蝙蝠
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今日も学校の帰り道。私はお兄さんのいる公園へ走るのだ。
「お兄さん!こんにちは!!」
「こんにちは」
今日も私が挨拶をすると、魔法使いの服を着ていないお兄さんは笑顔でかえしてくれるけど。お兄さんの周りにいた鳥はばさばさと空へとんでいってしまった。私は鳥に嫌われているのかな。お兄さんが気づいたから走るのをやめてお兄さんへ歩くと、お兄さんも私のほうに歩いてくる。
「おかえり、動物園は楽しかったか?」
「ただいま!あのね!あのね!すっごーく楽しかったよ!!」
「そうか。それはよかった」
お兄さんはにっこり笑った。
「ゆみちゃんと一緒にうさぎさんだっこできたよ!!」
「ちゃんと優しくだっこできたか?」
「うん!飼育してるおじさんに上手だねって褒められたよ!!」
「そうか」
「うん!あとねキリンの首がすっごーく長くてね!!ゾウも大きかったんだよ!!!」
「へえ」
ベンチの前で歩くのをやめて座るとお兄さんも隣に座る。
「あとね!これはお兄さんも羨ましくなるよ!!」
「ん?どんなことがあったんだ」
「鳥とお話できたんだよ!!」
「…・・・へ!?へえ、ど、どんな?」
私の考えはあたった。お兄さんは声を震わせながら言った。お兄さんは鳥が大好きだからこの話をしたら気になるだろうと思ったのだ。
「ゆみちゃんと鳥さん広場へ行ってね!オウムとインコがたっくさんいるとこにいったんだ!!」
「お、オウムにインコ!!!?」
「うん!水色と赤と緑と黄色のね!ほかにもいろんな色の鳥がいたんだよ!!」
「……そうか。動物園、羨ましいな……」
動物園のことを話したら、聞いていたお兄さんはやっぱり鳥のとこで反応した。お兄さんを横でちらっと見るとなんだか悲しそうだ。そんなに鳥が好きなのか。
「あとね!コウモリもみたよ!!」
「そうか」
空を飛ぶ動物が好きなのかなと思ってコウモリの話をしたけど、鳥のときみたいには反応しなかった。ちょっとショックだ。
お兄さんについてわかったこと
動物は鳥しか反応しない。