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第11話 晴磨の事情

 晴麿はクラ達の運んできたお茶を一口飲み、机を挟んで向かいに座っている美弥に目を向けた。


「美弥にとっては突然のことだったと思うが、早々にこの家に来てもらったのには事情があるんだ」

「事情、ですか?」


美弥が首を傾げると、後ろに座っているコハクがこそこそと耳打ちをしてきた。


「お嬢、“事情”っていうのは、何か訳があるっていう意味だよ」


美弥が振り返ると、チョウが顔をしかめてコハクを小突いた。


「そんなこと、お嬢だって分かってるさ。いちいち教えなくてもいいんだよ」

「えー、そうなの? 首傾げてたから、教えてあげないとって思って」

「お嬢はもう大人なんだ。小さかった頃とは違う。あの時は、お嬢にはおいらたちのこと見えてなかったけど、美鈴様と一緒に色々教えてあげてたのが懐かしいぜ」


遠くを見て頷くボタンに、チョウとコハクが目を閉じて頷いた。


「美鈴様ってお母様のことですよね? お母様には皆さんが見えていたんですか?」

「そうだよ。美鈴様にはね、今の若ぐらいか、それ以上の霊力があったんだよ」

「お母様が?」


ゴホンッ!


 わざとらしい咳払いが聞こえ、美弥はビクッとして晴磨に向き直った。

付喪神たち3人は晴磨に睨まれ、美弥の後ろに隠れるようにして体を縮こまらせた。


「すみません、晴磨様とお話をしていたのに…‥」

「みや、わるくない」

「せやで。そこの3人が割って入ってくるからや。まあ、美弥ちゃんの母君の話が出たのはちょうど良かったけどな。なあ、主」


晴磨の両隣に座っているクラとミチから声をかけられた晴磨は、美弥の胸元を指差した。


「その勾玉から清く澄んだ霊力が感じられる。おそらく母君の力だろう。縁談話が来てから、桃華が婚約者にふさわしいか見極めるためにミチを密かに潜り込ませていたんだ」

「えっ? ミチさん、神部家にいらしてたんですか?」

「霊力が高くない限り、普通の人間には式神は見えへんからね。神部家の当主も桃華も霊力は主以下やから、誰にも気づかれずに家の中探って情報収集してたんや。実の娘やのに、女中と同じ扱いされて泣き言も文句も言わず働いてる美弥ちゃんが健気で、ほんま涙出てきたわ」


おいおいと泣き真似をするミチに、晴磨とクラが冷ややかな目を向ける。美弥に関しては特に涙もろい付喪神3人は、目に涙をためて鼻をすすった。


「本題はそこじゃない。ミチが美弥から霊力を感じると報告してきたから監視させた。そしたら、美弥が身に着けている勾玉の霊力だということが分かったんだ」


晴磨の隣からミチが机に身を乗り出して美弥に微笑んだ。


「付喪神たちから、母君が美弥ちゃんに勾玉渡してたの聞いて、美弥ちゃんを守るための術が勾玉にかけられてるて思ったんや。それ主に話したら、自分が直接会いに行くいうて、顔合わせの前日にひとりで出かけてしもうてん」

「もういい。後は俺が話す」

「え~、まだ美弥ちゃんと話したいんやけど」


晴磨に引っ張られ元の場所に戻されたミチが口を尖らせる。晴磨は気にせず、腕組をして美弥に目を向けた。


「その前に、そこの付喪神に改めて勾玉のことを聞いたら、勾玉を渡される前は必ず右手首にリボンを巻いていたというじゃないか。まるで何かを隠すように」


美弥は、今は何もない右手首を咄嗟に左手で隠した。


「神部家に行ったら美弥は使いに行ったと言われ、町に探しに行った。霊力を追いかけていたら、美弥と出くわしたんだ。その時には勾玉はもう無かったが。まさか子どもに盗られているとは夢にも思わなかった」


美弥は申し訳なさそうに肩をすくめ、おそるおそる問いかけた。


「面目ないです。あの、どうして書生さんのような恰好をされていたんですか?」

「妹の婚約者だと分かり易い格好でいけば、話を聞く前に警戒されると思ってな。勾玉の霊力につられて悪鬼が現われたおかげで、勾玉の意味が分かった。あれは不幸中の幸いだったな」


クラが晴磨を非難するように指でつんつんと腕を突きながら、不満をもらした。


「はるま、クラとミチ、よばなかった」

「痛い。やめろ」


クラの指を掴んで突くのをやめさせた晴磨に、ミチが呆れた顔を向けた。


「主に呼ばれたら、ぼくらすぐかけつける契約やのに、美弥ちゃんの力知りたいからてすぐ呼ばんとかありえへん。美弥ちゃん、怖い思いさせてもうたな。堪忍な」


ミチに謝られた美弥は首を横に振って笑みを浮かべた。


「いえ。晴磨様が鬼を退治してくださったので、助かりました」

「みやの、おかげ」

「せやせや。主の力だけで悪鬼が倒せるかいな」

「どういうことですか?」


晴磨が机の上に広げた自分の両掌に目を落とし、口を開いた。


「あの時、美弥に触れたところから霊力が流れてきて、札を使わず詠唱だけで悪鬼を祓うことができた。悔しいが、俺はじじい、いや、当主のような強い霊力を持って生まれることができなかった」


悔しそうに唇を噛みしめる晴磨の顔が、霊力が何もないという事実を突きつけられた7歳の時の自分と重なる。最愛の母はこの世を去り、父からは女中と同じ扱いを受けるようになり、先の見えない暗闇に落とされた絶望感は今でも忘れられない。美弥は母にすがるように、無意識のうちに勾玉を着物の上からぎゅっと握りしめた。


「10年修業を積んだが、それでも当主の足元にも及ばない。だから当主は神部家と婚姻を結ばせて、次世代に期待したんだ。気乗りしなかったが、力のない俺には断る術がない。だが」


顔を上げて美弥を見る晴磨の目の奥が、キラリと光る。


「美弥の霊力には驚かされた。直接会いに行って正解だったな。溢れ出す霊力に、柊の葉のようなあざ、まさしく1000年前に存在した稀にみる強い霊力を持った巫女の、生まれ変わりの証だ」

「巫女の、生まれ変わり?」


美弥が首を傾げると、付喪神たちもつられて首を傾げ、顔を見合わせた。


「何の話だ?」

「そんなの美鈴様から聞いたことなかったねえ」

「サク兄ちゃんからも教えてもらったことないよ」

「サク兄ちゃん?」


美弥がコハクの方を振り向くと、コハクははっと口元を押さえ、ボタンとチョウは誤魔化すように首と両手をひらひら左右に振って苦笑いを浮かべた。


「な、何のことだ? 聞き間違いじゃないか?」

「そうだよ、お嬢。それよりも若の話、聞いてあげないとさ」

「あ、そうでした」


美弥が慌てて晴磨に向き直ると、眉をしかめて付喪神たちを睨むと溜息をついた。


「おまえたち、黙っておけ。話が進まん。追い出すぞ」


3人は美弥の後ろに隠れ、口を引き結んでこくこく頷いた。

 晴磨が巫女について文献で調べたところ、1000年前の巫女は神部家の血筋の者だということが分かった。その巫女は手首に、柊の葉が2枚、鳥の羽のように開いている形に似たあざがあったという。

 生まれ変わりがこれまでにいたのかは分からないが、巫女と似たようなあざを持ち、強い霊力があるということは、美弥が巫女の力を受け継いで生まれて来たという証だと断言された。


「あざは、元々あの形だったのか?」

「はい。でも、小さかった頃はあんなにはっきりと出ていなくて、もっと薄かったんです」

「そうか。これは俺の推測だが、年を重ねるごとに霊力が増してあざが濃くなるのかもしれない。もしかしたら、勾玉の封印を解けば、巫女と同じく柊の葉が2枚開いたような形になる可能性もある」

「勾玉を外すことが、封印を解くことではないんですか?」


美弥の疑問に、晴磨は首を横に振って、1000年前の巫女の力はあんなものではなかったはずだと言う。それに、勾玉をはずすことで容易に封印が解けるのであれば、あまり封印の意味はないとして、晴磨は更に推測を述べた。


「勾玉の封印を解けば、巫女と同じ形のあざが出てきて、同程度の霊力が扱えるはずだ。封印の解き方は模索中だが。そういえば、勾玉をもらうまでは、リボンを手首に巻いてあざを隠していたと言っていたな」

「はい。勾玉を首にかけたらあざが消えて、手首に巻いていたリボンをはずして、もうこれで隠さなくていいんだって思ったら嬉しくて。あ、でも、このリボンは母が作ってくれたもので、気に入っているんです」


背中に垂れている三つ編みに結ばれた赤いリボンにちょんと触れ、美弥は微笑んだ。


「そのリボン、勾玉と同じ霊力をわずかに感じるんやけど、封印の札でも縫い付けてあるんやない?」


ミチに言われて美弥は目を丸くして、三つ編みに結んでいるリボンに触れた。


「そんなこと全然知りませんでした。ただあざを隠すためだけのものだと思っていたので。このリボンにもお母様の霊力が宿っていたんですね。でも、どうしてお母様は、私が受け継いだ巫女の霊力を隠そうとしたのでしょうか」

「それは先日の悪鬼と関係している」


晴磨がお茶を一口すすって険しい表情を浮かべる。

 美弥は悪鬼に襲われた時のことを思い出し、身震いをした。


「あの恐ろしい鬼ですか?」

「ああ。あいつは美弥を探していたようだった」

「何だと!」

「鬼がお嬢を?」

「どうして?」


美弥の背後から付喪神たちが口々に言い、顔をしかめた。


蛛鬼(ちゅうき)は鬼の姫、鬼羅(きら)が従える鬼一族の中でも、凶悪な四鬼のひとりだ。鬼羅は父である鬼の大将、闘鬼丸(とうきまる)の封印を解くために、巫女の力を受け継いだ者を探し続けている」


晴磨は湯呑を握りしめ、目を伏せた。

 あの時、勾玉が美弥の体から離れたことで、あざが浮かび上がり、抑えられていた霊力が溢れ出て、美弥が巫女の力を受け継いだ者だということが蛛鬼に知られてしまった。いくら美弥の霊力を得て祓ったと言っても、四鬼はそう簡単に退治できる相手ではない。逃げ帰って鬼羅に美弥のことを伝えているだろう。美弥の母は鬼共が巫女の力を狙っていることを知っていて、美弥を守るために霊力を封じ込めたのかもしれないと、晴磨は自身の考えを伝えた。


「私が受け継いだ霊力は、鬼を退治する力なのですよね? 鬼の封印を解くために使えるものなのですか?」


美弥が疑問を口にすると、付喪神たちも首を傾げた。


「巫女の力は使い方によっては善にも悪にもなり得る諸刃の剣だとされている。1000年前、巫女は修業で善なる心を磨き、悪鬼や人に仇なす妖怪を浄化していたが、人間の醜さに憤り、心が濁ってしまった。そこに悪鬼の大将である闘鬼丸がつけいり、巫女を操って人々に襲い掛かった。その時に闘鬼丸を巫女ごと浄化し、葬ったのが当時の阿倍野家の当主だ」


巫女を思うと胸が苦しくなる。もしかしたら、自分には巫女の霊力だけでなく、憤りや悲しみも受け継いでいるのではと美弥は少し不安になった。

 晴磨は机の上で両手を握りしめ、微かに声を震わせた。


「しかし、鬼羅が闘鬼丸を蘇らせるため、鬼一族の残党を従えて人を襲い続けたた。生き血を使った蘇りの術を、1000年かけて施したんだ。10年前、闘鬼丸が完全復活の寸前まで蘇り、浄化された恨みを晴らすため、我が阿倍野家に鬼羅と悪鬼を従えて襲い掛かってきたんだ」

「そんな!」


口許に手を当て、息を呑む。晴磨は目を閉じ、血が滲むほど唇を噛みしめた。


「母は命を落とし、父が命をかけて闘鬼丸を水晶に封印した。だが、鬼羅がそれを持って逃げてしまった。俺に力がなかったせいで、父も母も守ることができなかった……」


晴磨にかける言葉が見つからず、美弥は目を伏せた。


「美弥」


名前を呼ばれて顔を上げると、晴磨の漆黒の瞳にじっと見つめられた。


「俺には、美弥が必要なんだ」

「はい? えっと、それって、その……」


ドクンと心臓が跳ね、顔が熱くなる。美弥は心臓の辺りを押さえ、真剣な眼差しで見つめてくる晴磨から目を逸らした。


「美弥の霊力を得て、闘鬼丸を封印した水晶を奪い、鬼羅を殺して両親の復讐を果たす。それまでは表面上、婚約者としてここにいてほしい。俺のやるべきことが全て終われば、婚約関係は解消する。その後は生活に困らないよう支援するつもりだ。他に良い相手でも見つけるなり、自由に生きてくれ」


淡々と話す晴磨を、ミチ、クラ、付喪神たちは唖然とした顔で見ている。美弥は晴磨の言葉を理解しようとするが上手く処理しきれず、瞬きを繰り返した。


「主、それほんまかいな」

「いみ、わからない」

「若、お嬢と添い遂げるんじゃねえのかよ」

「離縁するつもりで夫婦になるっていうのかい?」

「え~、お嬢かわいそう」


口々に文句を言われ、晴磨は眉をしかめて、困惑している美弥を見た。


「何がかわいそうだ。美弥の霊力が目的で結婚すると明かしているだけましだろ。俺は復讐が果たせたらそれでいい。誰かを愛して幸せにする人生を送る気はさらさらない。女として幸せになりたいなら他の男を選んだ方がいい」

「そう、なのでしょうか」

「俺はそう思っている」


付喪神たちは眉を八の字にして顔を見合わせ、ミチは小さく溜息をつき、クラは晴磨をじっと見つめた。


「まあ、どうしたいかは美弥ちゃんが決めればええんちゃうの? 婚約は主の都合なんやから、婚約関係を続けて夫婦になるかどうかは美弥ちゃん次第でもええやん」

「俺と添い遂げても良いことはないぞ」

「自分で言うか?」

「ほんとだよ。素直なのか、バカなのか分かんないお人だねえ」

「若、バカなの?」


晴磨に睨まれた付喪神たちは、ささっと美弥の後ろに隠れた。


「とにかく、美弥をこの先ずっと俺の傍に縛り続けるつもりはない。最終的には美弥が判断してくれ」

「は、はい?」


美弥は頷いたものの、頭の中は疑問符だらけだった。


 晴磨様が離縁しろというならするのに。どうして私に決めさせてくれるのかしら?

 復讐が終わったら用はないから別れろって言ってもいいのに。

 幸せにできる保障がないから他の男のとこにろ行けって、私のこと考えてくれてるみたいに言うし、良い人なのか何なのかよく分からないわ……。


「今のところは、仮の婚約ってことやね」

「美弥、ここにいる間は自由に過ごしてもらって構わない。ただ、母屋には行かないようにしてくれ。当主とは関わらない方がいい」


晴磨は苦虫を嚙み潰したような顔をして、湯呑に残っているお茶を飲みほした。微かに「くそじいめ」と下品な言葉が聞えた気がするが、美弥は気のせいだと思うことにして聞き流した。


「ご当主様にもご挨拶をしようと思ったのですが」


ミチが苦笑を浮かべ、顔の前でひらひら手を左右に振った。


「あかん、あかん。主と当主、美弥ちゃんのことを婚約者にする、しないでバチバチに言い争ったねん。巫女の力は諸刃の剣で危険やし、封印を解く術も分からへんし、巫女の力を受け継ぐかもしれんから子供作るのもあかんて。せやから桃華と結婚しいて言われたんやけど、それはイヤやて駄々こねて、勝手に美弥ちゃんを婚約者にすること決めてもうてん」

「えっ! それって大丈夫なのですか?!」

「だいじょばない。とうしゅ、おこってる」

「あのじいさんおっかねえよな」

「怒るとこわいんだよねえ」

「普段は優しいけどね」


晴磨はちっと舌打ちをして眉を寄せた。


「どうせ仮の婚約だ。当主と顔を合わせる必要はない。それと、美弥の部屋だが、俺の隣の方が何かあった時安心だ。急ごしらえでミチに任せたから気にくわないかもしれないが、好きな家具でも揃えて自由に使ってくれ」

「気に入らないどころか、豪華すぎて、申し訳なくて使えないと言いますか…‥」


肩をすぼめてうつむく美弥に、ミチが身を乗り出して美弥の両手を掴み、微笑みかけてきた。


「あの部屋はな、美弥ちゃんに使うて欲しくてぼくが家具を揃えたんや。これまで不当な扱いを受けてきた美弥ちゃんに、本来の令嬢の暮らしをしてもらいたい、そう思うて準備したんよ。使うてくれへんかな?」


ミチのキラキラ輝く微笑みに、美弥は胸がトクンと跳ねた。掴まれた両手がじんわりと汗ばんでくる。じっと見つめてくるミチと目が合わせていられず、目を閉じてコクコク頷いた。


「つ、使います! 使わせて頂きます!」

「ほんま? 嬉しいわあ」


耳元で囁かれ、湯船でのぼせた時みたいに顔が熱くなり、くらくらしてくる。


「お嬢から離れろ!」

「離れなさいよ!」 

「離れてよ!」

「ミチ、離れろ」


付喪神たちと晴麿が同時に、美弥とミチを引き離し、4人でミチを睨み付ける。美弥は手の平で急いで顔を仰いで急上昇した熱を冷ました。


「皆してそんな睨まんでもええやん」

「ミチ、ちょうしのってる」

「クラまでなんやねん」


ミチは口を尖らせ、そっぽを向いた。


「とにかく、家の中は母屋の方に行かなければ自由に使ってくれ。外出をするのも構わないが、一昨日のようなことが起こるとも限らないから、護衛代わりにクラを連れて行ってくれ」

「え~、ぼくも美弥ちゃんと外出したいわ」


肩を落として呟くミチの前にボタンが飛び出てきて、美弥を守るように両腕を広げて睨みつけた。


「おまえはダメだ! この女たらしめ! お嬢には近づけさせないぞ!」


チョウがボタンの横に並び、腕組をしてふんと鼻を鳴らした。


「そうだよ。それに、あたいらはお嬢といつも一緒にいるって決めてるんだよ。お嬢が出かけるならあたいたちも一緒に出かけるからね」

「お嬢と一緒にお出かけ楽しみ~」


美弥の肩に手を置いて笑顔を浮かべるコハクに美弥は笑顔を向けた。


「皆さんと一緒なら心強いです」

「ボタン、チョウ、コハク、常に美弥と一緒にいるつもりなら、身の回りのことは任せたぞ」

「おうよ」

「任せて下さいな」

「もちろん!」

「皆さん、晴磨様、ふつつつか者ですが、宜しくお願い致します」


美弥は全員に目を向けて畳に額をつけて、丁寧にお辞儀をした。

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