1-9 骸骨と鷹と眠たい蟹
part リチャード
「あー!隊長のやろう俺はそんなんじゃねぇっつってんだろうが!」
俺は今、会議室がある二階から螺旋階段を下りてレヴィのいる医務室に向かっていた。もう時間も遅くなっており、夜の見回りをしてる騎士しかいない。
「夜飯どうすっかな?もう食堂は閉まってるだろうし。・・・レヴィも腹減ってかな、もし起きてたら何かいるかもな」
俺は医務室を通り過ぎ、その先にある食堂に顔をだした。多くのテーブルが並びそれを挟むように長椅子が二つ置いてある。誰もおらず、昼間とは違い静かで自分の足音がやたら大きく聞こえる。台所は綺麗に掃除してあり、調理器具が整頓されてある。
とそこで布を被せたバスケットを見つけた。中を捲るとクッキーが入っていた。
「おっ、やりぃ♪」
女の子は甘いものが好きというのはリチャードでも知ってるようで、足取り軽く医務室に向かった。
・・・勿論勝手に持ち出していいものではないが、リチャードは完全に無視した。
医務室についたリチャードは室内から聞こえる声で二人いるのに気づいた。声は扉越しなのでよく聞こえないがドクとレヴィだろうと思い、クッキーを持ってきたのは正解だと気分が上がる。そして勢い良く扉を開ける。
「おーい、起きてるか。差し入れ持ってきた・・・ぞ・・・」
しかし、いたのはレヴィではなく角が生えた骸骨だった。見たことも無い赤い防具を身にまとい、目には青い炎が灯っていた。
そいつがドクとお茶を飲んでいた。理解不能。
「ん?また来たのか鳥の小僧。手に持ってるそれはなん
バタンと俺は扉を閉め深呼吸して気持ちを落ち着ける。そうだ今のは見間違いだ。そう思い扉を開けると
[はじめまして、私の名前は殺戮夜叉といいま
「見間違いじゃないのかよおおおおおおおおおおお!!しかも普通に喋ってきやがったし!?おい、じじい!どういうことだ!」
「そういうことじゃ(ドヤ」
「ぶっ殺すぞてめぇ!」
ベッドで何か動いてるがこの際無視だ。俺はじじいに問い詰める。
「さっさといいやがれ!この色ぼけじじい!」
「最近物忘れが激しくてのぅ、夜叉ちゃんおかわりいるか?」
[はい、お願いします]
「しかも打ち解けてやがるし、夜叉って名前かよ・・・!」
「鳥の小僧よ声の大きさに気をつける事じゃ、眠れる悪魔を呼び起こすかもしれんぞ」
何訳わからない事言ってんだこのじじい!とうとうボケたか!
「んなの、どうでもいいんだよ!さっさとコレについて教えて
「あの・・・」
聞いた事のある声が俺の言葉にストップをかける。俺は骸骨のインパクトの大きさですっかり忘れていた。ここに何しにきたのかを。そして誰がいるかを。さっきのじじいの言葉で察すれば良かった。だがもう遅い、悪魔が呼び出された。俺は首を音源、ベットに嫌な予感を感じながら向ける。
レヴィがいた。
だが俺の予想とは違い眠い目をこすりながら半目でちょっと寝癖がついてた。
やべぇかわいい・・・って、違うそうじゃない。
「あの・・・リチャードさん、それと夜叉さん」
「お、おう大丈夫か?」
[はっ!]
レヴィが夜叉と呼ぶと骸骨が彼女のそばに近づき、片膝をつき頭を下げる。
「リチャードさんと一緒に騎士団の団長に挨拶してきてください。ちゃんと自己紹介もしてきて下さい。また誤解されると倒れてしまいそうで。リチャードさん、夜叉さんの事お願いしますね。それとあまりうるさくしないでください。私は寝ます」
そういってまたベッドの中に潜り込んだ。
レヴィ大丈夫かアレ?凄く疲れてそうな顔してたがやっぱり立ち直れてないか。ていうか骸骨の事知ってたのか。まだいろいろ聞きたいが夜叉と呼ばれた骸骨が近づいてくる。
[よろしくお願いします。リチャードさん]
・・・見た目の割に意外と礼儀正しいんだな。まぁコイツの事はみんなと一緒に聞くとするか。
[ところでその籠は?]
「ん?ああ、レヴィにと思ったが・・・これじゃあ食えそうないな、クッキーだ」
・・・なんでそんな凝視してんの?まさか
「・・・食うか?」
[いいのですか?では頂きます!]
そういってバスケットに手を伸ばし、口にクッキーを入れる。あの体の中身どうなってんだ?というか
「見た目とのギャップがあるなぁ、騒いだ俺が馬鹿みたいだ」
「え、今更じゃろ」
「黙ってろじじい」
そう悪い奴じゃないみたいなので普通に歩いて団長の所に戻ることにした。
書き溜めがなくなりました(´・ω・`)




