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旅立つ友

わたくしには、

ステフリーシュ辺境伯領に

同い年の幼馴染が、二人います。


その同い年の二人の幼馴染たち

オイレースト伯爵の孫息子、ピーター様と

ランタナ男爵家の長女、ミリーゼ様の二人が

未知の世界、王都へと旅立ちます。


フォロス様と共に、二人を見送りに来ました。



「皆様、初めまして。

副団長フォロス様から、ピーター殿と

ミリーゼ嬢のご案内を頼まれました

王都立騎士団第一部隊、オンタール侯爵が

嫡男、ディルーク・フォン・テレイーゼ・

オンタールです。宜しくお願い致します。」


「皆様、初めまして。

同じく、副団長様からご案内を頼まれました

第二部隊、ターニー伯爵が長女、ヴェリッサ・

フォン・サディーク・ターニーと申します。

王都にあります、ターニー商会の者です。

ミリーゼ様の話し相手として呼ばれました。

宜しくお願い致しますね。」


辺境伯領に、二人の騎士がやって来ました。


一人は、今年20歳になったばかりの銀髪

碧眼の青年、ディルーク様。


もうひとりは、ターニー商会の茶髪黒目の

17歳の女騎士、ヴェリッサ様。


なるほど………

高位貴族のディルーク様と、王都の大富豪

ターニー商会の娘の組み合わせ………


もう、ピーター様とミリーゼ様は、人柄や

実力を見る試験に入っているようですね。





「ディルーク、久しぶりだね。」


「副団長………フォロス様がおられないので

どうされたのか、と不安になっているお方が

ちらほら、いますよ!いつ戻られるので?」


まだ、王都の方には婚約発表されてないので

王都立騎士団にも伝わっていないのでしょう。


伝わったら、大変なことになりそうですね。


ちなみに、ディルーク様が次の副団長候補の

ひとり、なんだそうですよ?


「あー、実は、こちらに異動する予定なんだ。」


「まあ! 副団長様が、辺境の地に行く必要は

ありませんのに、どうされましたの?」


「ああ、ふたりに紹介するよ。

私の婚約者、ステフリーシュ辺境伯の養女

カトリーネだ。ステフリーシュ次期辺境伯

として、こちらに異動する事になったんだ。

ふたりとも、カトリーネを宜しく頼むよ。」


「初めまして。ディルーク様、ヴェリッサ様。

レオシュリークの第三王女、ステフリーシュ

辺境伯の養女、カトリーネ・フォン・リベラ・

レオシュリーク・ステフリーシュと申します。

宜しくお願い致します。」


「だ、第三王女殿下………!?

ご婚約、おめでとうございます!」


「だ、第三王女殿下と、ご婚約……!

お、おめでとうございます!」


「騎士団長、第一部隊長は知っているけど

もし良かったら、二人から王都立騎士団の

皆に、伝えて欲しい。こちらに慣れてきて

落ち着いたら、カトリーネと一緒に騎士団に

訪ねるつもりだから。宜しく。」


「「は、はい! かしこまりました!!」」


もしかして、ヴェリッサ様は、フォロス様に

会うために来られたのかしら………?


でも、彼女は恋している………というよりも、

公爵子息で、副団長のフォロス様だから気に

なっている感じがしますね………?


そのような感じがしますが、今月、正式に、

王都でも、わたくし達の婚約発表されます。






「次に、こちらが、

王都立騎士団 第一部隊に所属予定の

オイレースト伯爵の孫息子、ピーター殿と

王城の侍女見習いになる予定のランタナ

男爵令嬢、ミリーゼ嬢だよ。」


「辺境伯領立騎士団、第二部隊の隊長だった

オイレースト次期伯爵の次男、ピーター・

フォン・ラグニース・オイレーストだ…です。

宜しくお願い致します。」


「ランタナ商会、ランタナ男爵家の長女

ミレーゼ・フォン・ルルノ・ディレーイ・

ランタナですわ。宜しくお願い致します。」


本当は、敬語が苦手なピーター様と

なぜか、自信ありげなミレーゼ様………


ちょっと不安ですけれど、お二人の幸福を

願いながら、旅立ちのお見送りいたします。





「ピーター様、最初は、慣れない寮生活で

大変でしょう。応援しています。」


「カトリーネ様………ありがとうございます。」


ピーター様は、今までオイレースト伯爵邸に

住んでいたみたいなので、慣れない寮生活を

経験する事になるでしょう。


王都立騎士団の寮生活は、3人1組の部屋で

新人は先輩の男性陣たちと同じ部屋になって

かなりプレッシャーが凄そうみたいですよ。


「実は、先日、フォロス様との

手合わせに負けました!悔しいので

王都で、鍛え直して来ます!」


「あらまあ、ピーター様

それは、行く目的が違いますよ?」


「え、行く目的が、違う………?」


「王都立騎士団は、王族を護る国防強化の

ための組織です。自らのちからを付けたくて

行くのではなくて、国を護る術を知るために

行くのです。それを、忘れないように。」


「カトリーネ様………はい、申し訳ありません。

国を護る術を学んで来ます。」


フォロス様いわく、性格は微妙だけれど、

王都立騎士団に行っても大丈夫な実力自体は

あるそうなのです。


誰を婚約者に選ぶかは分かりませんけれど

頑張って下さいませ。


「ミリーゼ様は、王城の侍女見習いになると

伺っていますよ。応援していますね。」


「まあ! 応援、ありがとう。 ピーター様と

ともに、わたくし、王都で、頑張りますわ。」


王城内部にあります、女官や侍女たち専用の

場所で寮生活になります、ミレーゼ様。


彼女も、大富豪なランタナ男爵邸から離れて

暮らすのは、初めてです。大変でしょうね。


厄介な人達だけど、なんだかんだ憎めなくて、

応援しちゃうのよね。ふふふ。

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