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突然の光は俺たちを襲い、二度と会えなくした

適当に思いついて書き始めた新作。本当にやる気が出た時に書くやつなので不定期投稿です。どれだけ幅が広がるかは分かりません。


毎度の如く、キャラ設定、大まかなストーリー、裏設定など一切決めずに始めたので(作者が)大変な間に合う事間違いなしな作品です。ですが、よろしく〜。



当作品の文章はかなり見にくいです。後書きですまた書いてます。



 


 ある日の事…


 俺と幼馴染である奈々(なな)は、大学の帰りを一緒に道中でコンビニで買った揚げ物を頬張りながら歩いてきた。



「珍しく時間合ったな」


「ねっ。数ヶ月ぶりだね」



 そんな風に雑談をしながら俺たちは歩く。



「そんな前だったか?それより、最近どうだ?」


「どうって…もっと具体的に言って?」


「大学そのもの」


「具体的とは言ったけど…範囲が広い。でも、まぁ…普通かな?何か良い事あったとか、何か成し遂げたとかも無いし…」


「そりゃそうか」



 そう言ってサクリと購入した揚げ物を食べる。ホクホクしてて美味い!



「その反応は怒るよ?」


「ははは」


「笑うなや」


「笑」


「それもやめろや!…はぁ、ぶちのめすぞ」


「いきなり言葉の威力上がりすぎだろ!?」


「じゃあなに?はっ倒すぞ…とか?」


「…似たようなもんだと思うけどな」


「そうかな?」


「そうだろ」



 そんなくだらない、それでいて楽しい会話を続けていると…突然目の前がパァと淡い光に包まれた。



「っなんだ、これ?」


「…光?…っっ!!下を見て!」


「下?」



 奈々の大声にやや驚きながら下を向こうとした瞬間、先程まで淡い光だったものが一気に目が開けられないくらいに眩しい光を放ち始めた。



「きゃっ!?な、なにこれ、なんなの!?」



 奈々の叫び声と同時に俺の腕が掴まれる。恐らく奈々の手なんだろうが眩しく何も見えない。目を開けたら…恐らく失明するだろうな。それ程までに強い光で、目を瞑っていても眩しいくらいだ。



 そして次の瞬間……俺の意識は途切れた。





 ◆◇◆◇◆◇◆-----っ!!!!





「成功したのか?」


「見れば分かるだろ。…成功、あぁ…成功したんだ!!」


「叫ぶな!頭に響く…あぁ、くそっ。魔力の使い過ぎか…」


「私も…魔力が底をつきかけている。今敵が襲ってきたらなすすべもなく殺されるな」

 ()()()()()()

「縁起でもないことを…」




 そんな声と同時に俺の意識は徐々に覚醒し始めた。何やら体が重い…指先動かすのに全神経を集中させないと動かせない程にだ。まるで、金縛り…



「む、異世界の者が起きたようだ」


「「「「「ん?」」」」」


「貴様ら…話を聞け。馬鹿ども」


「聞いている。…目が覚めたようだな。だが、どこかおかしくないか?」


「そうですね…召喚した反動?それとも、異世界から無理矢理呼び出した反動…なにかしらの影響で体が上手く動かせてないのでしょう。時間が経てば治ると思われますが」


「どれくらいだ」


「そこまでは分かりませんね。ただ…そんなに時間はかからないと」



 意識と思考が朦朧としてきた。顔を上げれない…目も動かすことが出来ない。



「一度部屋へ運んだ方がいいのではないか?」


「その方が良さそうだ……どうやら、あまり良い状態ではないみたいだ。少し休ませるべきだ」


「分かった。すぐに用意を」



 その言葉と同時に俺の意識はまた闇に落ちた。それにしても…((異世界の者))って?…なんだ。




 ◆




 再び目が覚める。今度は体がスムーズに動く気がする…


 目を開けて取り敢えず顔は動かさず視線だけで周囲を確認する。


 何やら金?の糸によって装飾された豪華な布に加えてこのベット、キングサイズくらいはあるのではないのか?それに天井には小型だがあれは、シャンデリア…ここはまるで…



((何処かのお城みたいだ)ね)



 っ、なんだ…今の感覚は。


 俺の心の声と誰かの声が同時に聞こえた。…だが、今の声には聞き覚えがあった。



「…奈々?」



 奈々だ。そう、奈々の声だ…何度も聞いてきたあの声…なら、その本人は一体何処に?



(だ、誰なの…この声……あ、れ…体が動かない)



 頭に何かが流れてくる。思考…?感情…なんだこれは。不安、恐怖…?



「奈々、お前なのか?」


(…その声、もしかして響也?)



 頭の中に響く。まるで、直接脳内に語りかけられているような感じだ。



(何処にいるの?…なんで、声が?)


「分からん…が、何か見えるか?」



 何も分からない現状、取り敢えず心を落ち着かせて状況把握だ。俺…いや、俺たちに何が起こっているのか。



(なんか凄く豪華な部屋)


「俺もだな…どうなってる?」



 そう言いながら肩を回すと驚いた感情?が伝わってきた。遅れて奈々の声も聞こえてくる。



(っ!え、な、なに!?)


「どうした?」


(か、勝手に腕が動い……)


「腕?」


(う、うん…肩を回して)


「俺は今肩を回してるけど?」


(え……っ…ねぇ、響也?一ついい?)


「なんだ」


(ちょっと両手を前に出してグッパして)


「?…おう」



 奈々に言われた通りに手を動かすと、先程よりも強い驚きの感情が伝わってくる。



「どうした、これが何か?」


(…なんとなく、今の状況分かったかも)


「っほんとか!?」


(うん…これはあくまで予想なんだけど、私が見ている景色、響也が見ている景色と同じなのかも)


「……どういうことだ?」


(分かんない。でも、なんとなくそう感じるの…こうやって声も耳から聞いてるんじゃなくて脳に…頭の真ん中から響くように聞こえて、感情なのかな?そんなのも伝わってくるの)


「お前もか…俺もだ」


(私は今、なんでか分からないけど自分の意思で体が動かせない。でも、さっきは動いた。まるで、響也の動きと連動しているように…)


「…」


(私たち……どうなっちゃったの?)



 そう言う奈々。同時に不安という気持ちがヒシヒシと感じ取れた。すると、突然…部屋の扉がノックされて静かに開いた。

 そして入ってきたのは、一人の初老の男性だった。その手には一枚の紙を持っていた。



「目が覚めましたか?」


「あなたは?」


(誰このお爺さん)

(静かにしろ)

(む……うん)



 よし…悪いが今は静かにして欲しい。



「これは失礼…私はこのフィリアス帝国の宰相

 ラハ・アルニグと申します」


「初めまして…俺は笹島響也です。えっと…俺たちはどうなったんですか?」


「俺たち?ですか……コホン。その前にまずは謝罪をさせて下さい」


「謝罪ですか?」


「はい。この度、私たちの勝手な判断であなたをこの世界に呼び寄せてしまった事、申し訳ありません。そして、勝手な事ですが…この世界を救っては貰えないでしょうか」


(謝罪じゃないんじゃん。最後お願いじゃん)

(静かにしろ)

(冷たくない?…むー)



「この世界に呼び寄せた、どういうことですか?」


「あなたはこの帝国に伝わる秘術により異世界から召喚されました」



 異世界…つまり日本、いや地球の方が正しいのか?召喚に関しては…それは、まるで。

(ラノベだね)

(そうだな)

 そんな事があるのか?…いや、実際あの時謎の光が俺たちを襲ったんだ。無いとは言えない…



「…世界を救うとは?」


「今、この世界に歴史上類を見ない程強力な魔物が出現したのです。その討伐をお願いしたいのです」


「討伐…俺た、俺には戦う力はありません」


「それをこちらの用紙で確認をさせていただきます」



 そう言って俺に紙を渡してきた。それを受け取るが、特に何か特殊な紙には感じられない。いたって普通…いや、少し色が濁ってる?白ではないな。



「こう告げて下さい。我が力を写しだせ…と」


「え……分かりました」



 今は何も分からない状況だ。取り敢えず従っておいた方がいいな…



「わ、我が力を写しだせ」



 恥ずかしい…厨二病は既に卒業したんだよ。黒歴史の記憶が…


(ぷく…ふふふ。様になってるよ)


(やかましいわ)


(…まぁ、視点は同じだから私もなんとも言えない気持ちになるけどね)



 そんな心でのやり取り?をしてると、紙に文字が浮き出てきた。



「これは…?」



 うわ…見たことない文字なのに読める。気持ち悪い感覚だ…


 浮き出た紙にはこう書いてあった。



 ーーー


 名前 キョーヤ


 状態 健康


 レベル1


 体力F 魔力G 物理威力F 魔法威力G 俊敏F

 物理防御F 魔法防御G 運勢F



 スキル


 剣の使い手 剣の達人 物理全増加(弱) 

 体力増加(弱) 俊敏増加(弱) 

 状態異常耐性(弱) 精神耐性(弱)


 ユニークスキル


 精神統合 精神強化 精神保護 魂連結 制限解除 念話 肉体変換 意識変換 自動言語翻訳



 ーーー



 って書いてあった。



「見せてもらっても?」


「え、あ、はい」



 紙をアルニグさんに渡す。



(ねぇ、今の見た?)


(スキル?)


(うん、ユニークなところ)


(あぁ…精神統合とかだろ?)


(それで分かったんだけど、もしかして…私と響也、一つになってない?)


(ひと、一つ?どう言うことだ)


(そのままよ。精神が一つになった…それだったら説明がつくところがあるのよ。

 私と響也の精神…意識?が一つになって、肉体の主導権が響也にあるの。それだったら、私の意識はあっても肉体の主導権が響也にあるから私は体を動かさない)



 なるほどな…それだったら…



(一つの体に二つの精神が入ってるって事か)


(恐らく。というより、それしかないと思うわ)


(じゃあ、お前は俺の中に居るのか?)


(そ、そうだけど…なんか嫌な言い方。むずむずする…響也の中に居ると言うより互いの中に居るってそんな感じじゃないかしら?)


(へー)


(…じゃあ、私と響也は…物理的に二度と会えないって事?)


(っ!!)



 そんな馬鹿…いや、一つの肉体に二人の精神が入ってるんだ。会えない……か。



(それは、くるな…心に)


(うん…そうかぁ…でも、物理的に会えなくても精神的に会ってるわよ?)


(パワーワードにも程があるだろ。…なぁ、一つ思ったんだが、お前って目を瞑れるのか?)


(ん?……あら、無理ね)



 それを聞いて俺は戦慄した。とてもつもないことに気がついたからだ。

 俺の考えが伝わったのか奈々の焦る声が聞こえてきた。



(なっ…目が瞑れないってそういう……)


(トイレとかあるのか知らないが風呂とかの時…必然と)


(やぁぁーー!!?)


(叫びたいのはこっちだ!!)



「どうかされましたか?何か、お体に影響が」


「っ、あいえ…なんでもありません。どうなんですか?それは」


「とても素晴らしいですね。ですが、ユニークスキルの一部がよく分からず少し考えております」


「なるほど…」


「少し他の方と相談をしてもよろしいでしょうか?」


「大丈夫ですよ」


「ありがとうございます。では、一旦失礼します。ゆっくりとしてください」



 そう言って部屋から退出していった。




(ねぇ、頑張って視界に入れないでね☆)


(無理)


(やだぁ……)


(俺だって嫌だ!頑張るけどよ)


(…お願い)



 はぁ…どうしたものか。って、なんとかしないと奈々に俺の大切なものが見られる事になるから本当に対策を考えるか。





「」通常の会話分

()響也と奈々の心の会話分となっています。


「」で会話してる途中でも()が入るので混乱しないで下さい。

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