第4ー6話 『リィアジッカーVSリィアニコー』
港の倉庫で2人の刃の打つかる。憤りの二刀流ニコーと刀一本で余裕のジッカー。一進一退の攻防戦。ニコーがエナジェクターを2本注入し、刃を変形させ無数のトゲを生やす。
「おっと」
「ハーッ!」
一気にジッカーとの間合いを詰める。攻め気で刀を振るが、戦い慣れてるジッカーが刀で防ぐ。ジッカーの刃がボロボロにこぼれていく。隙をみてエナジェクターを注入し刀を修復する。止まらないバトル。ジッカーが少しずつ押していく。しかし、確実な余裕を握っているニコー。
(こいつは死ぬ、絶対に)
マサミと出会った日の事を思い返す。
「月島レイはかなり戦闘慣れしている」
オガサワラオオコウモリアビルを倒すジッカーを思い出す。
「確かに……手こずりそうね」
「私も手を貸します」
「え?」
「実は月島とは因縁があるんです」
切なそうな顔をするマサミ。
「そうなの……」
「私のスナイパーライフルで援護射撃するので、沼倉さんがトドメを刺すっていう作戦はどうですか?」
「乗るわ、確実に仕留めましょう」
下校するナギサとミホ、ミホの豪邸の塀を横目に歩くナギサ。
「いつ見てもでけーよな、ミホん家」
ミホのシュンとした表情。
「もう、ばいばいか〜」
「また明日会えるだろ」
「そうだけど……、寂しいものは寂しいの! ……そうだ! 今週の日曜日、遊園地行かない?」
「やめとけ、疲れるだけだ」
「あ、もしかしてナギサ、ジェットコースター苦手?」
「そんなわけねーだろ!」
「そうなんだ〜」
ムキになるナギサにミホが微笑む。
競り合いが続くジッカーとニコー。
「あれ、あなた__女優の沼倉アキ?」
「!」
ニコーが一旦、間合いを離す。
「やっぱり、顧客のおっさんが長々話てたわ、小さい頃からの夢で役者を目指して何たらこうたら? まぁエロい目でしか見てなさそーだったけど」
「適当なこと言わないで! 私は『強い』役者になるって決めたの。それに愛する家族がいる。あんたなんかに負けるはずない!」
ベテラン役者の清水さん、子供のナツキとフユキ、夫のハルオの姿が守護神の様にニコーの背中を支える。
「分かってないわね〜。私を殺したところで男はすぐ他の女のとこにイクだけよ」
「何が言いたいの?」
「背負ってるものが多い方が負ける。つまり、あなたが死ぬ」
「ッ!!」
感情が赴くまま刀を動かすニコー。それでもジッカーの身まで刃が届かない。
(援護はまだ来ないの!?)
ニコーがチラッと外の様子を見る。その瞬間、ジッカーがニコーの下腹に深い傷を与える。
(クソッ……一旦逃げるしかない!)
その場から退散しようとするニコー。
「お?」
血を垂らしながら必死で逃げる。しかし、途中でニコーの足が狙撃される。
「!」
(まさか、裏切られた!?)
足が吹き飛び、倒れ込んでしまう。追いつくジッカー。刀を振り、光の帯を放つ。拘束されるニコー。
「っ!」
ジッカーがゆっくりニコーに近づいていく。
「言ったでしょ。夢、家族……背負ってるものが多い方が負ける」
再度、ニコーの背にみんなの姿が現れる。
「それと、殺した時に最高に気持ちいい!」
みんなの姿ごとニコーをぶった斬る。返り血を盛大に浴びながら、至高のひと時を感じるジッカー。ニコーの全身が枯葉色に染まり、落ち葉のように風に舞って散り散りになっていく。
「キモチィ〜……」
銭湯の温泉に浸かる時のような息漏れ声。変身解除し背伸びするレイ。ついでにポイントも確認する。表示は『ー370149』。
「あら」
(さっきのアビルを殺った時よりもポイント増えてる〜)
「ん〜まっ!」
ポイントが表示されている腕にキスし、ご機嫌でその場を去る。
その様子を港の灯台上からスナイパーライフルのスコープで覗く新参者。
「ミッションコンプリート」
ニコーの死亡を確認し、スナイパーライフルを肩に担ぐ。厨二病感漂うリィアザミア(無芽森カゴメ)。長髪を潮風に靡かせる。
リビングのの椅子に座るハルカ、テーブルを挟んで目の前には母親と見知らぬ男。
「え? 今、なんて?」
恐る恐るもう一度、母親に問う。
「だから、この人がハルカの新しい父親よ」
視線を母親から男にずらす。
「よろしく」
一見優しそうな男だが、ハルカの目には人間の着ぐるみをきた蛆虫にしか見えなかった。
名前 プラリィア名 キーポイント
月島レイ リィアジッカー 快楽
伊藤ルリコ リィアハナビ 富
章野アズハ リィアセシィ 自尊心
斜々羅リッカ リィアナャーコ 自由
旗部アカリ リィアリムス 明るい未来
唐堂ハルカ リィアルビア 家族愛
彦宮ナギサ リィアキャット ??????
無芽森カゴメ リィアザミア ??????