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蟹騎士様の魔族生活  作者: ホワイト爺
第一章 魔族街デアントの住人
13/74

1-1 魔族街デアント

part 蟹


あれから数日後・・・


私達は魔族街デアントに到着した。ここにはジャイアントレッドオーガ討伐と私、ステラの入団、それにオリジン・キャンサーと言う存在についての報告にきたのだ。


魔族街デアントはこの大陸の中央、つまり人間と魔族の戦争場所だったがそこを流通の要に置くため、魔王が命令し作った街との事だった。

その為、北や南、西から多くの魔族の商人が集まり街が豊かになり、観光客や住む魔族が増え、魔族史上最大の街となったらしい。

北からはミビリス火山から採れる数々の鉱石とエネルギー資源が面だって流れてきている。西からは魔族領特有の名物品と、強力な魔力を帯びた魔石が流れてきて来ている。


魔石は魔力付与師(エンチャンター)に送られる。そうする事で、魔石は様々な魔力付与(エンチャント)が行われる。第五部隊が使っているモンスター除けの魔石なども、魔力付与師が魔力付与した物らしい。他にも光を放ちランタン代わりになる魔石などもある。


そして私達は南側、つまりゼリア海岸から合流した大きな道を通り、そこから流れてくる魚介類や温暖な気候で育った木材と果実らと共に、デアントの大きな外壁を見ながら外壁門を通り街中に入った。これらの事はポピー君がドヤ顔で語ってくれたのだ。その度にリチャードさんからちょっかい掛けられていたけど。


街中に入ると多くの魔族が目に入った。豚魔族がアクセサリーを売っていたり、馬魔族が店の中に荷物を運んでいたり、酒の旨さについて議論する包帯グルグル巻きの老人集団など様々だ。灰色や赤茶色の石畳が敷かれてあり道が整備されている。建物は木材と土や石材で作られたのがほとんどで、ちらほら石造の建物があった。

ここが過去、血に塗れた戦場とは思えなかった。この街の周辺も荒野から緑溢れる草原に変わっていた。

私がキョロキョロ周りを見ているとリチャードさんから声がかかる。


「どうだ、かなりの魔族の数だろ。俺もここにきた時は戸惑ったぜ」


「ええ・・・凄いですね・・・」


「だから、もし良かったらよ、その、案内してやるよ!」


「いいんですか!じゃあ時間が空いた時お願いしていいですか?」


「お、おう!任せとけ!」


その後リチャードさんがガッツポーズをして、「よっしゃー!」と叫び、ハルス隊長がウンウンと頷いてるのをチラッと見えたがなんだったんだろう?



リチャードさんと約束しながら外壁南門大通りを抜け、第一内壁の衛兵に騎士団のバッチを見せ、二つ目の大通り、第一内壁南門通りに出る。外壁南門大通りに比べ、ここは魔族の通りは少ない。だが、皆そこそこいい素材の服を身に纏っている。日傘を差す紫色のドレスを身に付ける蛇魔族(ゴーゴン)に、通行用馬車(今で言うタクシー)に乗り、大あくびをして客を待つ牛の魔族など、身なりが良い魔族が見られた。


この街は丸の形をしており、外壁と第一内壁の間が商業エリアとなっており、第一内壁と第二内壁の間が居住エリアになっている。そして第二内壁の中が魔族騎士団本部になっている。商業エリアまでは関所で身元確認と荷物検査作業を受ければ誰でも入れるが、居住エリアに入るには身分証が必要らしい。


居住エリアの大通りを抜け、ハルス隊長が第二内壁の門前にいる象魔族の門番に話をしている。そして視界に入ってる物が気になり、ポピー君に聞く。


「あの、ポピー君」


「はい、何でしょう?」


「あのお城は何?」


「騎士団本部ですよ」


壁の向こう側に城のような物が見えているのだ。騎士団の本部にしてはデカすぎませんか?というか・・・


「私には魔王城に見えるのですけど・・・」


「あれ?言ってませんでしたっけ?」


 私は物凄く嫌な予感がした・・・


「最近になって魔王様が此方に住み始めたんですよ。その際騎士団本部を改築してその近くに魔王城を作ったんですよ」


「・・・どういうことですか?」


「えーとですね、簡単にいいますと。騎士団本部と魔王城は合体したんですよ。魔王様は10年前の戦いで深手を負ったので療養中なんですよ。だから騎士団に守られる必要があるので、ここデアントの第二内壁内に住み始めたのだそうです」


「へ、へぇ、そうなんですか・・・。」


何でここに私を殺した相手がいるんだよおおおおおおおおおおおお!!!


と心で叫んでいると、門が開いた。


「お前ら、行くぞー」


隊長が気軽にそう言い、第二内壁の向こう側へ向かっていく。私はそれについていくしかなかった。

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