第4ー2話 『家庭』
ハルカが自宅玄関の扉を開く。玄関には少しズレた男の靴。明かり一つ無い。真っ暗な廊下の奥から男と女の喘ぎ声が漏れる。
「……」
靴棚の上にポツンと置かれた500円玉。その500円玉を掴み、家を飛び出す。
風呂上がり、自室で勉強をこなしながらミホとビデオ通話するナギサ。楽なジャージ姿のナギサに対し、ミホはシルク100%パジャマ。
「この問3の答え、なんなんだよ」
「自分で考えないといつまで経っても覚えられないわよ!」
手で隠さず、大きなあくびをするナギサ。
「も〜う、解き方教えるから! ほら、ペン持って!」
ナギサが渋々シャーペンを持つ。
「252円のお返しです、ありがとうございました!」
レシート入れにレシートぶち込み、いちごジャムマーガリンのコッペパンと600mlの水を手に取るハルカ。出口に向かうハルカの袖をアオトが引っ張る。
笑顔のアオトと虚無のハルカが見つめ合う。
「こら! ダメでしょアオト」
すぐさまルリコがアオトを止め、アオトの手を握る。
「うちの子がすみません!」
「あ__はい……」
自動ドアをくぐるハルカのの背中を見つめるルリコ。
(あの子、どこかで見たような……)
夜道をパンを食いながら歩くハルカ。アオトの手を握るルリコの姿を思い返し、パンを見つめる。蘇る幼少期の記憶。
家でパンを作るハルカとパンに挟む惣菜やデザートを作る母親。笑顔で楽しそうな2人。ハルカが小麦粉でふざけ粉まみれになる。それでも2人の笑顔は止まらない。帰ってきた父親と一緒に食べる。3人で幸せな食卓を囲む。
ぼーっと夜道歩くハルカが車道を超える。
「!」
間一髪、トラックが避け、難を逃れる。動悸し過呼吸になるハルカ。歩みを再開する。
アパートの駐車場前、辺りを見渡すが野良猫の姿はない。仕方なく最後の一切れを食べ、ペットボトルにパンの袋をねじこむ。
(父さんのバカ……)
ペットボトルを握り潰し、自販機の隣のゴミ箱にぶち込む。
自室の二段ベットで兄弟仲良く寝る2人。洗濯物をせっせと干すアキ。
(な〜にが『家事は俺に任せて! アキの夢、応援してるから!』よ! 結局私がしてるじゃない!)
夜11時を過ぎる時計を見て、ため息をこぼす。台本読みをする為、テーブルに置いた台本を取りにいこうとするアキ。
「カーン カーン カーン」
アキの脳内に鐘が響く。
「!」
時を同じくして鐘の音を聞くナギサ。ミホとの勉強タイムも終わり一人で机に向かっていたものの一問も進んでいない。
「やっと来たか!」
シャーペンを机に叩き、窓を開け外に出る。
「子供が起きないように……」
アキがゆっくり玄関を閉め、しっかり施錠する。
それぞれの夜空の下でエナジェクターを構えるアキとナギサ。
「変身!」
リィアニコーに変身するアキ&リィアキャットに変身するナギサ。夜のアビル退治、開戦。
名前 プラリィア名 キーポイント
月島レイ リィアジッカー 快楽
伊藤ルリコ リィアハナビ 富
章野アズハ リィアセシィ 自尊心
斜々羅リッカ リィアナャーコ 自由
旗部アカリ リィアリムス 明るい未来
唐堂ハルカ リィアルビア ??????
沼倉アキ リィアニコー ??????
彦宮ナギサ リィアキャット ??????