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諸君、狂いたまえ   作者: カイザーソゼ
第3章 アボルダージュ
24/136

3-9-A B C

 A B C 「え?」とアシュリーはきょとんとした顔になった。秋水が説明した。


「まずは魔王の艦隊に奇襲を仕掛け、それからハゲワシの軍隊を迎撃する。この街は独立する。現状ではこれが最善手です」

「そうなったら本当に嬉しいけど、でもそんな夢見たいな事、起きるはずない。第一、どうやって戦うんですか」


 老軍人が集まってきた。彼らはドヤ顔で両腕を組み、胸を張った。海沿いには、彼らが大昔乗っていた軍艦が係留されていた。


「駄目です!皆さんに無理はさせられません!」

「敵の船は最新鋭ですが、兵の質には疑問があります。訓練された水兵はお金で買えませんから。旧式船でも経験豊富な勇者が乗れば、勝機は十分にある」


 提督もやってきた。


「軍師殿よ。ありゃ世界最速の船だぞ。大昔のな」

「おじいちゃん」

「こんな街どうなったっていいんだが、孫泣かす奴は容赦しねえ。大竹だっけ?俺が行ってあいつの葬式賑やかにしてやるよ。ねぶた引いてよさこい踊ってやる」


 雨が本降りになってきた。「でもこんなの、絶対無理だよ!」とアシュリーはズブ濡れで叫んだ。


「大丈夫。私もいるし、彼もいる。そう難しい相手じゃない」


 最後に、青いラバースーツを着た痴女がやってきた。九頭身のプロポーションを際立たせる、ピチピチの全身スーツ。青鬼の面を被り、銀髪を二つ結びにして、腰に三本の剣を差している。痴女ギャルは雨に濡れたアシュリーに、ピンク色のカッパを被せてやった。

「ありがとうございます。その……痴女さん?」とアシュリー。「お前のカッパそれかよ。ただの変態じゃねえか」と提督。


「清楚系JKと脳みそカブトガニには早すぎた?これがこの秋最強エロかわコーデだよ」


 秋水は小さく微笑み、それから改めて強い口調で全員に言った。


「戦いましょう、全員で。ここから戦局を覆します!」


 追い詰められたドブ鼠達の逆襲が始まる。

(続く)

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