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勇者38名の召喚③

なにが一週間以内なんですかねぇ…………。


修正しました。まだ誤字あるやもしれません。

 さて困った。私はそう小さく呟いた。ソフィアとやらの話に従い、ステータスとやらをみてみたのだが、どうみてもこのステータスは異常である。まぁ、なんとなく予想してはいたが。



「おい、小鳥遊のステータスみろよ!」



 すると、一人のクラスメイトが私のステータスをみて騒ぎだした。反応からするとこの異常さに気づいていないようだが、本当にこの人間が馬鹿で助かった。たしか名前は………………覚えていない。



「おいおい、小鳥遊のステータスまじやべぇぞwww」



 最初の一人が騒ぎだした途端、ソフィアの前に一列に並んでいた彼らが列乱して私のところに集まろうとする。


 ざわざわと騒ぎが大きくなる中、収拾がつかなくなる前に、ソフィアが割り込んでくる。


「ちょっとあなた、ステータスを見せてもらえますか?」


「はぁ」


 断る理由もないのでステータスを見せる。


「これは………………」











 小鳥遊



 HP 000

 MP 000

 筋力 000

 耐久 000

 敏捷 000

 精神 000


 スキル-








「ちょっと私についてきてもらえますか?」


「別に構わないが…」


「では、私はこの人と少し出ますので、あなたたちは騎士の皆さんにステータスをみてもらってください。」






 ★★★★★★★



 流石にこの異常さに気づいたのだろうか。私はそう思いながらソフィアの後を追う。しかし、気づかれたのならば黙ってもらうために、少しお願い(・・・)しなければならない。

 そうしていると、振り返らずに歩きながらソフィアが私に話しかけてきた。




「あなたには失望しました。」


「失望、とは?」


「あなた以外のステータスをパッと見ただけでも、王国の騎士団の平均以上のものがほとんどでした。」


「ほぅ」




 どうやらこの異常さに気づいていないらしい。しかし、それもこの話を進めて行けば気づくだろう。失望したとはつまり数値の圧倒的低さにあるのだから。



「あの偽の笑顔を張り付けた気色悪い優男に至っては、戦闘経験がなくともステータスだけで、王国騎士団長を倒してしまえそうな程です。」



「ハッ」




『笑顔の張り付いた優男』わたしはその表現に思わず吹き出してしまう。なるほど。そうだろうな。女に好かれたいが為に作り出されているあの表情は偽物以外の何ものでもない。




「………なんですか?」


「いえ、失礼。」


「…………それに比べてあなたのステータスはなんなのです」


「すまないね」


「はあ、謝罪などいいのです。いいですか?普通に生活していても6歳の子供ですら筋力は平均15あるのですよ?」


「ふむ」


「それに比べてあなたは…………………?」



 ピタッと、歩みが止まる。

 おや、様子が変わった。どうやら気づいたようだ。

 


「0…………………?」



 クラスメイトはあり得ない現実に浮かれ、ソフィアとやらはクラスメイトのステータスの高さに浮かれ、この異常さに気づいていなかった。

 普通の人間なら気づく。0などあり得ないのだと。なにに基づいて一を基準としているのかはわからないが、少なくとも0はあり得ないのだ。それは存在しないことと同義なのだから。



 私に背中を見せながらぶつぶつと呟くソフィア。ふむ、どうやら思考中のようだが、私が敵対者であったならどうするつもりなのだろうか。無防備過ぎるだろう。




「あなたは………………一体?」



 思考を終えたのか、私を振りかえって答えを得ようとする彼女。


 仕方ない、気づかれないとは思っていなかったが気づいてしまったのならそれ相応の脅し(・・)とやらをしなければな。




「動くな」



 私はある程度加減したプレッシャーを放ちながら、そう一言命じた。





次は王女さまのの思考内容

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