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第1ー2話 『私が変身!? 誕生リィアセシィ!』

 秋帆高校。放課後の清掃の時間、と言っても真面目に掃除をするのは半数もいない。その中でせっせか箒でごみを掃くアズハと雑巾掛けをするショウコ。

 要らなくなったプリントゴミ箱に向かって投げて遊ぶカースト上部の輩たち。流れ弾がアズハの頭に当たる。

「!」

 邪魔されて嫌な顔をする輩達。ブーイングモードに入る。

 輩が落としたごみを塵取りですかさず拾いゴミ箱に捨てるアズハ。

「あと、ゴミは?」

「オマエ。」

 嫌味まみれで嘲笑う輩たち。

「あ、はい。すみません!」

 嫌味なく真っ直ぐ答えるアズハ。


 ショウコと下校するアズハ。

「清掃の時のアレ大丈夫だった?」

 恐る恐る聞くショウコ。

「大丈夫って?」

「いや、あんなことされて……」

「別に普通だよ」

「普通って、アズハはムカつかないの!? 殴ってやりてぇーとか思わないの!? 」

「うーん、でもああいう勉強もスポーツも出来る成績の良い奴が社会に出た時に評価されてみんなの為に働いてくれる。それに比べて私は馬鹿だし運動音痴。ショウコみたいに夢や好きなモノも無い。そんな私が『ゴミ』って言われるのは妥当な評価だと思うけどな……」

「なんかアズハヤダ〜」

 突然子供のように泣き出すショウコ。

「どうした急に!」

 泣きの絵文字面のショウコにハンカチ渡すためポケットを探る。

「ん?」

 ポケットの中に違和感を感じ取り出すと取っ手がハート型になっている注射器のようなものが出てくる。

「何だこれ?」

「何その注射器みたいの?」

 注射器の興味ですぐに涙が引っ込むショウコ。

 二人で色んな角度から凝視する。その度、中の緑色の液体が揺れる。

 何か危険な匂いもするが可愛らしい見た目がそれを中和してしまう。

 「カーン カーン」

 アズハの脳内のある一方方向から鐘が鳴り響く。

「鐘が聞こえる」

「何も聞こえないけど…?」

 不思議そうにするショウコ。

「こっちだ!」

「えっ!? ちょっ、アズハー!」

 鐘の鳴る方に走るアズハ、追いかけるショウコ。

 

 鐘の聞こえる場所に到着する二人。場所は大きめの公園。そこには驚愕する光景が広がっていた。

「これは…」

「か、怪物!?」

 公園を占領する巨大なジョロウグモの怪物。

「何なんだこの怪物は……」

「たすけてー!」

 公園の奥の方、蜘蛛の巣に捕らえられてしまった子供達。身動きが取れず泣き叫ぶしかない。

「あ! 子供達が!」

「私が何とかする」

「え、何言ってるのアズハ!?」

「ショウコは逃げて!」

 怪物に向かって駆けていくアズハ。

「アズハ!」

 怪物の目の前まで行き対峙する。ジリジリとした間合い。

「ズゥーズゥー」

 君の悪い鳴き声が恐怖感を掻き立てる。

 口から蜘蛛の糸玉を発射する怪物。

「危ない!」

「!」

 かろうじて避けるがバランスを崩し転倒してしまう。

 早くも息切れし始める。

「アズハ!」

「はっ!」

 ショウコの声で目の前を向いた時には蜘蛛の糸が広がっていた。

(うっ、しまった…)

(ここまでか……。最後に人助けの為に命を張れてよかった)

 全てを覚悟したその時、右手に握っていた注射器のようなもののボタンを意図せず押してしまう。

(ん?)

 注射器内の緑色の液体が右手を伝いアズハの体内に入ってくる。

(んんん?)

 全身を生き物が這うようにピュ〜っと巡る。

「変なやつの変なやつで変になってる〜!」

「どういうことー!」

 また泣くショウコ。

「こっちが聞きたいよー!」

 顔にまで液体が登ってきたその瞬間眩い光に包まれる。

「ズゥー」

 呆然と見る怪物。

「んっ! まぶしっ!」

 目をぎゅっと瞑るショウコ。

 アズハにくっついていた蜘蛛の糸が吹き飛ばされる。

「リィアセシィ!」

 リィアセシィ変身したアズハ。美しい衣装にマントをなびかせポーズを決めるセシィ。

「リィアセシィってなーに! 格好も!」

「口が勝手に動いたから私も知らなーい! 格好も!」

 突然の出来事に動転して会話がバカっぽくなる。

(でも、体に力が湧いてくる感じがする!)

 拳を握りしめ怪物にしっかりと目を合わす。

(これなら、いける!)

 怪物に向かって走るセシィ。怪物が飛ばす糸玉もかわし、ついた勢いでスライディングする。腹の真下に潜り込み空に怪物を蹴り上げる。

 少し屈み足に力を入れるセシィ。最高到達点から落下してくる怪物。

 地面を蹴り上げジャンプし、落下してくる怪物の顔を空中で殴り倒す。

 地面に落ちる怪物。スタッと着地するセシィ。

「ん?」

 セシィの左腕に『ー994412』と表示される。

(何だろこの数字?)

 蜘蛛の巣が溶け逃げ出す子供達。

「みんな大丈夫!?」

「うん! だいじょうぶ!」

「たすけてくれてありがとう!」

「無事でよかった。みんな気をつけて帰ってね」

「はーい!」

 怪物が溶けて気化していく。

(何だったんだこの怪物は……)

(それに私も……)

 自分自身の手のひらを見つめる。

 遠くの屋上からスナイパーのスコープで様子を覗くハナビ。

(あ〜、初戦であんなあっさりアビルを)

「アズハ凄いじゃん! 『バァン!』って倒してさ!」

「いや、私の力って言って良いのか…」

 狙われていると気づいていない2人。

(危険な芽は早めに摘んでおかないとね〜)

 にちゃぁ〜〜〜と笑う。

「さよ〜なら」

 ライフルの引き金が引かれセシィの左手が吹き飛ぶ。

「!?」

名前         プラリィア名       キーポイント

晴ノ日ソラ      リィアクラーカ      ??????   

月島レイ       リィアジッカー      ??????

伊藤ルリコ      リィアハナビ       ??????

章野アズハ      リィアセシィ       ??????

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