピンが並べられていた。

 白ピンは南岸の様々な場所に現れ、そして退却した。海岸の赤ピン線は所々断裂した。切れ切れになった線を埋めようと、周辺や勝山から新手が送り込まれた。そうすると今度は別の場所が薄くなってしまい、そこをまた白ピンに狙われた。勝山は手持ちの赤ピンをどんどん吐き出した。海岸線は断裂した状態で太くなり、水玉模様になっていった。

 勝山が赤ピンをほとんど吐き出してしまった頃、白ピン一個が無防備な勝山に南下してきた。

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